内科医師のための転職市場分析|高収入求人とキャリアアップの秘訣をご紹介|ファイナンシャルフィールド

内科医師のための転職市場分析|高収入求人とキャリアアップの秘訣をご紹介

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厚生労働省の統計調査によると、内科は、さまざまある診療科目のなかで、従事する医師数が一番多く(医師総数に占める割合は19.0%)、また、平均年齢も58.9歳と最も高くなっています。

内科医は、一人ひとりの患者さんに長期間寄り添い、患者さんの健康、自分らしく生活を送れるようにサポートするやりがいのある仕事です。ますます進む高齢化社会のなかで、訪問診療や介護施設など活躍の場はさらに広がっていくでしょう。

このように医療現場で広く必要とされる内科医という仕事は、求人数も他の診療科目と比べて多く、転職や開業を通じた収入増やキャリアアップを考える意味は大きいといえます。

この記事では、医師の転職市場動向を踏まえ、内科の医師が転職を通じて収入アップ、キャリアアップにつなげる方法について解説します。

内科医師の仕事内容

一般内科のほか、さまざまな専門分野に分かれる内科医の仕事内容について解説します。

「内科医」の仕事は、内臓や血液、神経などの病気について、主に問診、視診、触診、打診を行って患部の状態を診察し、薬の処方や食事療法などを通じて治療を行います。外科のように身体にメスを入れる治療と異なり、薬物療法などによって身体の内部から身体の改善を図る仕事です。

また、問診や触診だけでなく、状況に応じて、血液検査や尿検査、心電図、超音波検査などを行い、そこから得られたデータをもとに病名を診断し、投与する医薬品などを決め処方します。必要に応じて、注射や吸入などの措置も行います。

内科医の仕事(1)インフォームドコンセント・生活習慣の指導

患者さんへのインフォームドコンセント、生活習慣や食事の指導・助言も仕事の1つです。

患者さん本人や家族から、治療・検査が必要な理由、診断結果や治療法の同意を得るインフォームドコンセントは、患者さんの治療法を選択する権利や自分の病状を知る権利を守るために必要な手続きです。

また、慢性疾患や生活習慣病の患者さんなどに対しては、投薬だけでなく、食生活の改善や日々の運動習慣の必要性など、生活習慣についても指導、助言します。

内科医の仕事(2)専門分野によって仕事内容は異なる

内科といってもその範囲は広く、一般内科のほか、消化器、循環器、呼吸器などさまざまな専門分野に分かれ、業務内容も異なります。

日本専門医機構では、消化器病、循環器、呼吸器、血液、内分泌代謝、糖尿病、腎臓、肝臓、アレルギー、感染症、 老年病、神経内科、リウマチ、消化器内視鏡、がん薬物療法が、内科のサブスペシャリティ領域として認定されています。

大きな病院では、消化器や循環器など専門分野によって分かれていることが多く、他の分野の医師とともにチームを組み治療を行うこともあります。

内科のなかでも代表的な専門分野である消化器内科では、投薬治療だけでなく、口や肛門から内視鏡カメラを入れ、異常のある患部を発見、直接取り除くなど外科に近い治療を行うこともあります。

また、循環器内科では、主に狭心症や心筋梗塞、不整脈、心不全などの心臓に関わる疾患や、大動脈、肺動脈、末梢動脈などの血管に関わる疾患が治療の対象です。 そのため、循環器内科では、内服薬による治療や生活習慣の指導のほか、心臓カテーテル検査および冠動脈形成術(PCI)をはじめとする手術治療が行われます。

内科医師の年収

内科医は、総合病院など規模の大きい医療施設だけでなく、クリニックや診療所、産業医、介護施設保健施設、訪問診療などさまざまな働き方が可能です。

常勤医として1ヶ所の医療機関で働くのではなく、常勤と非常勤を組み合わせたり、嘱託として勤務したりと、勤務形態の選択肢も1つではありません。 このような内科医師の年収はどのようになっているのでしょうか。

