夫婦で「ハイボール」に目覚めて毎晩晩酌！ 角瓶を「炭酸水メーカーで手作り」「ペットボトル炭酸水」で割るならどちらがお得？ 長期的なコスパを比較

CMの影響や気温の高い日が続いたこともあり、炭酸の効いたハイボールを飲む機会が増えた人も多いのではないでしょうか。ハイボールを毎日のように「宅飲み」する際、割り材となる炭酸水はペットボトルを買うか、それとも炭酸水メーカーを使って作るか、どちらが長期的にコスパがよいかを検証します。

毎日2杯分の晩酌用炭酸水をペットボトルでケース買いすると1年で約2万5000円

今回は、夫婦2人が毎日ジョッキ1杯ずつ、角瓶のハイボールを晩酌として、1年間飲むケースを考えます。角瓶のメーカーが推奨するハイボールの作りかたによると、ウイスキーと炭酸水の割合は1対4。
 
この割合で、ウイスキーは30ミリリットル（シングル1杯に相当）とすると炭酸水は120ミリリットル。2人で1日240ミリリットル、1年で87.6リットルの炭酸水を用意する必要があります。
 
まず、ペットボトルをケース買いする場合はいくらになるでしょうか。ボトルの容量は1日で使い切れてコスパ的にも現実的な500ミリリットルとすると、大手通販サイトで最も購入されている価格帯が1本あたり70円前後のケースですので、1年分の炭酸水ペットボトル購入費用は、2万5550円となります。
 

炭酸水メーカーは「長期的にはペットボトルを買うよりも得」とうたうが……

次に、炭酸水メーカーを購入して自宅で炭酸水を作るケースです。この場合はマシンを買う初期費用と、炭酸を入れるガスシリンダー（もしくはそれに相当するカートリッジ等）のランニングコストを考慮します。
 

・大手炭酸水メーカーA社の場合

家電量販店等でも販売されている一般的な機種を購入し、交換用のガスシリンダーを使用すると、購入から1年間の合計コストは2万7453円。この時点ではペットボトルを購入した場合の2万5550円よりも割高です。ペットボトルを購入するよりも割安になるのは、1年と2ヶ月目からです。
 

・大手炭酸水メーカーB社の場合

家電量販店等で販売されているA社と同程度の機能を持つ機種を購入し、交換用のガスシリンダーを使用すると、購入から1年間で2万4994円。1年間使い続けると、ペットボトルよりも割安になります。この機種は、よりコスパの高い大容量のガスシリンダーにも対応しており、そちらを使うとさらに早い時期から割安になります。
 

ハイボールならではの検討ポイントは「炭酸の強さ」

今回の条件では、炭酸水メーカーにもよりますが1年前後の期間であればペットボトルのほうがお得または同等程度で、それ以降は炭酸水メーカーを購入するほうがコスパに優れているという試算結果になりました。ただ、条件が異なれば結果も変わってくるでしょう。
 
例えば、炭酸水メーカーの商品ラインアップを見ると、市場価格で1万円を切る基本機能に絞った機種から3万円以上する最新の高性能機種まで幅広く存在します。ハイボール以外の用途がどの程度あるかで、機種価格やガスシリンダーの交換頻度も異なるため、家庭のニーズに合わせたマシン選びによって、どちらがどれだけ割安になるのかが変わります。
 
「水」にこだわるかどうかも、コストにかかわってきます。今回の試算では、炭酸水メーカーを使う場合の「水」の費用は含んでいません。もし、水にもこだわりペットボトルの水を別途購入する場合は、炭酸水メーカーの使用は割高感が増すでしょう。
 
ハイボールならではのポイントも忘れないでください。それは「炭酸の強さ」です。ペットボトルの炭酸水は、割り材としての使用を意図していることが多く、炭酸が比較的強めの商品が多いようです。炭酸水メーカーは、炭酸の強さを調節できる機能付きの機種があり、それらは機種本体の価格も少し高めです。
 
また、炭酸を強めようとするほど消費するガスの量が増えるため、ガスシリンダーの交換頻度が増えて割高になります。「ハイボールの炭酸は強めが好き」という場合は、比較の観点に「炭酸の強さ」を加えてみてください。
 
炭酸水メーカーによっては、作りたい炭酸の強さを「通常」と「強め」から選んでコスト比較できるウェブサイトを用意しているので試してみるのもよいでしょう。炭酸水を少しでもお得に調達して、充実した晩酌タイムを過ごしてください。
 

出典

サントリーホールディングス株式会社 角瓶 角ハイボール
 
執筆者 : 掛川夏
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種