執筆者: FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
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30代の医師は今後のキャリアについて以下のことを知りたくないですか?
本記事は、30代医師のキャリアの選択肢やキャリアプランの作り方、失敗しない転職をするコツについてお伝えしています。
最後までお読みいただけば、30代医師が転職で成功するコツが理解できます。ぜひ、最後までお読みください。
一方で、医局に留まるか、もしくは医師として別のキャリアを進むのかを選択する時期でもあります。加えて、30代は結婚を見据えてキャリアを考える人も多いです。30代の医師は、今後の希望や生活の変化に合わせて自分のキャリアを切り開く大切な時期と言えるでしょう。30代医師の今後のキャリアの選択肢について、具体的にお伝えします。
一方で、医局には特有の人間関係のストレスや人事異動・転勤が発生する可能性があります。また医師の人数が多い分、担当できる症例が少なく、あまり実務経験を積めない点もデメリットの1つです。
また、医局に比べると市中病院の方が年収が高い傾向があります。ただし、市中病院は医師不足の所も多く、オンコールや当直の対応は増えるでしょう。
同じ院内で移動できる場合は、転職する手間がなく効率的です。しかし、病院の体制によって希望がかなわない場合や今の医院で希望する科目が無い場合、転職する必要があります。
地方やへき地での勤務は、自然に囲まれた環境で、住民と密に関わりながら医療に携わることが出来ます。大都市では出来ない、地域医療へ貢献できる環境は大きなやりがいを感じることでしょう。
ただし人口が少ないため、部分的な治療よりも、総合的に患者を診ることが求められます。そのため業務負担が多くなるとも言えます。
また、今後は、高齢社会によって起こる2025年問題も深刻であり、地方やへき地での勤務は、医療や介護など総合的に網羅できる医師が求められるでしょう。
フリーランスは働き方が自由に選べる一方、雇用は不安定と言えます。人手が足りない期間だけ雇われるため、人員が充足すれば雇用は保障されないためです。
また常勤医とは受けられる福利厚生が異なります。社会保険は、国民年金への加入が必要です。国民年金は将来もらえる年金に影響するため、老後の資金は自分で貯金する必要があるでしょう。
開業医になるメリットは、医療方針や働き方を自分で決められる点です。加えて、大きなやりがいも感じられるでしょう。しかし、開業には多額の資金がかかります。また勤務医とは違って経営を含めた全てに責任を負わなければいけません。
開業するには、資金と経営の面で準備をすることが大切です。
ただし、臨床の仕事に比べると物足りなさを感じる医師もいます。医師の資格をどのように活かしたいのかをよく検討し、キャリアの1つとして検討すると良いでしょう。
キャリアパスは、特定のキャリアを得るために必要なステップを指します。例えば、企業の中で役職に就くために必要な実績や経験などを具体的に明示したものです。
また、2024年4月からは医師の働き方改革が施行される予定です。今後は年代に関わらず医師も自分の生活や価値観の変化とともに今後のキャリアプランを考える機会が増えるでしょう。
特に30代医師は、体力面でもさまざまな変化に柔軟に対応できる年代です。今後の生活の変化を見据えてキャリアプランを明確にし、将来に向けて準備をしておくことが大切です。
図表1
筆者作成
STEP1では、自分の可能性を狭めないために、純粋になりたい自分を描くのがポイントです。 今の職場で選択可能なキャリアパスの中だけで、描く必要はありません。ただし、なりたい自分を夢で終わらせないため「何がしたいか」「経済的に成立するか」に重点を置く必要はあります。
STEP2では、経験や知識、スキルを棚卸します。 なりたい自分と比較し、自分に足りない部分と向き合う作業は辛いと感じるかもしれません。しかし、目的は今の自分となりたい自分のギャップを埋めることです。現実に向き合い、足りない部分を明らかにしましょう。