内科医の診療科別平均年収

独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、内科医の全国の平均収入は、1247.4万円となっており、すべての医師の平均年収1261.1万円とほぼ同水準となっています。

診療科別の平均年収でみると、脳神経外科が年収1480.3万円、産科・婦人科が年収1466.3万円と高い一方、眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科の平均年収が1078.7万円、放射線科が年収1103.3万円と低くなっています(図表1)。

図表1
診療科目平均年収
内科1247.4万円
外科1374.2万円
整形外科1289.9万円
脳神経外科1480.3万円
小児科1220.5万円
産科・婦人科1466.3万円
呼吸器科・消化器科・循環器科1267.2万円
精神科1230.2万円
眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科1078.7万円
救急科1215.3万円
麻酔科1335.2万円
放射線科1103.3万円
その他1171.5万円
※独立行政法人 労働政策研究・研修機構 勤務医の就労実態と意識に関する調査を基に作成

また、内科医の年収のボリュームゾーンは、1000~2000万円が全体の6割近くを占め、2000万円を超える医師も1割程度います(図表2)。

なお、このデータは主たる勤務先の年収であり、内科の場合、約半数の医師が2ヶ所以上の施設で仕事をしていますので、総収入はもう少し高いと考えられます。

図表2
内科医の主たる勤務先の年収割合
300万円未満3.5%
300~500万円未満7.1%
500~700万円未満7.4%
700~1000万円未満13.5%
1000~1500万円未満29.2%
1500~2000万円未満28.4%
2000万円以上10.9%
※独立行政法人 労働政策研究・研修機構 勤務医の就労実態と意識に関する調査を基に作成

内科医の勤務環境

では収入に対して、内科医の勤務環境はどのようになっているのでしょうか。

内科医の1日のスケジュール

図表3は、総合病院で外来診察と病棟診察の両方を行う内科医(常勤)の1日のスケジュール例です。

図表3
時間業務内容
8時出勤。予約や外来の患者さんのカルテの確認・チェック
8時30分院内ミーティング(医局・病棟内での情報共有)
9時外来の受付開始
13時午前の診療終了
14時担当する入院患者さんの病棟診察
15時午後の診察開始
18時診察終了。診断書・報告書の作成やカルテの整理など事務処理を行い、状況に応じて病棟診察を行う
19時医局や病棟ごとにカンファレンスを行い治療方針などの検討。
必要書類の作成。
20時病棟診察や緊急対応などがなければ業務終了
※筆者作成

通常、午前と午後の診療時間は分かれ、間に休憩時間が設けられています。ただ、午前の診療が長引いたり、緊急の対応が入ったりなど、休憩時間をとれない日もあります。

内科医の勤務時間

厚生労働省の調査によると、内科の週当たり勤務時間は、56時間13分となっており、全診療科目の平均勤務時間の56時間22分とほぼ同じ水準になっています。

図表4は、週当たりの勤務時間が長い診療科目と短い診療科目をまとめたものです。

外科や脳神経外科は、週間の勤務時間が60時間を超える一方、臨床検査科、麻酔科などは概ね50時間までにおさまるなど短くなっています。

図表4
勤務時間が長い診療科目勤務時間が短い診療科目
外科61時間54分臨床検査科46時間10分
脳神経外科61時間52分麻酔科50時間06分
整形外科58時間50分リハビリテーション科50時間24分
産婦人科58時間47分眼科50時間28分
総合診療科57時間15分放射線科52時間54分
※厚生労働省 医師の勤務実態についてを基に作成

同調査における、年間の時間外労働時間でみた場合も、時間外労働が年間1860時間換算以上の医師の割合は、内科医で7.8%となっており、救急科(18.1%)や外科(16.7%)、脳神経外科(16.2%)、産婦人科(11.8%)などと比べて少なくなっています。

内科医の当直回数

次に、図表5は内科医の1ヶ月当たり、日直、宿直の回数をまとめたものです。宿直は、診療時間外の夜間の時間帯に勤務すること。日直は、病院等の休日や祝日の日中に勤務することをいいます。

