出張なのに「新幹線の指定席」が満席で“グリーン車”を予約→後日経理に「差額は自腹で」と言われ衝撃!“自由席で立つしかない状況”だったなら仕方ないですよね? 思わぬ自腹を防ぐポイントとは
やむをえず、空席がまだある「グランクラス」や「グリーン車」などを利用したときに発生する「特別車両券」の料金は、会社の経費として出張者に支給されるべきなのでしょうか。
FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント、琉球古典音楽野村流 歌三線 師範
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東京から仙台へ出張した場合、指定席とグリーン車の差額はいくら?
まず、指定席とグリーン車ではどれくらいの料金差があるのかを見てみましょう。ここでは、JR東北新幹線の「はやぶさ」を利用して、東京駅から仙台駅まで移動した場合の通常期正規料金(大人片道)を比較します。
●普通車指定席:1万1430円(新幹線eチケットを利用)
●グリーン車:1万5090円(同上)
その差額は片道で3660円、往復なら7320円となります。多くのビジネスマンにとって、この差額を「自腹」で負担するのはかなり痛い出費でしょう。一方、会社の経理の立場から見れば、予算管理の観点から「1人1回あたり数千円のコスト増」を簡単には承認できないという現実があります。
社員側としては「やむを得ない事情だったのに、なぜ柔軟に対応してくれないのか」と不満に思うのは当然かもしれませんが、これは多くの場合で、会社の「出張旅費規程」に基づいた正当な処理であると思われます。
多くの企業の出張旅費規程においては、例えば、以下のように新幹線・航空機の座席利用について、役職ごとにルールが定められています。
●社長・役員クラス: グリーン車の利用を認める(あるいは一定距離以上で認める)
●部長クラス: 片道数時間以上(例:東京~新大阪間など)の長距離移動のみグリーン車を認める
●課長以下: 距離に関わらず「普通車指定席」または「自由席」のみとする
上記の例のように、「一般社員は、原則としてグリーン車利用が不可」と規定されていた場合、「満席の場合はグリーン車を認める」というような特例条項が明記されていない限り、会社の経理としては「ルール外の精算」として却下せざるを得ません。
たとえ後から理由書を添えたとしても、事後報告では、自己都合であるため追加の旅費支給は認められない、と判断されてしまうリスクは高いでしょう。
指定席がダメなら自由席で立つしかない? 思わぬ「自腹」を防ぐためには
では、目的の列車の指定席が満席だった場合、一般社員は体力を削って自由席のデッキで立ち続けるしかないのでしょうか。ここでは、グリーン車利用などによる自腹を切らず、少しでも快適に移動するための対策を3つ紹介します。
1. 予約前に上司や経理へ「事前相談」をする
会社側に事前相談するのが、最も確実でトラブルにならない方法といえます。
チケットのネット予約サイトの画面を印刷した書類などを持って説明しながら「指定席が満席で、グリーン車しか空いていません。明日の重要な商談に備えるため、特例としてグリーン車の利用を承認していただけないでしょうか?」と、必ずチケットを買う前に上司の承認を取りましょう。
業務上の必要性が認められれば、特例として特別車両券の料金も会社負担となるケースも少なくありません。
2. 「始発駅」から自由席を利用する
もし事前承認が下りなかった場合は、自由席を利用せざるを得ません。しかし、「始発駅(東京駅など)」から乗車し、発車時刻の前からホームの列に並ぶような工夫ができれば、自由席でも座れる確率は大きく上がります。
3. 乗車の時間帯や、利用する新幹線の種類をずらす
業務に最適な便よりも少し早めの便や、遅めの便を使えるのであれば、指定席が空いている場合があります。出張日程に余裕があれば、検討してみる価値はあるでしょう。
今回の事例であれば「はやぶさ」ではなく、停車駅が多い「やまびこ」を利用すれば、指定席に空きがあったり、自由席が空いていたりすることもあります。移動時間は余分にかかりますが、自腹を切るよりは現実的な選択肢といえるでしょう。
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まとめ
指定席が満席だったからといって、独断でグリーン車などを利用して事後報告をすると、「特別車両券が自腹」という痛いペナルティがありえます。出張はあくまで業務の一環であり、会社のお金を使っている以上、ルール(出張旅費規程)の順守が条件となります。
理不尽に感じることもあるかもしれませんが、困ったイレギュラーが発生したときこそ上司や経理への「事前相談」を徹底することが、結局は自分の財布と心を守ることにつながります。
執筆者 : 山田圭佑
FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント、琉球古典音楽野村流 歌三線 師範