STEP3では、複数の方法を考えましょう。 選択肢が多い方が、1つ失敗しても、すぐに他の手段を試すことが出来るためです。また、中間目標を立てると、途中で挫折することなくモチベーションが保てます。目標の達成にはいつまでにするのか期限を入れましょう。
質問のされ方として、以下のように聞かれる場合があります。
必ずしも「キャリアプラン」という言葉が出るとは限りません。上記の質問は、将来のキャリア思考について聞かれていると捉えて、作成したキャリアプランを基に回答するのがおすすめです。
1つずつ詳しくお伝えします。
また、リストは優先順位を付けておくことがおすすめです。転職先に求める1番重要なことは何か、譲れるポイントがあるのかなど、順番を付けることで改めて転職の目的を見直す機会になります。
一般的に医療業界の転職は、年度末の3月に退職する人が多い傾向にあります。3月で退職して4月から転職をするには、逆算すると前年の秋頃には転職活動をスタートさせる準備が必要です。 ただし、病院によって受入れのタイミングが異なる場合があるので、転職先の傾向を把握しておきましょう。
図表2
筆者作成
自主応募や知人からの紹介で気を付けたいのは、待遇や条件面の確認不足です。自分から言い出しづらくても、後で後悔しないために入社前に必ず確認をしましょう。
転職すると決めたら、現職に退職交渉をしなければいけません。円満な退職をするためには、現職の不満だけを伝えるのではなく、前向きな転職理由を伝えると良いでしょう。他の医師や看護師に迷惑がかからないよう、しっかり引継ぎ期間を設けて退職しましょう。
それぞれ解説していきます。
医師は多忙な日々を送っていることが多く、休日もまともに取れない人も多い傾向にあります。その中で転職活動をするには、想像以上に体力が必要です。差し迫った状況でない限り、転職活動は時間に余裕をもって行いましょう。
すぐに転職を考えていなくても、情報収集は日頃からしておくと良いです。また転職した医師がいれば、積極的につながりをもち、ネットワークを広げておくのも1つの手段になるでしょう。
サイト型は、求人選びから応募までひととおりを自分で行います。エージェント型の場合は、応募者と求人先との間に入って書類選考の合否から面接調整、内定までの全てを代行してくれます。
医師に特化した転職サイトは、医療業界に精通している企業が運営している場合が多く、何より医師の求人が豊富です。ネットに掲載されていない非公開求人もあるため、応募できる求人が広がります。ただし転職サイトによっては、非公開求人は正式に登録し面談を受けた人のみに紹介している場合もあるため、確認が必要です。
ポイントをおさえて、上手に活用してください。
自分では気づかない自己紹介文の書き方や、アピールポイントを教えてもらえるかもしれません。
たくさんの求人を紹介してもらうことで、転職市場が見えてくることもあり、情報収集にもつながります。
転職サイトは数社登録をしておきましょう。
1つ目は、他社と比べて自分の希望に合った求人の紹介があるかどうか。2つ目は、求人情報のボリュームです。転職サイトによっては自分の希望ではない求人ばかりを紹介してくる場合もあります。また求人の書かれている情報が薄く、働くイメージが描けない情報提供は意味がありません。
各社の求人情報を比較し、利用する転職サイトを絞るのも良いでしょう。
面接では聞きづらかった質問も、内定が出たらしっかりと確認する必要があります。転職エージェントを上手に活用しましょう。
図表3
※リクルートドクターズキャリア 東京都の一般病院 眼科へ転職を基に筆者作成
・勤務地は東京
図表4
※リクルートドクターズキャリア 東京都の製薬会社へ転職を基に筆者作成
・外資系製薬会社(実績主義のため)
図表5
※リクルートドクターズキャリア 関東エリアの一般病院 脳神経外科へ転職を基に筆者作成
・脳神経外科の症例が多くオペがたくさん出来ること
・当直は4回/月以内
・収入アップ