図表5
月当たりの回数日直宿直
なし38.9%33.3%
1~2回50.3%33.3%
3~4回5.8%23.6%
5回以上4.9%9.7%
※独立行政法人 労働政策研究・研修機構 勤務医の就労実態と意識に関する調査を基に作成

内科医の約6~7割が日直もしくは宿直勤務に従事しており、1ヶ月当たりの日直回数が3回以上の割合は10.7%、宿直回数が月3回以上の割合が33.3%となっています。これは、全診療科の平均(それぞれ10.8%、32.6%)とほぼ同水準になっています。

ただし、内科のなかでも循環器内科などは、急性心筋梗塞や重症心不全など緊急性のある疾患を多く扱う診療科であるため、緊急の呼び出しや時間外労働が多くなる傾向です。

勤務する施設による労働環境の違い

また、内科でも勤務する施設によって労働環境は異なります。

大学病院や一般病院では、日々の外来診療だけでなく、入院患者さんに対応する業務、病棟管理などもありますが、無床のクリニック等で働く場合、当直やオンコール対応などは基本的に発生せず、時間外勤務もほとんどありません。

また、特別養護老人ホームや介護老人保健施設では、医師の配置が義務化され、内科医として働くことができます。業務内容は施設によっても変わりますが、施設利用者の健康管理や看護師やリハビリ専門職への指示出しが主な業務です。当直やオンコール対応を求められるケースもあります。

内科医師の転職市場動向

内科は、総合病院には必ずある診療科であり、どの診療科を受診すべきか分からない場合に最初の受け皿となる診療科ですので、全国的に求人ニーズは高いといえます。

厚生労働省の職業紹介事業報告書をみると、医師全体の常用求人数(有料)は、令和2年度から令和3年度にかけて、約34万2000人から約44万2000人と大きく増加(29.1%増加)しています。

この要因として、新型コロナウィルスによる受診控えの影響を受け落ち込んでいた求人数が戻りはじめたとともに、コロナに対する医療機関の対応が落ち着いたことが考えられます。厚生労働省の「必要医師数実態」調査をみても、すべての診療科目で求人倍率は1.0を超えており、医師が不足していることが分かります。

特に、平均年齢が高く、開業する医師も多い内科は、総合病院や一般病院の勤務医が不足しやすいため、求人数も他の診療科目と比べて多くなっています。 地域のクリニックや診療所などでは、院長の高齢化によって後継者候補としての求人も増えています。

また、医療業界全体をみたとき、今後ますます進む少子高齢化社会のなか、急性期医療が減少し、回復期、慢性期の医療が拡大することが予測され、そのなかで内科医のニーズも高まることが考えられます。

一方で、医師に求められるスキルとして、高齢化がすすむ患者さんとのコミュニケーションスキルやスタッフや他の診療科目との連携など、医療以外のスキルが重視される傾向にあります。

こういった大きな動きは、内科医の転職市場にも影響しますので、できるだけ把握しておくと良いでしょう。

内科医師が転職する前に考えるべきこと

内科医の需要、求人数は多いですが、転職する前に考えておくべきことがあります。

内科医師が転職前に考えるべきこと(1)転職する目的を明確にする

1つは、転職する目的を明確にしておくことです。

総合病院やクリニック、介護老人保健施設、訪問診療などさまざまな場所で活躍できる内科医は、人材が不足している施設も多く売り手市場となることも多いでしょう。

ただ、条件や待遇だけでなく、転職する目的を明確にしておかないと、転職先へ入職後、本来求めていた働き方と違うことにもなりかねません。

●収入をアップさせる
●専門医の資格取得・更新のため
●ライフワークバランスの改善
●専門性をより高める・スキルアップのため など



転職理由はさまざま考えられ、転職にあわせて内科から他の診療科目へ転科する選択肢もあります。何のために転職するのか、明確にした上で転職活動を始めましょう。

内科医師が転職前に考えるべきこと(2)希望条件に優先順位をつける

転職活動において、すべての希望条件を満たす転職先を見つけることは難しい場合もありますので、希望条件の優先順位を考えておきましょう。

収入よりキャリアアップや仕事のやりがいを優先したい、何よりも勤務時間や働き方を改善することが最優先など、希望条件のなかで譲れないものは何か、優先順位をつけることが大切です。

