銀行で「3ヶ月ごとに4万5000円の分配金が出ます」と言われ“300万円”で投資信託を購入したら「手数料9万9000円」が引かれショック! 何が引かれてこんなに高いんですか!?「手数料0円商品」との違いも確認
ここでは、引かれた9万9000円が何の費用なのかを計算式で確かめます。3ヶ月ごとに受け取る4万5000円の中身と、手数料が0円の商品との違いもあわせて見ていきましょう。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
買った時点で引かれた9万9000円は、何の費用なのか
投資信託には、買うとき、持っている間、換金するときの3つの場面で費用がかかります。
このうち、買うときにかかるのが購入時手数料で、資産運用業協会は、購入時に販売会社へ支払う費用で申込価額の数%を支払うものだと説明しています。引かれた9万9000円は、購入額300万円の3.3%にあたる金額です。
・300万円×3.3%=9万9000円(購入時手数料)
・300万円-9万9000円=290万1000円(実際に運用に回る金額)
300万円を出しても、実際に値動きするのは290万1000円です。買った値段に戻るには、290万1000円が9万9000円分、率にして約3.4%増えなければなりません。
3ヶ月ごとの4万5000円は、増えた分から出ているとは限らない
分配金は、決算のたびに信託財産から支払われるお金です。日本証券業協会は、分配金が支払われると、その金額相当分だけ基準価額は下がると説明しています。計算期間中の収益を超えて分配金が支払われる場合もある、との説明です。
分配金には2種類あります。買ったときの価額である個別元本を上回る部分が普通分配金で、運用で生じた収益から出るお金です。個別元本を下回る部分は元本払戻金(特別分配金)と呼ばれ、投資した元本の一部払い戻しにあたります。
すすめられた4万5000円を1年分に直すと、次のようになります。
・4万5000円×4回=18万円(1年間に受け取る分配金)
運用に回った290万1000円に対して、年6.2%にあたる金額です。
この6.2%が、そのまま増えた分とは限りません。18万円の一部が元本払戻金なら、自分が出したお金が戻っているだけで、その分、基準価額が下がっています。内訳は取引報告書で確かめてください。
同じ中身で手数料0円のものとは、どこが違うのか
購入時手数料は、商品と販売会社によって決まります。この費用がかからない商品もあり、ノーロードと呼ばれるものです。同じ指数に連動する商品なら投資先の中身は近く、違いが出るのは入り口の手数料と、持っている間に引かれる運用管理費用(信託報酬)です。
運用管理費用は、保有額に応じて信託財産から日々支払われ、年率が目論見書に記載されています。年率1%の商品を10年持つと、いくらになるでしょうか。
・290万1000円×1%=2万9010円(1年間の運用管理費用)
・2万9010円×10年=29万100円(10年間の合計)
・9万9000円+29万100円=38万9100円(購入時と10年分を足した額)
残高が変わらないものとした概算ですが、入り口で1回の9万9000円より、持っている間の負担のほうが大きくなります。年率は商品ごとに違うので、目論見書の数字で見比べてください。
まとめ
明細の9万9000円は購入時手数料で、300万円の3.3%にあたります。運用に回ったのは290万1000円で、買った値段に戻るまでに約3.4%の値上がりが必要です。
3ヶ月ごとの4万5000円は、運用の成果とは限りません。内訳が元本払戻金であれば、自分の元本が戻っているだけです。次に買うときは、目論見書で購入時手数料と運用管理費用の年率を確かめ、同じ指数に連動する商品どうしで見比べるとよいでしょう。
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士