転職したい理由の多くは「年収を上げたい」「待遇を改善したい」ことがきっかけになるケースが多いです。これらに加えて、転職に成功する医師は、自分がなりたい将来像が明確になっています。上昇志向がある医師は、転職先をその場しのぎで決めず、自分のキャリアプランに合った職場を選択できる可能性が高いです。
転職理由によくある項目として「今の職場では自分のやりたいことが出来ない」、「やらせてもらえない」という意見があります。しかし面接官からすると、転職してもまた同じ不満を頂くのでは? と懸念を感じる可能性もあります。
今の職場で、自分の出来ることをやり尽くし、問題を解決するために取り組んできたことを伝えられる医師は、転職でも成功できるでしょう。
転職で失敗しないためには、年収だけに焦点を当てず、転職する目的を明確にすることが大切です。後から本当の目的に気がついても後悔するでしょう。優先する条件によっては、年収が上がらない場合もあることを理解しておきましょう。
特に人間関係が不満で転職を考えている方は、転職してもストレスが減るとは限らないことを念頭におき、自分に合った職場を慎重に選びましょう。
転職すれば今の職場への不満が転職先で本当に解消できるのか。今転職をする必要があるのか慎重に考えましょう。今の職場に残る選択も含めて転職先を決めましょう。
30代の医師は今後の選択肢が広がり、さまざまな働き方に挑戦できる時期です。今後の医師として土台を作るタイミングとも言えるでしょう。今後のキャリアを考えるうえで、キャリアプランを立てることはとても重要です。
本記事が、今後のキャリアを模索中の医師に少しでもお役に立てれば幸いです。
リクルートドクターズキャリア 東京都の製薬会社へ転職
リクルートドクターズキャリア 関東エリアの一般病院 脳神経外科へ転職
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
●自分が選べるキャリア選択肢
●今後のキャリアプランの立て方
●30代医師の転職事例
本記事は、30代医師のキャリアの選択肢やキャリアプランの作り方、失敗しない転職をするコツについてお伝えしています。
最後までお読みいただけば、30代医師が転職で成功するコツが理解できます。ぜひ、最後までお読みください。
目次
30代医師が転職先として考えられるキャリアの選択肢
「30代医師」が選べるキャリアの選択肢は多岐にわたります。一般的に医師の30代は、後期研修を終えて専門医を取得している時期です。専門医を取得すると、病院からの需要も高まり、年収も上がる可能性があります。一方で、医局に留まるか、もしくは医師として別のキャリアを進むのかを選択する時期でもあります。加えて、30代は結婚を見据えてキャリアを考える人も多いです。30代の医師は、今後の希望や生活の変化に合わせて自分のキャリアを切り開く大切な時期と言えるでしょう。30代医師の今後のキャリアの選択肢について、具体的にお伝えします。
30代医師のキャリアの選択肢(1)医局に留まる
30代の医師がまず最初に選択するのは、医局に留まるのか否かということでしょう。医局に残った場合、出世をすれば、将来は教授を目指すことも可能です。また、研究や勉強の機会も与えられます。医師の数が多いため比較的休みが取りやすく、安定した職場であると言えるでしょう。一方で、医局には特有の人間関係のストレスや人事異動・転勤が発生する可能性があります。また医師の人数が多い分、担当できる症例が少なく、あまり実務経験を積めない点もデメリットの1つです。
また、医局に比べると市中病院の方が年収が高い傾向があります。ただし、市中病院は医師不足の所も多く、オンコールや当直の対応は増えるでしょう。
30代医師のキャリアの選択肢(2)転科する
転科も選択肢の1つです。臨床をする中で自分の希望が変化することもあります。また、生活の変化で、転科を考えざるを得ない医師もいるかもしれません。 転科する方法は主に2つあります。 ●同じ院内で移動して転科する
●転職して転科する
同じ院内で移動できる場合は、転職する手間がなく効率的です。しかし、病院の体制によって希望がかなわない場合や今の医院で希望する科目が無い場合、転職する必要があります。
30代医師のキャリアの選択肢(3)地方やへき地で働く
