友人が5年前に買った「10万円分」のビットコインが大きく値上がりしたそうです! 私も老後に向けて投資を考えていますが、暗号資産は長期間保有することで資産形成に役立つのでしょうか?
しかし、ビットコインは長く保有すれば必ず利益が出るわけではありません。本記事では、ビットコインの過去の値動きや長期保有のリスク、老後資金を準備する際の注意点について解説します。
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過去5年間でビットコインの価格はどれくらい上昇した?
ビットコインは、インターネット上で取引される「暗号資産」の一種です。日本円などとは異なり、国や中央銀行が価値を保証しているわけではなく、価格は主に需要と供給によって決まります。
ビットコインは、これまで大きな値上がりを経験してきました。
例えば、2021年11月ごろには1ビットコインが約770万円に達しました。その後、2022年には200万円台まで下落した時期もありましたが、2025年には一時1800万円を超えています。
仮に2021年11月に1ビットコイン770万円の価格で10万円分を購入し、2025年に1800万円で売却していた場合、資産は約23万4000円になった計算です。約13万4000円の利益が出たことになります。
ただし、これは過去の価格を使った計算例です。実際の利益は購入日や売却日によって変わり、手数料や税金も考慮する必要があります。過去に値上がりしたからといって、今後も同じように上昇するとは限らない点に注意しましょう。
ビットコインは長期間保有すれば必ず値上がりする?
ビットコインを長期間保有すれば、短期的な値動きに左右されず、将来の値上がりを待つことができます。しかし、長く持ち続けるだけで利益が保証されるわけではありません。
金融庁も、暗号資産は価格が変動するため、損失が生じる可能性があると注意を呼びかけています。
例えば、10万円分のビットコインを購入した後、価格が50%下落すると、資産価値は5万円になります。その後、元の10万円に戻るには、価格が下落した時点から100%上昇する必要があります。
また、ビットコインは預金の利息や株式の配当金のような収入が、保有するだけで定期的に得られるものではありません。
一方、株式会社Claboが2026年3月に実施した調査では、暗号資産の購入経験者280人のうち、48.6%が「長期保有が中心」と回答しています。長期保有を選ぶ人は一定数いますが、それによって必ず資産が増えるとは限りません。
老後資金を増やすために暗号資産へ投資する際の注意点
老後資金を目的に暗号資産へ投資する場合は、生活に必要なお金を投資に回さないことが重要です。
例えば、老後の生活費として確保している300万円をすべてビットコインに投資し、価格が半分になった場合、資産は150万円に減ってしまいます。老後が近づいた時期に大きく値下がりすると、価格が回復するまで待てない可能性もあります。
そのため、投資する場合は、当面使う予定のない余裕資金の範囲にとどめましょう。また、暗号資産には価格変動以外のリスクもあります。取引所への不正アクセスや詐欺などによって、資産を失う可能性もあるためです。
金融庁は、暗号資産を取引する際、登録を受けた事業者か確認するよう呼びかけています。購入前に事業者の登録状況を調べ、手数料などの取引条件についても説明を受け、十分に理解しておきましょう。
さらに、税金にも注意が必要です。国税庁によると、暗号資産の売却などで得た利益は、原則として「雑所得」に分類されます。利益の金額や本人の所得状況によっては確定申告が必要になるため、取引記録を残しておくと安心です。
暗号資産の長期保有にはリスクもある! 老後資金は分散して準備しよう
ビットコインは、長期間保有することで大きな利益を得られる可能性があります。しかし、将来の価格を予測することは難しく、老後資金をすべて暗号資産で準備するのはリスクが高いといえます。
老後資金を増やしたい場合は、NISAを活用した投資信託の積立投資なども選択肢になります。NISAは、対象となる株式や投資信託などの運用益が一定の条件のもとで非課税になる制度です。複数の国や企業に投資する投資信託を選べば、投資先を分散できます。
もちろん、NISAを利用しても元本割れの可能性はあります。しかし、金融庁も長期・積立・分散投資を資産形成の基本として紹介しています。
老後に向けた資産形成では、預貯金で生活資金を確保しながら、無理のない金額で投資を続けることが大切です。暗号資産に興味がある場合も、まずは少額から検討し、複数の資産を組み合わせて老後に備えましょう。
出典
金融庁 暗号資産の利用者のみなさまへ
金融庁 NISA特設ウェブサイト 資産形成の基本
国税庁 暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報)≪2 所得税関係≫2-1 暗号資産取引による所得の総収入金額の収入すべき時期(15ページ)
株式会社Clabo「送金・出金トラブルの経験率とその主な原因」についての調査(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
