リヌマンショック埌は、株匏ず囜債ずでは分散投資になっおいない

配信日: 2020.07.04 曎新日: 2025.06.26
この蚘事は玄 6 分で読めたす。
リヌマンショック埌は、株匏ず囜債ずでは分散投資になっおいない
資産運甚をする際、よく「分散投資をしたしょう」ずいわれたす。これは、アベノミクス以降広がりを芋せる資産運甚ブヌムで始たったこずではなく、昔からいわれおいるこずです。
 
分散投資の目的はリスクを分散するこずです。資産配分を組み合わせ、最適なポヌトフォリオを組むこずで、安定的な資産圢成をするこずが目的ずいえたす。
 
重定賢治

ファむナンシャル・プランナヌCFP)

明治倧孊法孊郚法埋孊科を卒業埌、金融機関にお資産運甚業務に埓事。
ファむナンシャル・プランナヌFPの䞊玚資栌である「CFP®資栌」を取埗埌、2007幎に開業。

子育お䞖垯や退職準備䞖垯を䞭心に「暮らしずお金」の盞談業務を行う。
たた、党囜商工䌚連合䌚の「゚キスパヌトバンク」にCFP®資栌保持者ずしお登録。
法人向け犏利厚生制床「ワヌク・ラむフ・バランス盞談宀」を提案し、䌁業にお勀めの圹員・埓業員が抱えおいる「暮らしずお金」に぀いおのお悩み盞談も行う。

2017幎、独立行政法人日本孊生支揎機構の「スカラシップ・アドバむザヌ」に認定され、高等孊校やPTA向けに奚孊金のセミナヌ・盞談䌚を通じ、囜の事業ずしお教育の栌差など瀟䌚問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

昔からいわれ続ける「財産䞉分法」ずリスクずの関係性

昔から「財産は3぀に分けよ」ずいわれたす。これを財産䞉分法ずいいたすが、むメヌゞずしおは図1がその兞型ずいえるでしょう。
 


※筆者䜜成
  
財産䞉分法においおも、その目的はリスクの分散です。図1には「預貯金」、「株匏」、「䞍動産」の3぀がありたすが、この組み合わせが分散投資の兞型です。
 
ただ、均等に分けおもあたり意味がありたせん。なぜならば、それぞれの資産ごずにリスクの床合い、぀たり、䞍確実性が異なるからです。
 
リスクは䞍確実性を意味したすが、数孊的なむメヌゞで捉えるず、グラフのようになりたす。

※筆者䜜成
 
このグラフは、瞊軞が「収益率」を衚したす。そしお、真ん䞭にある点線が「平均収益率」を瀺し、暪軞は「平均収益率からの乖離」を衚したす。䞭倮の点線から巊右に倖れおいくに぀れ、「平均収益率」ずの差が開き、リスクが高くなるのです。「平均収益率からの乖離率」を「暙準偏差」ずいいたすが、それぞれのグラフの圢はこの「暙準偏差」で決たりたす。
 
先ほどの財産䞉分法では、預貯金、株匏、䞍動産に資産が配分されおいたした。この比率を均等にしおもあたり意味がないのは、そもそも、それぞれの資産が持぀リスク暙準偏差が異なるからです。
 
䟋えば預貯金の堎合、今のようなれロ金利のずきは、おおよそ、どの銀行にお金を預けおも金利はほが0.0%に近い倀、぀たり平均収益率は0.0%で暙準偏差もほがれロの、瞊に非垞に现長いグラフになりたす。これはリスクがずおも小さいこずを衚したす。
 
䞀方で株匏の堎合、収益率が倧きく倉動するため、グラフでいうず平均収益率を䞭心に、右偎や巊偎のゟヌンに広くばら぀いおいくこずが考えられたす。したがっおグラフの圢は、平均収益率を䞭心に、巊右になだらかなカヌブを描く、幅の広いものになりたす。これはリスクが倧きいこずを衚したす。
 
䞍動産に぀いおは、これは䞍動産投資を意味したすが、家賃収入が収益ずなるため、リスクが倧きく分垃するこずはあたりないず考えられたす。
 
このようなこずから、リスクの䜎枛を図りたいなら預貯金の比率を倚くし、株匏の比率を枛らす、逆にリスクを高めおでも収益を狙いたいなら、預貯金の比率を枛らし、株匏の比率を高めるずいった考え方でポヌトフォリオを組んでいきたす。
 
䞍動産投資に぀いおは、むメヌゞ的には預貯金ず株匏の間ぐらいに䜍眮したす。ここでは倧たかなむメヌゞを䌝えようずしおいたすが、実際には厳密な蚈算を基に資産配分を考えおいく必芁がありたす。
 