地方やへき地で働くキャリアもあります。へき地とは、医者の少ない地域や離島のことです。いずれも医師不足のエリアが多い傾向にあります。地方やへき地での勤務は、自然に囲まれた環境で、住民と密に関わりながら医療に携わることが出来ます。大都市では出来ない、地域医療へ貢献できる環境は大きなやりがいを感じることでしょう。
ただし人口が少ないため、部分的な治療よりも、総合的に患者を診ることが求められます。そのため業務負担が多くなるとも言えます。
また、今後は、高齢社会によって起こる2025年問題も深刻であり、地方やへき地での勤務は、医療や介護など総合的に網羅できる医師が求められるでしょう。
30代医師のキャリアの選択肢(4)フリーランス医
フリーランス医とは、「非常勤勤務をメインとして、いくつかの病院で働く医師」を指します。働き方は自由です。 例えば、定期非常勤、スポット、定期非常勤とスポットを合わせて働くなども可能です。家庭の事情で常勤では働けない、または1つの病院で人間関係などに縛られたくない医師にはおすすめの働き方です。フリーランスは働き方が自由に選べる一方、雇用は不安定と言えます。人手が足りない期間だけ雇われるため、人員が充足すれば雇用は保障されないためです。
また常勤医とは受けられる福利厚生が異なります。社会保険は、国民年金への加入が必要です。国民年金は将来もらえる年金に影響するため、老後の資金は自分で貯金する必要があるでしょう。
30代医師のキャリアの選択肢(5)開業医
開業医は30代医師にとっても選択枠の1つと言えます。30代は医師としての基礎知識や経験も備わり、体力も十分にある世代だからです。開業医になるメリットは、医療方針や働き方を自分で決められる点です。加えて、大きなやりがいも感じられるでしょう。しかし、開業には多額の資金がかかります。また勤務医とは違って経営を含めた全てに責任を負わなければいけません。
開業するには、資金と経営の面で準備をすることが大切です。
30代医師のキャリアの選択肢(6)医師以外の仕事
臨床医以外の仕事に就く選択肢もあります。具体的には、企業の産業医や製薬会社のメディカルドクター、研究医などです。 病院やクリニックではなく、企業や公的機関に勤めるため、医師とは求められる業務内容が異なります。医師の仕事よりも業務負荷や精神的なストレスが軽減される場合が多いです。ただし、臨床の仕事に比べると物足りなさを感じる医師もいます。医師の資格をどのように活かしたいのかをよく検討し、キャリアの1つとして検討すると良いでしょう。
30代医師が転職する前に必要なキャリアプラン
30代医師が転職する時には、事前にキャリアプランの作成がおすすめです。詳しくお伝えします。キャリアプランとは
キャリアプランとは、自分のなりたい将来像を明確にし、なりたい将来像を実現するために必要な道筋を具体的にすることです。似た言葉に「キャリアビジョン」と「キャリアパス」があります。キャリアビジョンとは、自分の将来がどうなっていたいのかという理想像で、キャリアプランの最終的な目的地です。キャリアパスは、特定のキャリアを得るために必要なステップを指します。例えば、企業の中で役職に就くために必要な実績や経験などを具体的に明示したものです。
30代医師が転職するためにキャリアプランが必要な理由
医師は生涯働ける職業の1つであり、社会的ニーズも高いためキャリアプランの必要性を感じない医師もいるかもしれません。しかし2004年に導入された「新医師臨床研修制度」をきっかけに、初期研修後の医師の環境は変わり、医局に属さない医師も増え、今後のキャリアを選択する機会が増えました。また、2024年4月からは医師の働き方改革が施行される予定です。今後は年代に関わらず医師も自分の生活や価値観の変化とともに今後のキャリアプランを考える機会が増えるでしょう。
特に30代医師は、体力面でもさまざまな変化に柔軟に対応できる年代です。今後の生活の変化を見据えてキャリアプランを明確にし、将来に向けて準備をしておくことが大切です。
30代医師が転職に必要なキャリアプラン作成方法
キャリアプランの作成は以下の方法がおすすめです。図表1
