執筆者: 髙宮幸代
実際に、徐々に介護士の労働環境や待遇は改善されているため、少しでも興味があるなら転職先としてぜひ検討しましょう。今回は介護士の魅力に迫り、介護士の転職がおすすめの理由や介護士への転職を成功させるコツもご紹介します。
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目次
介護士への転職がおすすめな6つの理由
ここでは介護士の仕事の魅力や、介護士へ転職するメリットなど6つのおすすめ理由を紹介します。
介護の業界は需要が高い
介護にかかわる職種の有効求人倍率は、全産業より高い水準で推移しています。有効求人倍率とは、有効求人数を有効求職者数で割って算出するもので、倍率が1を上回れば求職者の数よりも人材を探している企業数が多いことになります。
2014年(平成26年)以降、倍率は1を右肩上がりで大きく上回っており、介護サービス事業所における人手不足感は強くなっているのです。と特に問介護の現場で人手不足感が強くい傾向にあります。2020年にはホームヘルパーの有効求人倍率が15倍を超えた!という衝撃的なニュースもありました。このように介護士の仕事への需要が非常に高く、仕事不足や職を失うリスクで悩むことはないためおすすめの仕事です。
人とのかかわりが中心で感謝の言葉を直接聞ける
介護士は、施設や事業所、利用者宅などでサービスを利用する高齢者とその家族に直接かかわります。介護サービスを提供する利用者やその家族との距離が近いため、大変だと感じることはありますが、感謝やねぎらいの言葉を直接聞ける仕事です。
要介護者にとっては、以前は普通にできていた、食べる、動くといった日常が難しいもの。介護士は、身近な存在としてありふれた毎日の生活を支援する仕事のため、利用者と一緒に過ごす時間も多くなります。直接「ありがとう」や「助かったよ」と心からの言葉を聞ける喜びはやりがいにつながり、何事にも代え難いものです。
ケアプラン利用者の様子から仕事の成果を実感できる
介護保険法の目的は、「有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができる」よう支援することです。そのため支援した要介護者が自立するなど前向きな変化がみられると、仕事の成果を実感できやりがいを感じられます。
要介護者は失った能力を取り戻せると、生きる意欲が増して元気を取り戻す場合が少なくありません。この成果は本人の努力に加え、献身的な介護士による支援のたまものです。
介護スキルを身につけられる
介護スキルは身につけておけば、将来的に役立つスキルです。介護士として介護の現場を経験しておけば、家族が介護を必要とする状況に陥った際に、慌てずに適切な対処や必要な手続きを進められます。
介護士に転職することは、家族とのかかわりにプラスの変化をもたらすはずです。
即戦力が求められ、年齢が高くてもチャンスがある
介護の現場は体力的にキツいと評されることがあります。しかし介護士は、性別や年齢に関係なく介護の現場で活躍できるおすすめの仕事です。年齢が高ければ、人生経験から即戦力があるとみなされ、利用者や利用者の家族とのかかわりの中で活生かせます勤務先の施設や事業所の特徴により、介護士の仕事内容や勤務時間は異なるため、フルタイムではない仕事も見つけることが可能です。
パートやアルバイトでも正社員に採用される可能性あり
パートやアルバイトで介護に携わっている人は、家庭の状況で決まった時間だけ働くために、正社員はあきらめている場合が多いはずです。介護士の仕事は、訪問介護はできませんが、無資格でも限定的に仕事を担うことができます。
しかしながら、子育てが落ち着いたり、資格取得を果たしたタイミングで、より好待遇な条件の正社員になりたいと思っても不思議ではありません。実際に介護の現場は慢性的な人手不足です。資格保持者や経験を積んだ人材は正社員として雇用されやすい状況が続いているといえます。
介護士のキャリアプランとは
介護士としての資格の有無は、給与面などの待遇や介護サービスの利用者、上司、同僚からの信頼度に影響します。介護士として転職するなら、早めに資格取得を視野に入れて準備するのがおすすめです。介護の基礎知識を有している証明になり、転職の際に有利に働きます。
研修を修了し資格保有者になる
介護士の入門資格は、「介護職員初任者研修」で、介護士として働くうえで必要な基本知識・技術を習得する研修です。これにより介護における尊厳の保持・自立支援、介護におけるコミュニケーション、老化・認知症・障害の理解を深められます。そのため通所・居住・施設系サービスのほか、身体介護中心の訪問介護に携われるようになり、柔軟に介護の現場で活躍できるようになるのです。
さらに上位資格として「実務者研修」が用意されています。これはより実践的な介護知識や技術を習得するものです。修了すれば、たんの吸引など一部の医療行為もできるようになります。国家資格の介護福祉士を受験する場合は、実務者研修の修了が必要です。
介護福祉士の資格を取得し介護現場のプロを目指す
国家資格の介護福祉士を取得すれば、介護現場で利用者の介助・支援だけでなく、同僚の介護職員を教育・指導・管理する立場になります。さらに上級資格の介護支援専門員(ケアマネージャー)を目指すためにも必要な資格です。
介護士のキャリアパスの一貫として、介護福祉士が目指せる「認定介護福祉士」という資格制度も新たに始まっているので、動向を注目しましょう。
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介護士への転職活動におすすめの媒体は?