医療機関にもよりますが、勤務時間が不規則になったり、長時間に及ぶこともあります。収入はアップしたものの本来求めていた働き方ができず後悔してしまうなどとならないように優先順位を明確にしましょう。

内科医師が転職前に考えるべきこと(3)余裕をもったスケジュールを組む

転職する時期を決めたのであれば、そこから余裕をもったスケジュールを考えましょう。

医師の転職にかかる期間として、一般的に半年から1年程度といわれます。

希望する条件や地域などで変わりますが、他の診療科目以上に求人数が多い内科医の場合、数多くの転職先候補を検討できることもあるでしょう。

さまざまな求人情報を比較、検討し、面接を受けるとなれば、それだけ転職活動に時間がかかることが考えられます。

また、退職を申し出たところ慰留にあい引継ぎなどに時間がかかる可能性もあります。

希望する時期にスムーズな転職ができるように、余裕をもったスケジュールを組みましょう。

内科医師が転職でキャリアアップを成功させる4つの方法

内科医師のキャリア形成については、いくつかの方向性が考えられます。

1つは、大学病院の医局で専門領域のスペシャリストを目指す道です。大学医局でキャリアを積むなかで、難しい症例を経験したり、先進医療にも触れることができるなど、内科としての専門性を追求できる環境が整っています。

また、市中病院やクリニックに勤務し、地域医療に貢献する道もありますし、開業することも考えられます。

そのほかにも、美容整形や美容皮膚科、眼科など自由診療の領域で働くことも考えられますし、製薬会社や保険会社など一般企業に勤める、勤労者の健康をサポートする産業医として活躍する道もあります。

さまざまなキャリアプランが考えられるなか、ここでは内科医が転職でキャリアアップを成功させる方法について解説します。

内科医師の転職におけるキャリアアップ方法(1)専門医資格の取得

転職でキャリアアップを図る方法として、「新・内科専門医」などの専門医資格を取得することが考えられます。

新・内科専門医とは、「適切な診断と治療をもって一定数以上の内科症例を経験し、かつ医師としての倫理観と安全に関する知識を有し、内科全般にわたる標準的な知識と技能を修得した、チーム医療のマネー ジャーとして全人的な診療にあたる医師のこと」です。

つまり、一般内科のほか、さまざまな専門分野がありますが、各領域を細分化する専門性に特化するわけではなく、内科の全般的な知識を有する総合的な医師を創出するための資格といえます。

資格取得のためには、内科200症例以上を経験し、そのうち各内科領域について2例ずつ病歴要約の提出が求められます。提出した病歴要約は査読を受け、さらに筆記試験に合格することにより、新・内科専門医として認定されます。

専門医資格は、医師として標準的な医療を提供できる保証となるため、転職時には、給与や待遇の向上だけでなく、キャリアアップにも役立ちます。もちろん上記の全般的な専門資格だけでなく、各内科分野の専門性が高い医師は重宝されます。証明の1つとして、専門医資格は、開業する際にも有利に働きます。

内科医師の転職におけるキャリアアップ方法(2)コミュニケーション・マネジメントスキルを身につける

コミュニケーションやスタッフのマネジメントスキルを身につけることは、転職時のキャリアアップにつながりやすくなります。

医療の提供もサービス業の1つですので、患者さんとのコミュニケーションは大切です。特に、内科医は、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の患者さんを診断するなかで、それぞれに合わせたコミュニケーションが求められます。