STEP1 | 将来なりたい自分を描く |
STEP2 | 今の自分とのギャップを明確にする |
STEP3 | 達成手段の道筋を立てる |
STEP1では、自分の可能性を狭めないために、純粋になりたい自分を描くのがポイントです。 今の職場で選択可能なキャリアパスの中だけで、描く必要はありません。ただし、なりたい自分を夢で終わらせないため「何がしたいか」「経済的に成立するか」に重点を置く必要はあります。
STEP2では、経験や知識、スキルを棚卸します。 なりたい自分と比較し、自分に足りない部分と向き合う作業は辛いと感じるかもしれません。しかし、目的は今の自分となりたい自分のギャップを埋めることです。現実に向き合い、足りない部分を明らかにしましょう。
STEP3では、複数の方法を考えましょう。 選択肢が多い方が、1つ失敗しても、すぐに他の手段を試すことが出来るためです。また、中間目標を立てると、途中で挫折することなくモチベーションが保てます。目標の達成にはいつまでにするのか期限を入れましょう。
30代医師のキャリアプランは面接にも役立つ
キャリアプランは面接で聞かれる可能性があります。面接で聞かれる理由は「応募者の価値観が転職先とマッチしているか」、「転職でキャリアプランが実現できるか」を確認するためです。質問のされ方として、以下のように聞かれる場合があります。
●「仕事で実現したいことは何ですか?」
●「入職されたら、どんなことをしたいですか?」
必ずしも「キャリアプラン」という言葉が出るとは限りません。上記の質問は、将来のキャリア思考について聞かれていると捉えて、作成したキャリアプランを基に回答するのがおすすめです。
30代医師が転職するために必要な5つのステップ
30代医師が転職するための5つのステップは以下のとおりです。 ●STEP1:キャリアプランを決める
●STEP2:転職の目的・条件を決める
●STEP3:転職スケジュールを立てる
●STEP4:転職先を探す方法を考える
●STEP5:後悔しない転職先を決める
1つずつ詳しくお伝えします。
<STEP1>キャリアプランを決める
最初にキャリアプランを決めましょう。キャリアプランを作るメリットは、今やるべきことが理解できること、そしてモチベーションのアップにも繋がることです。すぐに転職をしない場合でも、キャリアの選択が迫った時に有用に使うことが出来ます。<STEP2>転職の目的・条件を決める
次に転職の目的と条件を明確にします。明確にするためには、リストアップすることがおすすめです。 <目的の例>
●プライベートの時間をもちたい
●自宅から近くの場所に通いたい
●たくさんの症例に携わりたい
●専門医資格を取得したい
<条件面の例>
●年収
●診療科目
●転勤の可否
●当直・オンコールの有無
また、リストは優先順位を付けておくことがおすすめです。転職先に求める1番重要なことは何か、譲れるポイントがあるのかなど、順番を付けることで改めて転職の目的を見直す機会になります。
<STEP3>転職スケジュールを立てる
転職スケジュールを立てる時は、最初に転職時期を決めましょう。転職はどの医師にとっても人生の重要な転換期です。転職は予想以上に時間と労力がかかります。時間に余裕をもったスケジュールを立てることが大切です。一般的に医療業界の転職は、年度末の3月に退職する人が多い傾向にあります。3月で退職して4月から転職をするには、逆算すると前年の秋頃には転職活動をスタートさせる準備が必要です。 ただし、病院によって受入れのタイミングが異なる場合があるので、転職先の傾向を把握しておきましょう。
<STEP4>転職先を探す方法を考える
転職先を探す方法は、自分で探すほかに「知人」や「転職エージェント」を通して探す方法があります。それぞれのメリット・デメリットを表にまとめました。図表2
メリット | デメリット | |
---|---|---|
自主応募 | ・自分のペースで活動できる | ・応募できる求人が限られる ・情報収集に限界がある |
知人 | ・職場の現状を知ることができる ・採用されやすい | ・紹介数に限りがある ・条件面の交渉がしづらい ・退職しづらい |
