今の仕事に不安を感じたら、キャリアの棚卸しをしてみましょう

配信日: 2020.08.01

この記事は約 4 分で読めます。
今の仕事に不安を感じたら、キャリアの棚卸しをしてみましょう
在宅勤務が増える一方、アフターファイブの付き合いが減るなど、自分の時間が持てるようになった方もいらっしゃるでしょう。先行きが不透明な時期こそ、自分のこれまでのキャリアを見直してみませんか。
 
厚生労働省の「ジョブカード総合サイト」を活用した、誰でもできるキャリアの棚卸し方法をご紹介します。
波多間純子

執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)

㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント
 
お金の知恵YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCE7VmjQGoMF13CboNch2KNA

「お金しだい」の人生から「自分しだい」の人生への選択をサポート。家計相談28年、相談件数4,000件超。家計相談と合わせて、その方の才能や適職を診断し潜在能力を高める「咲かせようじぶん資産」をテーマに個人セッションとワークショップを開催。
 
http://bloomfp.com/
お金の知恵YouTube

厚生労働省のジョブカード制度総合サイトを活用しよう

厚生労働省は、生涯を通じたキャリア・プランニングを見通したり、これまで培った職業経験や能力を整理したりするためのツールとして「ジョブカード」という書式を推奨しています。
 
ジョブカードとは、自身の興味や関心事、強み等をまとめたキャリアシートや、職務経歴を記す複数のシートから構成されています。シートはダウンロードして個人で書き込めるようになっています。
 
ジョブカードを記入することで、自分のこれまでの経歴が自然に整理されるので、じっくり自分と向き合ってみたいという方や、転職を考えている方などにお勧めです。特に職務経歴書は履歴書とセットで作成すれば、就職の応募書類としても活用できます。
 
なお、このジョブカードを用いて具体的なアドバイスがほしい方は、ハローワークを通じてキャリアコンサルタントのコンサルティングを受けることもできます(要予約)(※1)。

適職診断で興味・関心のある分野を探す

そこまでやりたくないという方は、ジョブカード総合サイトの「適職診断」をしてみてはいかがでしょう。登録不要および無料で利用できすぐに診断結果がわかります。
 
こちらの適職診断はRIASEC診断といい、職業と個人の性格を6つに分類し、個人の性格と一致する職業が「適職」になりうるという理論を元に作成されています。その6つの職業分類と職業例が以下のとおりです。
 
R(Realistic)…現実的/職人・運転手・料理人など
I…研究的(Investigative)/研究者・学芸員・ゲームクリエイターなど
A…芸術的(Artistic)/タレント・イラストレーター・音楽家など
S…社会的(Social)/医師・教師・カウンセラーなど
E…企業的(Enterprising)/アナウンサー・会社社長・銀行支店長など
C…慣習的(Conventional)/事務員・行政書士・レジ係など
 
(参考:RIASECによる自己診断 ※2)
 
診断することで、自分のパーソナリティに合った職業を再確認したり、意外な適職の可能性を知ったりできます。職業を変えないまでも、適職に該当した分野のエッセンスを組み込むことで、今の仕事のマンネリを打破できるかもしれません。

あなたの大事にしたい価値観は?

私たちは仕事を選ぶとき、条件や安定性、自分の力が発揮できるかなどを重視しますが、潜在的には自分の価値に合った仕事を求めるものです。
 
自分が大切にしている「価値観」は普段正面切って考えることが少ないため、一度意識して考えることが大事です。そこで、同じくジョブカード総合サイトの以下の診断(※3)を活用しましょう。
 
価値観とは、下記の5つの志向を点数化したもので、高得点なほど仕事を選ぶうえで大事にしたいことがわかります。
 
専門志向
経営管理志向
自律志向
企業家志向
生活重視志向

 
今の仕事が自分の価値観と合わない状態にあるならば志向に沿うよう改善してみましょう。

適職×価値観×経験・能力で天職をみつけよう

最後に職務経歴シート(※4)に記入してみましょう。簡単で良いので、これまでやった仕事の内容と仕事の中で学んだことや得られた知識・技能を書き出してみましょう。
 
ここには、資格だけでなく「チームをまとめた」「新しい企画を考えた」など、がんばったことや新しく学んだことを、箇条書きでどんどん書いていくと良いです。何をがんばったかが、その人オリジナルの強みだったりします。思った以上に自分の中に宝物が埋まっていますよ。
 
この
(1)RIASECによる「適職」
(2)価値観診断による「価値観」
(3)職務経歴シートからわかる「経験・能力」
を掛け合わせたものがあなただけのオリジナルなキャリアです。この3つを大切にし、バランスをとることで仕事も生活も満たされるようになります。
 

図表:オリジナル・キャリアのイメージ


 
(※1)厚生労働省
「ジョブカード制度総合サイト」
「ジョブカード制度総合サイト ジョブカード作成の流れ」(ジョブカードダウンロード)
(※2)厚生労働省「ジョブカード制度総合サイト RIASECによる自己判断」
(※3)厚生労働省「ジョブカード制度総合サイト 価値観診断」
(※4)厚生労働省「ジョブカード制度総合サイト 様式2 職務経歴シート」
 

執筆者:波多間純子
㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント


 

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集