外科などと異なり目にみえない疾患を診断し、判断しなければなりませんので、患者さんに的確な質問をし、必要な情報を収集する能力が必要です。慢性期の医療の拡大がすすむなか、医療機関が求める医師像も「スキルより人間性、コミュニケーション能力」という傾向が強まっています。

また、30代後半から40代で転職するとなると、さまざまな経験や実績を積み、資格を取得していることから、若手医師の育成やスタッフのマネジメントを任されるポジションを任されることもあります。

そのためには、コミュニケーションスキルに加え、マネジメントスキルを身につけることで、1段上のキャリアアップにつながりやすくなります。

内科医師の転職におけるキャリアアップ方法(3)地域医療のなかでキャリア形成

地方で働くことも考えられるのであれば、地域医療のなかでキャリアアップを図ることも考えられます。

地域医療とは、医療、保険、介護の連携のなかで医療を行うことを意味し、国がすすめる医療包括ケアシステムの構築において、地域医療は必須となるものです。

地域医療の大きな役割は大きく3つ考えられます。

●日常遭遇する病気や健康問題を適切に診療する
●予防医療(健診や予防接種など)や健康増進を行う
●医療・福祉・保健の連携を行う



地域医療におけるかかりつけ医としての内科医の役割は、いうまでもなく重要です。

また、予防医療や健康増進のための助言・アドバイスをするにあたって内科医の経験や実績は、地域医療に大きく役立つと考えられています。

地方の医療機関等へ転職し、地域医療のなかで、内科医としてのキャリアアップを図ることも1つの方法です。

内科医師の転職におけるキャリアアップ方法(4)開業して理想の医療を追求する

医局に残れば、安定したキャリアアップが期待できる一方、給与は比較的安くなりますので、収入アップも含め、独立開業して自ら理想とする医療を追求することも考えられます。日本医師会の調査でも、「自らの理想の医療を追求するため」という開業動機が42.4%を占め、最上位にあります。

開業時期のボリュームゾーンは40歳前後ですが、これくらいの時期になると、気力も体力も充実しつつ、これまでの内科医としての豊富な知識や経験、技能が備わってくる頃です。重大な決断をするにはふさわしい時期といえるでしょう。

ただし、開業するとなると、理想の医療を追求するだけでなく、病院経営やスタッフの採用、教育などのマネジメント能力も必要となります。

資金計画や立地選定などには時間がかかりますので、しっかりと準備する必要があります。

内科医師が転職で高収入を得るコツ

では、内科医が転職にあたって高い収入を得るためにはどうすれば良いのでしょうか。

内科医師が転職で高収入を得るコツ(1)複数のサブスペシャリティ専門医の資格を取得する

一般内科のほか、複数のスペシャリティ専門医の資格を取得することで、転職時の収入アップにつながりやすくなります。

内科には、循環器や呼吸器、消化器など、さまざまな専門的な分野があります。これら専門分野のうち、複数の専門医の資格を取得することで、臨床の幅は確実に広がります。

1臓器の疾患だけでなく全身の疾患に配慮した診療ができるようになったり、例えば、アレルギー専門医と呼吸器専門医、もしくはリウマチ専門医を組み合わせるなど、横断的に診療することもできます。

専門医として雇用できる大病院であれば問題ないのかもしれませんが、市中の中小病院の内科では、さまざまな分野を広く診ることができるゼネラルな医師が求められる傾向です。

1つの疾患だけでなく、複数の疾患を横断して診察できることは、内科医の転職において高収入の条件につながりやすいでしょう。

内科医師が転職で高収入を得るコツ(2)開業する

自らクリニックを開業することで大幅な年収アップを狙うことができます。

一般的に、開業医の収入は勤務医の年収より高く、さらに、内科のように風邪や生活習慣病といった身近な病気を診療するクリニックは、他の診療科と比べ、開業しやすく、安定経営を続けやすいといえます。

