「就寝中は暖房をつけない」という友人。私は就寝中毎日「7時間」はつけているのですが、電気代はどれくらい変わりますか？

寒い冬の時期には暖かい部屋で寝たいものですが、今回のケースのように就寝中は暖房をつけないという人もいれば、つけっぱなしで寝るという人もいるでしょう。
 
暖房を何時間もつけていると光熱費がかかりますが、実際にどれくらいかかっているのか気になる方もいるのではないでしょうか。
 
本記事ではエアコンとオイルヒーターの光熱費を参照して、電気代の増減についてまとめました。

暖房器具をつけっぱなしにしたときの電気代

暖房器具にはさまざまなものがあります。それぞれ消費電力が異なるため、一概に電気代を断定することはできません。今回は以下の2種類の暖房器具について、実際の製品の消費電力を参考に電気代を計算していきます。

●エアコン
●オイルヒーター

それぞれの電気代を、1時間単位と1ヶ月単位で見ていきましょう。なお電気代については、以下の条件で計算するものとします。
 
・1キロワットアワー（1000ワットアワー）あたりの電気代目安：31円
 
この電気代目安単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会によって示された単価で、全小売電気事業者が販売する電力量や販売額の集計値などを参考にしています。
 

エアコンの場合

あるメーカーの8畳用エアコンを例にして計算します。同製品の消費電力は暖房時「最小110ワット～最大1490ワット」です。
 
この場合、最小消費電力と最大消費電力における1時間あたりの電気代を計算すると以下の通りです。

最小：3.4円
最大：46.2円

今回のケースのように7時間使う場合は23.8～323.3円で、1ヶ月（30日間）同じペースで使い続ければ、714～9699円かかります。
 

オイルヒーターの場合

あるメーカーの8畳用オイルヒーターの消費電力は弱が500ワット、中が700ワット、強が1200ワットです。
 
この場合、1時間あたりの電気代は以下の通りです。

●弱（500ワット）：15.5円
●中（700ワット）：21.7円
●強（1200ワット）：37.2円

1日7時間使う場合は108.5～260.4円で、1ヶ月（30日間）同じペースで使うと3255～7812円です。
 
どちらの暖房器具を使うか、またどのような運転方法で使うかにより状況は変わりますが、1日7時間つけたまま就寝すると1ヶ月で数千円の電気代がかかることが予想されます。
 

就寝中に暖房をつけた方がいい？

寒冷地や断熱性の低い住宅では、暖房をつけたまま就寝することで快適な室温を保ち、良質な睡眠をとることができます。寒さでしっかり眠れない場合は睡眠不足になり、日中の活動に支障が出てしまうかもしれません。
 
快適性が上がる一方、前述のように暖房をつけたまま寝ると電気代が高くなります。睡眠と節約のバランスがとれる選択をしましょう。具体的には、以下のような工夫ができるかもしれません。

●暖房のタイマー設定を使って運転時間を短くする
●寝る前に暖房で室内を暖める場合は、毛布をめくって寝具も暖める
●設定温度を上げすぎない（15～20度くらいに設定する）
●湯たんぽも併用する
●下着やパジャマ、寝具をより暖かいものにする

 

就寝中に暖房を長時間使うと数千円の電気代がかかる

暖房にかかる電気代については、使用する暖房器具によって異なります。設定温度やモードによっても消費電力が異なりますが、就寝中に何時間も暖房をつけっぱなしにしておくと、月に数千円の電気代がかかってしまうかもしれません。
 
寒い中で就寝することが難しい場合は、暖房を工夫して使うといいでしょう。例えば、タイマー機能を活用したり、暖房器具以外の方法で体を温めたりすると、節約しながら快適な就寝環境を整えられるかもしれません。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q＆A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか？
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー