新婚旅行で「グアム」に行きたいけど、貯蓄が不安。彼女は「早めに同棲すれば家賃が浮くから」と言っていますが、結婚までの1年で貯められるでしょうか？

結婚が決まり、これからの生活に心弾ませているという人もいるのではないでしょうか。新たな人生の門出を楽しみにする一方で気になるのが、結婚式や新生活へ向けてかかる費用です。どこにいくらかけるかは人により異なりますが、新婚旅行にこだわりたいという人も少なくないはず。
 
本記事では、新婚旅行でグアムに行きたいときに、どれくらいの費用がかかるのかに加え、結婚前に早めに同棲を始めればその費用を捻出できるのか考えてみます。

グアムへの新婚旅行に費用はどれくらい必要？

きれいな海やビーチが広がり絶景スポットも多いグアムは、日本から約3時間半と近く時差も少ない地域です。比較的リーズナブルに行けるということもあり、新婚旅行でも人気のエリアといえます。
 
費用はホテルの立地や部屋のグレードにもよりますが、航空券や宿泊費など、3泊4日で1人20万円から25万円程度、2人で約50万円が見込まれます。食事や観光オプションなど滞在中の行動にこだわれば、さらに費用がかさむでしょう。
 
料金は月や季節ごとに変動がありますが、費用をできるだけ抑えたい場合は、ゴールデンウイーク、春休み・夏休み、年末年始などの時期は避けましょう。
 
また、グアムは11月から翌年5月ぐらいまでは乾季で降水量が少なく、旅行に適しているとも言われます。そのため、いつ新婚旅行に出かけるのがいいのか、仕事の都合なども含め、慎重に検討することが大切です。
 

1年早く同棲すると、グアムへの新婚旅行費用を捻出できるのか？

グアムへの新婚旅行費用を50万円と仮定して、1年前倒しして同棲することで捻出できるのか試算してみましょう。2人とも賃貸暮らしであると想定すれば、まず節約できるのは家賃でしょう。
 
もちろん、家賃は地域ごとに差があり、今の住まいや新居の選び方によっても、一緒に住んでどれくらい安くなるか一概には言えません。
 
そのため、例として首都圏の1つである千葉県の人気エリアの家賃相場を見てみると、ワンルームや1Kだと5～7万円程度、1LDKや2LDKだと8～10万円程度でした。もし、現在2人の家賃が6万円×2人＝12万円だとして、家賃の節約を念頭に家賃9万円の新居に住めば、月3万円程度を節約できることになります。
 
次に光熱水費や食費など、家賃以外の生活費も考えてみましょう。総務省統計局家計統計調査によれば、2人以上世帯の平均的な消費支出は29万3997円です。
 
しかし、賃貸であれば家賃が住居費に相当し、さらに結婚前に同棲を始めた時期は子どももいないため教育費も不要になります。そのため、この2つの項目を差し引いた26万5536円が、家賃以外の消費支出と想定可能です。
 
一方、同じように計算した単身世帯の家賃以外の消費支出は14万3805円になります。別々に住んでいた状態を想定し単純に2人分にすると、14万3803円×2人＝28万7610円になります。そのため、少なくなる消費支出は28万7610円－26万5536円＝2万2074円となるため、計算上2万円以上は節約できます。
 
このシミュレーション結果だけを見れば、1ヶ月で家賃3万円と生活費2万円を節約できることになります。つまり、同棲を1年前倒しすれば5万円×12ヶ月＝60万円を捻出し、グアム旅行の費用50万円を賄うことは十分可能です。
 
しかし、費用を確実に捻出するためには、日々の生活の中で無駄な出費は控えなければなりません。例えば、比較的費用の大きい食費を抑えるため、外食を控え自炊中心にすることなども必要でしょう。
 
また、同棲を前倒しすることで、引っ越しに伴う費用や新たな生活用品の購入など、いずれ必要になる経費を早めに確保しなければなりません。そのため、計画的に新生活の準備を進めることが大切です。
 

まとめ

結婚前に早めに一緒に暮らせば、家賃など生活費の節約は可能です。もし2人で早く暮らす期間が1年にもおよぶのであれば、その期間の節約で計算上はグアム新婚旅行の費用を捻出できるかもしれません。ただ、そのためには前倒しで必要になる費用の準備や、普段から無駄な出費をしない心掛けも必要でしょう。
 
いずれにしても、新婚旅行は大切な想い出になるとともに、結婚生活の第一歩でもあります。ぜひ、新生活の準備を計画的に進めて、素敵な新婚旅行や充実した結婚生活を実現してください。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告年報（家計収支編）2023年（令和5年）平均結果の概要
 
執筆者：松尾知真
FP2級