転職エージェント | ・多くの求人に応募できる ・情報収集をしてもらえる ・条件交渉をしてもらえる | ・担当者との相性がある ・連絡の頻度が多い場合がある |
自主応募や知人からの紹介で気を付けたいのは、待遇や条件面の確認不足です。自分から言い出しづらくても、後で後悔しないために入社前に必ず確認をしましょう。
<STEP5>後悔しない転職先を決める
内定が出たら、転職をするか慎重に判断しましょう。条件はもちろんのこと経営方針が合っているかも医師にとっては大切です。判断に迷った時は、STEP2で行った、転職する目的、条件を見直し、自分にとって転職先としてふさわしいか考えてみましょう。転職すると決めたら、現職に退職交渉をしなければいけません。円満な退職をするためには、現職の不満だけを伝えるのではなく、前向きな転職理由を伝えると良いでしょう。他の医師や看護師に迷惑がかからないよう、しっかり引継ぎ期間を設けて退職しましょう。
30代医師が転職を成功させる3つのコツ
30代医師が転職を成功させる3つのコツをお伝えします。 (1)時間に余裕をもつ
(2)情報収集する
(3)医師に特化した転職サイトに登録する
それぞれ解説していきます。
30代医師が転職を成功させるコツ(1)時間に余裕をもつ
1つ目のコツは、「時間に余裕をもつ」ことです。医師は多忙な日々を送っていることが多く、休日もまともに取れない人も多い傾向にあります。その中で転職活動をするには、想像以上に体力が必要です。差し迫った状況でない限り、転職活動は時間に余裕をもって行いましょう。
30代医師が転職を成功させるコツ(2)情報収集する
「情報収集」を行うことが2つ目のポイントです。自分で求人を探す場合、企業の公式サイトで探す方法がメインになるでしょう。すぐに転職を考えていなくても、情報収集は日頃からしておくと良いです。また転職した医師がいれば、積極的につながりをもち、ネットワークを広げておくのも1つの手段になるでしょう。
30代医師が転職を成功させるコツ(3)医師に特化した転職サイトに登録する
3つ目の転職を成功させるポイントは、「医師に特化した転職サイトに登録する」ことです。転職サイトには、サイト型とエージェント型の2つの種類があります。サイト型は、求人選びから応募までひととおりを自分で行います。エージェント型の場合は、応募者と求人先との間に入って書類選考の合否から面接調整、内定までの全てを代行してくれます。
医師に特化した転職サイトは、医療業界に精通している企業が運営している場合が多く、何より医師の求人が豊富です。ネットに掲載されていない非公開求人もあるため、応募できる求人が広がります。ただし転職サイトによっては、非公開求人は正式に登録し面談を受けた人のみに紹介している場合もあるため、確認が必要です。
30代医師が転職サイトを上手に活用する5つのポイント
30代医師が転職サイトを上手に活用する5つのポイントをお伝えします。 ●キャリアカウンセリングを受ける
●応募書類を添削してもうら
●数社並行して利用する
●求人情報を比較する
●年収や条件を交渉してもらう
ポイントをおさえて、上手に活用してください。
ポイント(1)キャリアカウンセリングを受ける
キャリアカウンセリングは、転職サイトに正式登録すると、受けられるサービスの1つです。多くの転職サイトが実施しています。キャリアカウンセリングで、自分の作ったキャリアプランを聞いてもらい、プロの目線からアドバイスをもらうことで、新たなキャリアプランを作り直すきっかけにもなります。ポイント(2)応募書類を添削してもらう
応募書類を添削してもらうのも上手に活用する方法の1つです。医師の転職回数は、一般企業に比べて多くないため、転職が初めての医師もいるでしょう。医師の転職に精通しているプロの目線で、応募書類を添削してもらいましょう。自分では気づかない自己紹介文の書き方や、アピールポイントを教えてもらえるかもしれません。
ポイント(3)数社並行して利用する