開業医は勤務医と異なり定年がないため、体力と気力が続く限り、安定経営を継続できれば生涯収入も高くなります。

内科医師が転職で高収入を得るコツ(3)医師不足の地域の医療機関に転職する

地方や医師不足の医療機関への転職も収入アップの1つの方法です。

医師不足の地域では、勤務医を確保するために、年収だけでなくそれ以外の勤務体系についても高待遇で募集している求人が数多く存在します。

地方都市の医療機関の場合、都市部のように一律の就業規則で医師の収入や待遇を整備するのではなく、一人ひとりの医師の状況に合わせた希望をかなえることで、医師の定着を図る施設も多いのが特徴です。

地域医療において、身近で頼りになるかかりつけ医となれる内科医のニーズは、今後ますます増えると考えられます。地方へ転職するには、子育てやライフスタイルの面でさまざまな負担も伴うこともありますが、高収入を得るための1つの方法です。

内科医師の転職で人気の求人条件

内科医は、他の診療科目と比べて求人数も多く、医療機関以外にもさまざまな施設や企業でも活躍の場がありますので、数多くの求人からできるだけ好条件で転職したいと思う人が多いと思います。

内科医師の転職で人気の求人はどういった条件でしょうか。

内科医師の転職で人気の求人条件(1)給与が高い

さまざまな働き方、場所を選べる内科医において、給与の高さは人気の求人条件となります。子どもの進学やマイホーム購入などで収入をアップさせたい、もしくは、将来の開業を見据えてその資金を準備できる給与水準までもっていきたいという医師もいるでしょう。

また、医師の仕事は、勤務時間の管理が曖昧になっていることも多く、拘束時間の割に給与が低いことが転職理由にもなります。

医師の給与・手当の条件は、経験年数などによって、数100万円から1000万円以上の幅があり、なかには、高額年俸の交渉が可能な求人もありますので、条件交渉は大切となります。

内科の場合、施設内での診察以外にも訪問診療での診察もありますので、給与水準だけでなく訪問診療の割合や、同行者、車の運転など勤務条件や希望する働き方を踏まえて判断することが大切です。

内科医師の転職で人気の求人条件(2)オンコール・当直勤務がない

人気の求人条件に、オンコールや当直勤務がないこともあげられます。

転職理由として、ワークライフバランスを改善したい、子どもの誕生や成長に伴い家族との時間を増やしたいというものがあります。

ただ、転職に当たり、給与面やエリアなどを含め、すべての希望条件を満たすことが難しいこともあります。

この点、オンコール対応や当直勤務については、電話のみでのオンコール対応、当直勤務明けは原則休み、当直の人員体制が整っている、1ヶ月当たりの救急対応数が少ないなど医療機関によって状況はさまざまです。

入職後の勤務状況も含め、許容できる範囲であれば、選択肢として考えられることもあるでしょう。

内科医師の転職で人気の求人条件(3)交通アクセスが良い

自宅からの交通アクセスの良さも人気条件の1つです。

駅からの距離、最寄り駅の利便性、駅周辺の買い物施設の充実度など、考慮する条件はさまざま考えられます。

特に、子育て中の医師にとっては、子どもの送り迎えや日々の買い物にかかる時間などをできるだけ効率よくこなせる転職先が良いと考えるものです。

また、宅直オンコールがある医療機関だと、他の条件が良くても交通アクセスが悪ければ、転職先として考えることが難しくなります。

内科医師が転職で失敗しないためのポイント

最後に、内科医師が転職で失敗しないためのポイントについて解説します。

内科医師が転職で失敗しないためのポイント(1)キャリアプランをしっかり描く

医師のキャリアは、臨床医、研究医、開業医、製薬会社や一般企業での勤務、産業医、医系技官や保健所の公衆衛生医師など、数多くの選択肢があります。

地方で地域医療に貢献する、後進を育成する、医療、保健、福祉が連携するための枠組み作りに関わるなど、医師としてこれまで積み重ねてきた経験や技能、資格を活かして、地方に活躍の場を求めることも考えられます。

