コードレス掃除機を「使ってないときも充電台に置きっぱなし」にしています。電気代は気にしなくてよいのでしょうか？

コードレス掃除機は便利だけど、使っていない間も充電台に置きっぱなし。そんな状態が続くと「電気代、大丈夫かな？」と心配になることはありませんか？ 実際、掃除機を毎日使わないご家庭では、ほとんどが「待機」している状態です。
 
本記事では、コードレス掃除機を置きっぱなしにした場合の電気代や、節電の工夫、気をつけたいポイントについてわかりやすく解説します。

コードレス掃除機を充電台に置きっぱなしにすると電気代はかかる？

コードレス掃除機は充電が必要な家電ですが、使っていないときに充電台に置きっぱなしでも、電気代が大きくなることはほとんどにありません。
 
たとえば、シャープのコードレス掃除機「EC-SR10」は、充電中の消費電力は約58W、充電完了後は約0.3Wです。
 
電気代は「1時間あたりの消費電力（kW）×使用時間（時間）×料金単価（円/kWh）」で求められます。今回は料金単価を、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が発表している目安単価31円/kWhで試算してみましょう。

【充電中】

58W÷1000＝0.058kW
0.058kW×1時間×31円/kWh＝1.798円

【充電完了後】

0.3W÷1000＝0.0003kW
0.0003kW×1時間×31円/kWh＝0.0093円

このように充電中は1時間あたり約1.8円、充電完了後は約0.01円とごくわずかです。たしかにゼロではありませんが、エアコンや冷蔵庫に比べれば非常に微々たるものです。
 

充電完了後でも電気は流れている？ 待機電力の正体

「充電が終わったのに、充電台に置いていても電気を使っているの？」と疑問に思う方も多いでしょう。先述したとおり、充電完了後には電気をほとんど使いませんが、充電台やアダプターがコンセントにつながっている限り、わずかながら電力を消費しています。これが「待機電力」です。
 
掃除機以外の家電でも同じことが言えます。テレビ、電子レンジ、スマホの充電器など、つなぎっぱなしにしている家電は多くの場合、使っていないときにもわずかに電力を使っています。
 
待機電力をゼロにするには、コンセントからプラグを抜く必要があります。ただし、毎回抜き差しするのは現実的ではないでしょう。
 

節電と使いやすさ、どうバランスを取る？ 実際の工夫と注意点

手軽にできる節電として、スイッチ付きの電源タップを利用する方法があります。充電が完了した後、スイッチをオフにすれば、充電台やアダプターに流れる待機電力を簡単に抑えられます。また、旅行や出張などで長期間掃除機を使わないときは、コンセントからプラグを抜いておくことも方法です。
 
しかし、電源を切って長期間放置すると、自然放電によって充電残量が減ることがあります。その結果、使おうと思ったときにすぐ使えない可能性もあります。
 
また、多くのコードレス掃除機は、充電が完了すると自動的に充電が停止する機能が備わっており、過充電にならないように設計されています。基本的に、電源に接続したままで問題ないため、節電と日常の使いやすさとのバランスを考えることも大切です。
 

まとめ：気にしすぎなくてもOK。でも少しの工夫でお得に使える

コードレス掃除機を充電台に置きっぱなしにしていても、実際にかかる電気代はごくわずかです。年間を通しても、エアコンや冷蔵庫などの主要家電と比べれば、影響はほとんどありません。基本的には電源につないだままでも問題はなく、過充電の心配も不要です。
 
とはいえ、スイッチ付き電源タップを活用するなど、ちょっとした工夫を取り入れれば、待機電力をさらに抑えることもできます。ただし、節電ばかりを意識しすぎて、使いたいときに使えないといった不便が生じてしまっては本末転倒です。
 
節電も大事ですが、毎日の使いやすさも忘れずに、自分に合ったバランスで使いましょう。
 

出典

シャープ株式会社 EC-SR10 仕様/寸法
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー