介護士の仕事内容とは?キャリアアップに必要な資格も解説 |ファイナンシャルフィールド

介護士の仕事内容とは?キャリアアップに必要な資格も解説

古田文子

執筆者: 古田文子

フミコ人材育成研究所 代表、キャリアコンサルタント、心理カウンセラー
ビジネスマナーからコミュニケーションテクニック、クレーム対応の基本などを中心にセミナーを行っております。   職場の悩みからご自身の悩みまで、いつでもご相談ください。     https://www.fumikojio.com/
高齢化が進んだことから介護へのニーズが増加し、介護士の求人数も増加しています。介護士は、老人ホーム、介護老人保健施設、グループホームなどの施設のほか、ホームヘルパーとして訪問介護に携わることもあります。介護士は求人数の増加以外にも、やりがいを感じられる仕事として注目されている仕事です。

本記事では介護に携わる仕事に興味があり、資格が必要なのかどうか、どのような仕事内容なのか知りたい人に向けて、介護士の基本情報を解説します。介護士になるための方法や、働く施設ごとに仕事内容がどのように異なるのか紹介しますので、仕事探しの参考にしてください。

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介護士とは3つに大別できる

介護士とは、介護に従事するスタッフを指す一般的な呼称です。資格取得の段階によって以下の3つに大別できます。

●介護職員
●介護福祉士
●ケアマネージャー(介護支援専門員)

資格については後述しますが、介護士は無資格、初任者研修修了、実務者研修修了、介護福祉士、ケアマネージャーなどの俗称であり正式な名称ではありません。ただし文脈によっては、国家資格を持つ介護福祉士を介護士と呼ぶことも。

当記事では、介護士を介護に従事する人という意味合いで使用しています。

介護士になるために必要なこと

介護の現場に携わる介護士になるためには、どのような段階をふめばいいのでしょうか?ここでは、介護士になるために必要なことを解説します。

「介護職員初任者研修」を受講する

人手不足の介護人材を確保するために、キャリアパスが整備されています。制度的に位置づけられた研修は以下のとおりです。

●生活援助従事者研修
●介護職員初任者研修
●実務者研修
●介護福祉士

介護士として働くにあたって重要な研修といえば「介護職員初任者研修(130時間)」。修了すると、生活援助のほか訪問介護や食事・着替え・入浴介助など利用者の身体に触れる身体介護に携われるようになります。場所を問わずに働けるようになるので、幅広い仕事を担える資格です。家事や仕事のかたわら、通信講座や短期講座を利用して挑戦できます。

上記以外にも、無資格で働く、入門者研修を受けるステップもあります。

無資格でも通所・居住・施設系サービスで食事の用意・部屋の清掃に従事することは可能です。ただし無資格者や入門者研修を修了した人では、訪問介護員にはなれません。生活援助従事者研修を修了すれば、生活援助の範囲内でケアに携わり、訪問介護にも参加できるようになります。

資格取得で専門領域でのステップアップ

介護士のキャリアパスを簡単に説明すると、(1)介護職員初任者研修(2)実務者研修(3)介護福祉士(4)ケアマネージャー(介護支援専門員)あるいは認定介護福祉士の流れです。資格を段階的に取得すればキャリアをステップアップできます。

介護職員初任者研修の次のステップとなるのが実務者研修。次のステップの介護福祉士を目指す場合に必要となる資格です。研修時間数は450時間・6ヶ月と定められています。しかし「介護職員初任者研修」を取得している人なら、修了するまでの時間はグッと短くなるのがポイント。すでに取得している資格があれば、受講科目を免除されるからです。たん吸引など、簡単な医療的ケアもできるようになります。

さらに国家資格の介護福祉士を取得すれば、ケアマネージャー(介護支援専門員)も目指せます。

介護士のキャリアパスはさらに整備されつつあり、政府は「認定介護福祉士」を国家資格である介護福祉士の上級資格として導入しました。まだ聞きなれない名前ですが、一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構によって認定される資格です。2020年(令和2年)2月に、認定介護福祉士の更新研修が初めて開催されたばかりなので、今後の動向が注目されます。

介護の仕事は、現状では介護福祉士の国家資格取得は必須ではありません。就職後に資格取得を支援してくれるなど、応募時点で資格がなくてもOKな求人もあります。しかし介護福祉士の資格を必要とする求人が増えていることも知っておきましょう。    

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介護士の仕事内容とは?