特に、30代後半から40代は、転職だけでなく、転科、開業するにしても、これからのキャリアを左右するターニングポイントとなりやすいため、今後の働き方や実現したい医療などキャリアプランをしっかりと考えましょう。

また、女性医師の場合、キャリア形成を考えるなかで、妊娠や出産などのライフイベントも考える必要があります。

フルタイムで働くのか、仕事を両立させる働き方をするのか、子どもの成長とともに働き方をどう変えていくのかなどを考えた転職活動が求められます。

内科医師が転職で失敗しないためのポイント(2)求人情報にのらない情報を確認する

求人情報に掲載されない内部情報を含めて判断することが大切です。転職サイトによって、基本的な情報以外の充実度にも違いがみられます。

●職場の雰囲気・人間関係
●実際の働き方・時間外労働時間
●有給休暇のとりやすさ
●経営状況
●人員体制
●将来的に任される可能性のある業務内容
●理事長や病院長の人柄や考え方 など



人事担当者や実際に働く医師に聞くなど、求人情報に掲載されていない生の情報をできるだけ集め、判断材料としましょう。

内科医師が転職で失敗しないためのポイント(3)退職・退局のタイミングや手続きを意識して動く

転職・入職手続きと同じくらい、退職・退局手続きも大切です。

●強い引き止めにあい断るのが大変だった
●後任の医師が決まるまで時間がかかった
●有給の消化を拒否された、いやがらせを受けた



このような声も聞かれるなか、これまで担当した患者さんや業務の引継ぎをしなければなりません。

円満退職のためには次のような点を意識して転職活動をすすめましょう。

●退職の意向は早めに伝える
●退職理由の伝え方に注意する
●転職先の情報は伝えず、感情的にならない
●退職の意思が変わらないことを伝える
●これまでの感謝を伝える



退職理由を伝える際は、勤務条件の不満があったとしても、キャリアアップやプライベートな理由であるなどと伝え、今後も良好な関係を維持できるよう工夫して伝えましょう。

内科医師が転職で失敗しないためのポイント(4)転職エージェントを有効活用する

無料で利用できる転職エージェントを有効活用することもポイントとなります。

転職エージェントを利用する主なメリットは次のとおりです。

●非公開情報を含めて情報量が多い
●情報収集や面接、施設見学などの手間がかからない
●施設の雰囲気や働き方の実態など内部情報が分かる
●給与や待遇面の交渉を代行してもらえる
●退職から転職先の入職までサポートがある
●キャリアプランの相談などにものってもらえる



内科医の求人数は他の診療科目と比べても数多く、より多くの情報から希望に近いものを選ぶことが重要です。 転職で失敗しないために、転職エージェントを有効活用しましょう。

内科医師の転職まとめ

診療科目のなかで最も多くの医師が従事する内科医師は、転職先やキャリア形成においてもさまざまな可能性があります。

深刻化する超高齢化社会のなかで、団塊の世代が後期高齢者となる、いわゆる2025年問題に向け、全国各地で地域包括ケアシステムの構築が急ピッチで進められています。 そのなかでかかりつけ医として、コミュニケーションスキルも持っている内科医の役割は大きいものがあります。

また、一般内科以外の専門分野の資格を取得することで、地域医療に貢献できるだけでなくキャリアアップが実現しやすくなります。

内科医の求人数は多く、さまざまな条件や待遇から選べることもあるでしょう。求める働き方やキャリアプランを明確にした上で、年収やキャリアアップにつながる転職活動をすすめて下さい。

出典

厚生労働省 令和2(2020)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況
厚生労働省 サブスペシャルティ領域の専門研修について
独立行政法人 労働政策研究・研修機構 勤務医の就労実態と意識に関する調査
厚生労働省 医師の勤務実態について
厚生労働省 令和3年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)
厚生労働省 必要医師数 – 診療科別現員
一般社団法人日本内科学会 新・内科専門医制度について
社団法人日本医師会 開業動機と開業医(開設者)の実情に関するアンケート調査


執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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