転職サイトは数社を並行して利用しましょう。転職サイトによっては、地方エリアに強いサイトや、総合病院に強いサイトなど特徴があります。また、各社だけが保有している独占求人もあり、複数登録しておくことで、たくさんの求人に応募できるチャンスが広がります。たくさんの求人を紹介してもらうことで、転職市場が見えてくることもあり、情報収集にもつながります。
転職サイトは数社登録をしておきましょう。
ポイント(4)求人情報を比較する
求人情報を比較する目的は次の2つです。1つ目は、他社と比べて自分の希望に合った求人の紹介があるかどうか。2つ目は、求人情報のボリュームです。転職サイトによっては自分の希望ではない求人ばかりを紹介してくる場合もあります。また求人の書かれている情報が薄く、働くイメージが描けない情報提供は意味がありません。
各社の求人情報を比較し、利用する転職サイトを絞るのも良いでしょう。
ポイント(5)年収や条件を交渉してもう
年収や条件面を交渉してもらいましょう。年収は、自分では難しい交渉の1つです。転職先にとっても直接本人へ説明しづらいケースもあり、転職のプロに間に立ってもらうことで話がスムーズになる可能性が高いです。面接では聞きづらかった質問も、内定が出たらしっかりと確認する必要があります。転職エージェントを上手に活用しましょう。
30代医師の転職成功事例
30代医師の3つの転職事例をお伝えします。30代医師の転職成功事例(1)
<30代女性医師Aさん>図表3
前職 | 現職 | |
---|---|---|
専門 | 大学病院 眼科 | 一般病院 眼科 |
年収 | 600万円 | 1100万円 |
勤務地 | 東京都 | 東京都 |
<転職理由>
卒業以来医局で働いてきましたが、あまりの激務で体力の限界を感じていました。また休日にアルバイトをしないと格好がつかない位の年収しかもらえませんでした。待遇面を改善したいと思ったのがきっかけで転職を決意しました。<転職先の条件>
・年収のアップ(東京でマンションを購入してローンが組める程度)・勤務地は東京
<現職に決めたポイント>
週2日は半日勤務のうえ、土日も休みで今までの生活がうそのようにプライベートも充実できています。また、年収面でも今までのキャリアを評価してもらえたことが大きなポイントでした。30代医師の転職成功事例(2)
<30代男性医師Bさん>図表4
前職 | 現職 | |
---|---|---|
専門 | 一般病院 内分泌代謝科 | 製薬会社 |
年収 | 1200万円 | 1000万円 |
勤務地 | 神奈川県 | 東京都 |
<転職理由>
医学部卒業後大学院で内分泌代謝の研究をして、医局で2年勤務しました。その後、一般病院の内科に勤めていましたが、研究活動も続けたいと思うようになりました。製薬会社の研究職であれば、医療の発展に貢献が出来、治験を通じて臨床の状況も知れると思い、転職を決意しました。<転職先の条件>
・製薬会社の研究開発・外資系製薬会社(実績主義のため)
<現職に決めたポイント>
仕事は大変なものの、実績主義の社風が自分には合っていると思っています。希望した研究が出来るほか、海外出張もあり、学会の発表や治験の分析など、さまざまなスキルが求められることで、毎日が充実しています。年収は前職より下がったものの、結果を出せば収入に反映されるため、モチベーションも維持できています。30代医師の転職成功事例(3)
<30代男性医師Cさん>図表5
前職 | 現職 | |
---|---|---|
専門 | 専門病院 脳神経外科 | 一般病院 脳神経外科 |
年収 | 1200万円 | 1400万円 |
勤務地 | 東京都 | 関東エリア |
<転職理由>
専門分野を考えると、開業ではなく勤務医として生涯働いていくことを見据えていました。ただし、勤務医は経営者が変わったとたん仕事を失うリスクがあります。そのため30代のうちにキャリアアップに向けて動いておくべきだと考えました。また、結婚を控えていたため、収入面でもっと条件の良い職場で働きたいと思いました。<転職先の条件>
・関東県内の中核病院・脳神経外科の症例が多くオペがたくさん出来ること
・当直は4回/月以内
・収入アップ
<現職に決めたポイント>