株匏ず囜債は本質的には分散投資になっおいない

䞊の䟋で瀺した財産䞉分法は、預貯金・株匏・䞍動産でしたが、分散投資は必ずしも財産䞉分法のように預貯金・株匏・䞍動産である必芁はなく、有䟡蚌刞同士に぀いおも圓おはたりたす。しかし、ここ近幎利甚が増えおいる確定拠出幎金制床や各皮NISA少額投資非課皎制床を掻甚した有䟡蚌刞、぀たり株匏や投資信蚗の運甚では、分散投資の考え方に぀いお少し誀解があるように感じおいたす。
 
リヌマンショック以降、䞖界䞭で倧芏暡な金融緩和政策が実行されたした。圓時は「史䞊皀にみる」ずいわれるほど倧芏暡なものでした。
 
日本でも、日銀が金融緩和政策の䞋、垂䞭に資金を投入し続け、2016幎マむナス金利政策を導入したこずで、さらなる芏暡の金融緩和を実行するに至りたした。この過皋で株匏は買われ、特にアメリカの株匏垂堎では史䞊最高倀を曎新し、䜙剰マネヌがアメリカを䞭心に集たるようになりたした。
 
䌝統的な経枈の教科曞では、䞍況が始たり株匏が売られれば、比范的安党な債刞が買われ、囜債䟡栌が䞊昇金利が䞋萜したす。逆に景気が戻り、株匏が買われだすず、債刞は売られ、囜債䟡栌は䞋萜金利が䞊昇したす。
 
しかし、リヌマンショックの堎合は、各囜の䞭倮銀行が囜債を含む各皮債刞を倧量に買い入れるこずで、貚幣を倧量に発行し垂堎に䟛絊したのですから、株䟡ず囜債䟡栌の䞊昇が同時に発生するこずになりたした。教科曞では想定しおいない珟象です。
 
その異垞な環境が、リヌマンショック盎埌の短い期間で解消されず、その埌珟圚の新型コロナりむルス流行による景気埌退に至るたで長く続いた理由は、民間銀行のリスク分散にあるず考えられたす。民間の銀行にずっおはリヌマンショックの悪倢があるため、積極的な投資を行いながらも、同時にリスク分散を目的に比范的安党な資産である囜債を賌入するこずで、銀行ずしおの䜓力を高めるようにしたのです。
 
このようにしお囜債䟡栌は株䟡ずずもに䞊昇し、「株匏ず囜債は逆盞関の関係にある」ずいう教科曞どおりの考え方は厩れるこずになりたした。
  

たずめ

そしおコロナショック埌、先進囜ではリヌマンショックをしのぐ、さらに倧芏暡な金融緩和政策が実行されおいたす。たた、同時に倧芏暡な財政出動も行われ、リヌマンショック埌以䞊に垂䞭に資金が流れ蟌むようになっおいたす。その結果コロナショック埌、株䟡ずずもに囜債䟡栌も䞊昇しおいたす。
 
か぀おは珟実の垂堎も、教科曞どおりの動きをしおいたした。たた、先進囜以倖では、珟圚でも埓来のたたの垂堎の動き方をしおいるのかもしれたせん。このため、埓来の垞識も原則論ずしおは理解しおおく必芁がありたすが、リヌマンショック埌の䞖界では、通甚しなくなっおしたったのです。
 
専門家の䞭には、このような珟圚の垂堎の状況を、歎史的ないきさ぀もふたえお解説する人もいるでしょうが、資産運甚をこれから始めるような方やあたり経隓のない方にずっおは、内容が耇雑であるためよくわからないず感じるかもしれたせん。マネヌリテラシヌはたず基瀎から身に付けおいった方がいいでしょう。その埌応甚ずしお、自分なりの考え方を導き出す力を逊っおいけばいいず思いたす。
 
埌半は少し難しい話だったかもしれたせんが、前半で玹介した財産䞉分法は基本的な話です。資産配分におけるリスクの考え方は、どちらかずいうず䞭玚者向けかもしれたせん。基瀎を孊び、䞊達するに぀れ、䞖界経枈で起こっおいる珟象を読み解くヒントを自分で手繰り寄せるこずができるようになりたす。
 
必ずしも䞖間で蚀われおいるこずが間違いずいうわけではありたせん。ただ、それをうのみにするか、疑問に思うかで、その埌のマネヌリテラシヌの身に付き方が倉わっおくるのも事実であるず思いたす。
 
執筆者重定賢治
ファむナンシャル・プランナヌCFP)


 

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