ここでは介護士の仕事へ転職したい人に向けて、情報収集や仕事探しに役立つ媒体をご紹介します。
職業安定所を通じた転職活動
職業安定所、通称ハローワークにいくと、介護士の仕事には膨大な数の求人が寄せられていることがわかるのでリサーチとしておすすめです。求人情報を閲覧する方法以外に、「職業相談」や「職業紹介」を利用するといいでしょう。
初めてハローワークを利用する場合は、「求職申込み」が必要で、登録に多少時間がかかります。「職業相談」は、希望条件に近い求人情報を紹介し、実際に事業所に「職業紹介」の電話をかけて面談の予約を取ってくれるというものです。
意外にあっさりと希望通りの求人が見つかり、面談の予約までできてしまうことがあります。待ち時間が生じることがあるため、時間には余裕を持って出かけましょう。
介護転職サイトを利用した転職活動
職業安定所でなかなかピンとくる求人が見当たらないときは、介護士に強い転職サイトを利用するのがおすすめです。介護転職サイトなら、介護就職相談会といったイベント告知に出会えるかもしれません。直接、介護の業界に詳しい人からアドバイスを得られるチャンスです。なお介護分野に特化した転職サイトに複数登録すると、幅広い求人を比較検討できます。
介護士に向いている人材とは?
ここでは、介護士にぜひおすすめしたい人柄や資質を紹介します。
チームワークを大切にする人
介護の現場は介護士だけでなく、看護師やリハビリ専門職などの職員や、利用者の家族など多くの人たちと協力しあって進めます。自分の意見だけを通そうとする人は向いていません。チームワークを大切にする人材が求められています。
コミュニケーションをとるのが好きな人
利用者の気持ちに寄り添うために、こまやかなやりとりが求められます。コミュニケーションを楽しみ、人に積極的にかかわりたい気質の人は、介護士の仕事を負担に感じずに継続できるでしょう。
相手のペースに合わせられる人
介護の現場では効率よく作業を進めるのは難しい環境です。職員や利用者は思い通りに動いてくれないことがほとんどです。イライラするのではなく、自分から相手に合わせて動ける人が望まれます。
小さな変化に気づく洞察力のある人
利用者の小さな変化は、病気の初期症状かもしれません。普段から利用者の状態や行動をよく観察し、ささいな兆候に気づける洞察力を持っていれば、介護士として活躍できるでしょう。
未経験から介護士へ!転職に有利な経験とは?
ここでは未経験で介護士の仕事へ転職する場合に、採用で有利になる経験をご紹介します。志望動機を書く際に、おすすめの経験ばかりです。
体力に自信があるエピソード
介護現場で身体介護に携わると、利用者の身体を移動させるなど体力が必要になります。体力をアピールできるスポーツなどの経験があれば、アピールするのがおすすめです。
家族や親族を実際に介護した経験
無資格でも家族の介護経験があれば、自宅とはいえ介護の経験があるとアピールできます。実際の経験があると、実際の仕事内容も理解しやすくなるため無資格より選考で有利です。
日常生活での家事への取り組み
無資格の場合、身体介護や身体介護中心の訪問介護はできません。そのため日常生活の生活支援を担います。普段の家事への取り組みもアピールしましょう。
頼れるコミュニケーション能力
人見知りがひどい人やコミュニケーションが苦手な人は、介護士には向いていません。コミュニケーション能力は介護士に求められる重要なスキルです。ほがらかに利用者や利用者の家族と話せる人はどの介護の現場でも重宝されます。
介護業界なら、未経験でもキャリアアップのチャンス!
今後も介護ニーズは右肩上がりで伸びると予想されています、高齢者数の増加に加え、認知症高齢者はますます増加し、高齢者単独世帯あるいは高齢者のみ世帯も増加すると予想されており、介護サービスのあり方は多様化・複雑化する見込みです。つまり将来性は抜群だといえます。
すでに介護の仕事の現場は慢性的に人手が足りない状況が続いており、介護の基礎知識を持つ人材への需要は非常に高いです。未経験でも、研修を受け資格を取得していけば介護士としてキャリアアップ可能。気になる待遇は、年々改善する方向で政府が動いています。介護士の仕事に適性があるなら、おすすめの仕事です。
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