郊外都市の設備が整っている中核病院で勤務しています。たくさんの症例を扱えて、希望通りの環境で働けています。また新居探しまで相談にのっていただき、とても働きやすい環境で満足しています。転職に成功する30代医師の特徴
転職に成功する30代医師の特徴について、詳しくお伝えします。転職に成功する30代医師の特徴(1)上昇志向がある
転職に成功する医師は、今後「自分がこうなりたい」という明確なキャリアをもっている場合が多いです。転職したい理由の多くは「年収を上げたい」「待遇を改善したい」ことがきっかけになるケースが多いです。これらに加えて、転職に成功する医師は、自分がなりたい将来像が明確になっています。上昇志向がある医師は、転職先をその場しのぎで決めず、自分のキャリアプランに合った職場を選択できる可能性が高いです。
転職に成功する30代医師の特徴(2)今の職場でやり尽くした
今の職場で出来ることをやり尽くした医師は、転職で成功する可能性が高いです。転職理由によくある項目として「今の職場では自分のやりたいことが出来ない」、「やらせてもらえない」という意見があります。しかし面接官からすると、転職してもまた同じ不満を頂くのでは? と懸念を感じる可能性もあります。
今の職場で、自分の出来ることをやり尽くし、問題を解決するために取り組んできたことを伝えられる医師は、転職でも成功できるでしょう。
30代医師が転職で失敗しないために知っておくべきこと
転職で失敗しないために30代の医師が知っておくべきことをお伝えします。誰もが転職に成功するとは限りません。転職の現実を知っておくことも大切ですので、詳しくお伝えします。転職前に知っておくべきこと(1)転職で年収が上がるとは限らない
転職すれば年収が上がるとは限りません。例えば「転科」を希望する場合、スキルや経験が無いため最初から希望の年収がもらえる可能性は低いかもしれません。また、通いやすい場所を優先すれば、応募できる求人は限られます。転職で失敗しないためには、年収だけに焦点を当てず、転職する目的を明確にすることが大切です。後から本当の目的に気がついても後悔するでしょう。優先する条件によっては、年収が上がらない場合もあることを理解しておきましょう。
転職前に知っておくべきこと(2)転職したらストレスが減るとは限らない
転職をしてもストレスが減るとは限りません。転職すると、新しい仕事や人間関係に慣れる必要があります。しばらくの間はストレスフリーで働くことは難しいかもしれません。勤務医として勤める限り、どこへ転職しても上司や同僚がつきものです。そのため長く勤務すれば人間関係のストレスは多少なりとも発生すると考えられます。特に人間関係が不満で転職を考えている方は、転職してもストレスが減るとは限らないことを念頭におき、自分に合った職場を慎重に選びましょう。
転職前に知っておくべきこと(3)現職に留まることも視野に入れる
現職に留まることも視野に入れておきましょう。内定が出ても必ず転職する必要はありません。転職は少なからずリスクを伴います。年収が減ったり、勤務地が遠くなったりすればご家族からの同意が必要になるかもしれません。転職すれば今の職場への不満が転職先で本当に解消できるのか。今転職をする必要があるのか慎重に考えましょう。今の職場に残る選択も含めて転職先を決めましょう。
まとめ/30代医師が転職を成功するにはキャリアプランの作成が大切
30代医師のキャリアの選択肢やキャリアプランの作成方法、医師が転職するために必要なステップについてお伝えしました。30代の医師は今後の選択肢が広がり、さまざまな働き方に挑戦できる時期です。今後の医師として土台を作るタイミングとも言えるでしょう。今後のキャリアを考えるうえで、キャリアプランを立てることはとても重要です。
本記事が、今後のキャリアを模索中の医師に少しでもお役に立てれば幸いです。
出典
リクルートドクターズキャリア 東京都の一般病院 眼科へ転職リクルートドクターズキャリア 東京都の製薬会社へ転職
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部