会社には「安いルート」で通勤申請していますが、時間短縮のため普段は速い別ルートを利用しています。差額を自腹で払っていても、申請と違う経路で通勤するのは問題なのでしょうか?

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会社には「安いルート」で通勤申請していますが、時間短縮のため普段は速い別ルートを利用しています。差額を自腹で払っていても、申請と違う経路で通勤するのは問題なのでしょうか?
会社に通勤経路を申請するとき、交通費が安いルートを指定されることがあります。しかし、実際に通勤すると「別のルートなら10分早く着く」「乗り換えが少なくて楽」と気づくこともあるでしょう。
 
会社から受け取る通勤手当はそのままにして、別ルートとの差額を自分で払っている場合、「会社に損をさせていないから問題ない」と考える人もいるかもしれません。
 
ただし、通勤経路の申請は交通費の計算だけに関係するものではありません。本記事では、申請と違うルートで通勤するときの注意点を、通勤手当や通勤災害との関係も含めて解説します。
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差額を自腹で払っていても、申請と違う経路での通勤は会社に確認しよう

申請した経路と違うルートで通勤してよいかは、勤務先の就業規則や通勤手当の規程などによって異なります。
 
そもそも通勤手当は、すべての会社に法律で一律に支給が義務付けられているものではありません。そのため、支給条件や経路変更時の手続きは会社ごとに違います。
 
例えば、会社には月1万円の経路を申請し、実際には月1万5000円かかる速い経路を利用するとします。会社から受け取る金額が1万円のままで、5000円を自分で負担しているなら、申請額より多く通勤手当を受け取っているわけではありません。
 
一方で、勤務先が「通勤経路を変更するときは届け出る」と定めている場合、差額を自腹で払っていても手続きが必要になる可能性があります。
 
反対に、高い経路を申請して通勤手当を受け取り、実際には安い経路を利用して差額を得ている場合は、不正受給として問題になる可能性があります。毎日のように別ルートを利用するのであれば、自己判断で続けず、人事や総務に確認しておくと安心です。
 

通勤手当は「最も経済的かつ合理的な経路」を基準に非課税額が決まる

会社員が受け取る通勤手当には、一定額まで所得税がかからない仕組みがあります。
 
国税庁によると、電車やバスなどの公共交通機関で通勤する場合、「最も経済的かつ合理的な経路および方法」で通勤した場合の通勤定期券などの金額が非課税の対象になります。
 
ここで重要なのは、単純に「最も安い経路」だけが基準ではないことです。
 
例えば、Aルートは月1万円で通勤時間が1時間、Bルートは月1万2000円で40分だとします。Bルートは運賃が高いものの、時間なども含めて「経済的かつ合理的な経路」と判断される可能性があります。
 
国税庁は、新幹線や特急列車についても、その利用が最も経済的かつ合理的な経路・方法に当たれば、運賃などを非課税の通勤手当に含められるとしています。ただし、グリーン料金は対象になりません。
 
そのため、「速いルートは高いから会社では認めてもらえない」と決めつけず、どれほど通勤時間を短縮できるかなどを伝えて相談してみるのもよいでしょう。
 

申請と違う経路で事故に遭っても通勤災害が認められる場合がある

別ルートを使う場合、「途中で事故に遭ったら労災は使えないのでは」と心配する人もいるでしょう。
 
厚生労働省によると、会社に届け出ていない、または会社から承認されていない通勤方法でも、「合理的な経路・方法」であれば通勤災害として補償を受けられる場合があります。
 
また、通勤のために通常利用する経路が複数ある場合は、いずれも合理的な経路として認められる可能性があります。
 
例えば、自宅から会社まで「A線を使う経路」と「B線を使う経路」があり、どちらも一般的な通勤ルートなら、会社への申請と違うという理由だけで直ちに通勤災害の対象外になるわけではありません。
 
ただし、通勤とは関係のない目的で大きく遠回りした場合などは、状況によって補償の対象外になる可能性があります。つまり、「申請経路と違う=労災が使えない」とは限りませんが、どのような経路でも認められるわけではない点には注意が必要です。
 

速いルートを毎日使うなら、会社に経路変更を相談しておこう

申請した安いルートではなく、より速いルートを使って差額を自分で負担している場合、会社から申請額を超える通勤手当を受け取っているケースとは事情が異なります。
 
しかし、通勤経路の変更について会社が独自のルールを設けている可能性があります。差額を自分で払えば必ず自由に変更できるとは限りません。
 
また、通勤災害については、会社への申請と違うルートというだけで直ちに対象外になるわけではなく、合理的な通勤経路だったかなどをもとに判断されます。
 
毎日のように速いルートを利用しているのであれば、まず就業規則や通勤手当の規程を確認しましょう。そのうえで、人事や総務に実際の経路を伝え、変更申請が必要か確認しておけば、安心して通勤しやすくなります。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当
厚生労働省 通勤災害関係
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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