ここでは介護を担う現場ごとに、介護士の仕事を解説します。

老人ホームでの介護士の仕事内容

ひと口に老人ホームといってもさまざまな施設があります。ここでは施設ごとに介護士の仕事をみていきましょう。

特別養護老人ホーム(特養)の場合

通称「特養」と呼ばれる、特別養護老人ホーム。地方自治体や社会福祉法人などが運営している「公的」な介護施設のことです。老人福祉法第20条の5に定められたとおり、常に介護を必要とし自宅で介護が困難な人が入所しています。自力での生活が難しい人が多く入所しているため、特別養護老人ホームで働く介護士は身体介護が多くなります。

身体介護の内容とは、排泄介助、食事介助、移動介助、入浴介助、服薬介助などのことです。さらに看護職員と連携して健康管理をしたり、理学療法士などと共同でリハビリのお手伝いをします。忘れてはならないのが、入所者の家族とコミュニケーションを図ることです。介護の方針などをよく相談します。

介護老人保健施設(老健)の場合

通称「老健」と呼ばれる介護老人保健施設。要介護高齢者の在宅復帰を目指すための支援を行う地方公共団体や医療法人が運営する施設です。自宅で生活できるように、入所者の回復や復帰を実現できるサービスの提供を目指しています。介護士の仕事は、日常生活上のお世話や身体介助です。理学療法士などリハビリを担当する専門職との連携やサポートも行います。

   

有料老人ホームの場合

高齢者のための住居としての性格を持つ有料老人ホーム。社会通念上の「老人」向け住居なので、要介護でなくても入居できます。有料老人ホームは、民間企業が運営していることがほとんどです。入居者の要望に添ったきめ細やかなサービスが求められるのが特徴です。そのため多くの職員と協力しながら介護技術だけでなく、接遇マナー、おもてなしの心を持ちながら業務に取り組みます。

認知症型グループホームの場合

認知症グループホームとは認知症高齢者のための共同生活住居のことです。1〜2つのユニットと呼ばれる共同生活住居を主に民間企業が運営しており、定員は1ユニットあたり5人以上9人以下となっています。日中は利用者3人あたり介護士1人、夜間はユニットあたり1人の介護士が配置され、認知症の人にとって生活しやすい環境を整えるのが仕事です。

家庭的な雰囲気をうむために、介護士は少人数の中で「なじみの関係」をつくります。過去に体験した役割を見いだすなどしてまだ潜在的に残る能力に働きかけ、本人らしい生活を再構築する手助けを意識することが大切です。

デイサービス・デイケアの仕事内容

デイサービス・デイケアとは通所介護のことです。要介護の状態でも普段自宅で生活している高齢者が施設に通い、日帰りで介護・リハビリを受け、心身の機能維持を目指します。家族以外の人と交流することで孤立感を解消し、利用者の家族の負担の軽減させる効果がサービスのねらいです。

デイサービス・デイケアの介護士は、身体介護のほか利用者間のコミュニケーションや、レクリエーションを楽しむ環境づくりにも力をいれます。デイサービス・デイケアの利用者は、自力でできることが多く、先回りして「できる」能力を奪わない介護の実践が必要です。

訪問介護(ホームヘルパー)の仕事内容

訪問介護は、 介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者の介護士が担える仕事です。介護士は要介護高齢者の自宅を訪問し、入浴・排泄・食事等の身体介護をしたり、本人や家族が家事をこなせないときは調理・洗濯・掃除等の生活援助を提供します。通院等のための乗車・降車の介助も介護士の仕事です。

病院での介護士の仕事内容

病院で働く介護士は、入院患者のケア以外に、医療機関ならではのカルテ整理、医療器具の管理、配膳など看護師のサポート業務もこなします。身体の自由が利かない入院患者が快適に療養生活を送るための食事・入浴・排泄・移動などの介助業務、ベッドのシーツ交換や清掃、洗濯など身の回りのお世話が仕事です。

正社員や派遣など介護士の働き方とは?

正社員の介護士は常勤で勤務し、給与は月給制です。一方、派遣社員の介護士の給与は時給制です。フルタイム勤務のほかに、ライフスタイルに合わせて週2〜3日の限定勤務も選べます。

専門性を要求されるが未経験でも目指せる介護士

介護士の仕事内容は、要介護高齢者などの身体介護・身の回りの世話です。老人ホームや病院、認知症グループホームやデイサービス・デイケアなど職場の性格に合わせて、仕事内容はずいぶん異なります。

無資格だと携われる仕事が限定されてしまうので、エントリーレベルの「介護職員初任者研修」はぜひチャレンジしましょう。未経験からでも研修を受ければ、しっかりキャリアをスタートできます。介護士の仕事内容はワンパターンでなく毎日変化に富んでおり、やりがいや充実感を味わえる仕事です。高齢者は大先輩だという観点からみれば、かかわりの中で学ぶこともたくさんあります。

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