扶養内「月10万円」でパート中なのに、同僚の急な退職で“月収11万円”に! 店長に「証明書出すから11万円超でも大丈夫」と言われましたが、本当に大丈夫ですか?“証明書による扶養継続”とは

配信日:
この記事は約 3 分で読めます。
扶養内「月10万円」でパート中なのに、同僚の急な退職で“月収11万円”に! 店長に「証明書出すから11万円超でも大丈夫」と言われましたが、本当に大丈夫ですか?“証明書による扶養継続”とは
扶養の範囲内に収めるため、毎月10万円程度に調整して働いているという人も多いでしょう。しかし同僚が突然退職したなど、急な人手不足によってシフトが増え、扶養の枠を超えてしまうということもあるかもしれません。
 
もしこのように、収入が増えると扶養から外れてしまうのでは、と心配になる人もいるでしょう。しかし勤務先の人手不足などが原因で一時的に収入が増えた場合、事業主の証明によって社会保険の扶養を継続できる仕組みがあります。
 
ただし、「証明書さえあれば、いくら稼いでも大丈夫」というわけではありません。本記事では、証明書による扶養継続はどのような場合に対象になるのかについて解説していきます。
渡辺あい

FP2級、防災士

【PR】KDDI株式会社

一時的な収入増なら扶養を継続できることがある

社会保険の扶養に入るための収入要件は、原則として年間収入130万円未満です。しかし例外として、厚生労働省では「事業主の証明による被扶養者認定の円滑化」という仕組みを設けています。
 
これは人手不足など会社側の事情で一時的に勤務時間が増え、年収130万円以上になったとしても、勤務先が一時的な収入増であることを証明すれば、引き続き扶養として認められるという仕組みです。
 
この「一時的な収入増加」に該当するのは、「ほかの従業員が退職して業務量が増えた場合」や「ほかの従業員が休職して業務量が増えた場合」です。今回のように、同僚の急な退職によってシフトが増えたケースは、対象になる可能性があるといえるでしょう。
 

「会社の証明」が使えないケースには注意

一方、収入が増えた理由が「一時的」とはいえない場合には注意が必要です。一時的な残業による収入増は、特例の対象になる可能性がありますが、基本給の引き上げや恒常的な手当の新設など、今後も収入が増えた状態が続くことが確実な場合は、事業主の証明による特例の対象にはなりません。
 
つまり「人が辞めたので今月だけ残業した」は対象になり得ますが、「時給が上がったので毎月の給料が増えた」という場合は、証明書があっても対象とならないので注意しましょう。
 
また、対象の可能性がある収入増の場合でも、事業主の証明があれば自動的に扶養継続が決まるわけではなく、最終的な被扶養者の認定は、加入している健康保険組合などの保険者が行います。
 

【PR】KDDI株式会社

「130万円の壁」で気をつけたいこと

社会保険の扶養で一般的に意識されるのは「年間130万円未満」が基準になります。月で割るとおおよそ10万8000円ですが、単純に月の収入が10万8000円を超えたら扶養から外れるという仕組みではありません。
 
勤務先の規模や週の所定労働時間などによっては、パート先で自分自身が社会保険の加入対象になる場合があります。
 
そのため、「扶養内だから130万円を超えなければいい」と考えるのではなく、自分の勤務先で社会保険の加入対象になっていないかも確認しておくようにしましょう。
 

まとめ

同僚の急な退職など会社側の事情によって一時的に勤務時間が増えた場合、事業主の証明を提出することで、収入が増えても社会保険の扶養を継続できる可能性があります。
 
ただし、時給アップなどによって恒常的に収入が増える場合は対象になりません。また、証明書を提出すれば必ず扶養に残れるというわけではなく、最終的には健康保険組合などが判断することも覚えておきましょう。
 
扶養内で働き続けたい場合は、「今月いくらになったか」だけではなく、「なぜ収入が増えたのか」「今後もその状態が続くのか」を確認しておくことが大切です。
 

出典

厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージ」における社会保険適用促進手当の標準報酬算定除外及び事業主の証明による被扶養者認定の円滑化の取扱いについて〔厚生年金保険法〕
 
執筆者 : 渡辺あい
FP2級、防災士

  • line
  • hatebu

LINE