『ドラえもん』ひみつ道具「フエール銀行」に1万円を預けたら1日でいくら? 高校数学から学ぶ「お金が増える・減る仕組み」

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『ドラえもん』ひみつ道具「フエール銀行」に1万円を預けたら1日でいくら? 高校数学から学ぶ「お金が増える・減る仕組み」
「ドラえもん」に登場するひみつ道具「フエール銀行」。預けたお金に1時間ごとに「1割」の利子がつくという設定ですが、もし1万円を預けた場合、24時間後にはいくらになるのかという疑問が湧きます。
 
このお金の増え方に隠れているのが、高校数学の「等比数列」です。本記事では「フエール銀行」を入口に考えることで、複利・資産運用・借金など現実のお金の仕組みを解説します。子どもから大人まで学べる「ドラえもん×数学×お金」のシミュレーションをお届けします。
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「フエール銀行」はどんなひみつ道具? 1時間ごとに「1割」の利子

まずは「10円を預けたらどうなる?」というシンプルな設定から、「フエール銀行」の仕組みを紹介します。現実の銀行預金にもつながる「元金」と「利子」の基本的な考え方が学べます。
 

10円を預けると1時間後には「11円」

テレビ朝日公式サイトで確認できる「フエール銀行」の設定では、普通預金では1時間ごとに1割の利子がつき、10円を預けた場合は1時間後に11円になります。1日経過すると10円が約100円になるという公式説明の通りです。
 
また、一定期間引き出せない定期預金では1時間ごとに2割の利子がつきます。子どもでも理解しやすい「預けたお金に利子がつく」という仕組みです。
 

「元金」と「利子」から分かる銀行預金の基本

最初に預けるお金にあたるのが「元金」、元金に対して増えるお金にあたるのが「利子」です。これは「なぜ銀行へ預けるとお金が増えるのか」を考える入口であり、現実の銀行預金を理解するためにも役立つ基本的なお金の知識と言えます。
 

「フエール銀行」に1万円を預けたら1日後はいくら?

テレビ朝日の公式設定である「1時間ごとに1割」を基にした、1万円のシミュレーションを行います。ここでは、増えた金額にも次の利子がつく「複利」として計算するという独自の試算条件で進めます。
 

1万円→1万1000円→1万2100円と増加

最初の預金額を1万円とします。1時間後には「1万円×1.1=1万1000円」、2時間後には「1万1000円×1.1=1万2100円」、3時間後には「1万2100円×1.1=1万3310円」と増加していきます。
 
「1時間ごとに1割増える」という公式設定を複利として計算するシミュレーションですが、公式で「複利」と明記されているわけではない点には注意が必要です。
 

24時間後には約「9万8500円」

計算を続けると、1万円×1.1の24乗=約9万8497円となります。1日で約8万8500円の増加となり、元金1万円の約9.85倍です。
 
これはテレビ朝日公式にある「10円なら1日後に約100円」という説明ともおおむね一致する計算結果です。公式設定と数学上の計算が整合しやすい24時間までを中心としたシミュレーションとなります。
 

実は高校数学の「等比数列」 数学はお金の計算にも使える

「1万円→1万1000円→1万2100円」という増え方には、数学上の規則が存在します。高校数学で学ぶ「等比数列」を使って、将来のお金の増やし方を考えてみましょう。
 

毎回「1.1倍」になる数字は等比数列

一定の数を繰り返しかけて変化する数列が「等比数列」です。「フエール銀行」では毎回かける「1.1」が公比となり、n時間後の金額=1万円×1.1のn乗となります。24時間後なら「1万円×1.1の24乗」です。
 
文部科学省の高等学校「数学B」でも扱われる等比数列は、学校で学ぶ数学と身近なお金とのつながりを示しています。
 

「等比数列」は現実の「複利」にもつながる

等比数列は、元金だけでなく増えた収益も再び運用する、現実の「複利」の仕組みにもつながります。
 
増えた金額が次の計算の元になる仕組みは、「フエール銀行」のシミュレーションと共通する一定割合で増えていくという考え方です。預金や資産運用など将来のお金を考える際に応用できる数学であり、「数学を勉強する意味」を生活の中から見出せる題材です。
 

「フエール銀行」を現実のお金に置き換えたらどうなる?

現実には「1時間ごとに10パーセントずつ確実に増える預金」は存在しません。現実の銀行預金や資産運用との比較から、お金を増やす仕組みを見ていきましょう。
 

現実の銀行預金とは桁違いの金利設定

現実の銀行では基本的に「年率」で預金金利が示されます。日本銀行が公表する最新データを見ても、「1時間で10パーセント」増えるフエール銀行と現実の普通預金とでは、歴然とした差があることが分かります。
 

現実の資産運用では「必ず増える」とは限らない

預金と株式・投資信託などではお金の増え方が異なります。投資には期待できるリターンがある一方で、元本割れのリスクも存在します。
 
金融庁が資産形成の基本として紹介する「長期・積立・分散」の考え方からも、短時間で確実に増える「フエール銀行」と現実の資産運用との違いが見えてきます。単に「高い利回りだけを見ればよい」わけではないのが、現実のお金の世界です。
 

逆に「フエール銀行」から1万円を借りたら? 同じ数学でも結果は正反対

テレビ朝日公式で確認できる、お金を借りた場合は「1時間で2割」の利子がつくという設定。公式では「1時間ごとに2割が複利で加算され続ける」とまでは明記されていない点に留意し、仮に毎時間2割ずつ複利で増える場合を想定した独自シミュレーションを行います。
 

仮に「1時間ごとに2割」なら24時間後には約79万5000円

公式設定における借入時の利子「1時間で2割」。「1時間ごとに2割の利子が複利で加算される」と仮定した計算では、1時間後には1万円×1.2=1万2000円、24時間後には1万円×1.2の24乗=約79万4968円となります。
 
わずか1日で元の借入額の約79.5倍となる試算です。あくまで公式設定を基に条件を追加した独自シミュレーションですが、預金と同じ等比数列でも「資産」ではなく「負債」が増える結果となります。
 

現実の貸付金利には法律上の上限

現実の貸付金利には、利息制限法に基づく貸付金利の上限「年15〜20パーセント」が存在します。元本10万円未満の場合は年20パーセントで、上限を超えた利息部分は無効となります。
 
現実の貸付金利とは比較にならない「1時間で2割」という作品設定ですが、お金を借りる場合に「金利」を正しく理解することの重要性がここに表れています。
 

まとめ

「フエール銀行」から考える、単に「ひみつ道具ならお金持ちになれる」ということ以上のお金の仕組みを解説しました。普通預金では1時間ごとに1割の利子がつく「フエール銀行」。
 
公式設定を複利として計算した場合、1万円は24時間後に約9万8500円になります。1.1倍を繰り返す計算に使える高校数学の等比数列は、現実の資産形成にもつながる複利という考え方です。現実の投資ではリターンとともにリスクも存在します。
 
一方、公式設定で「1時間で2割」の利子で借入をした場合、仮に毎時間2割が複利で加算されると、1万円が24時間後に約79万5000円となるシミュレーション結果も出ました。
 
同じ数学でも預金なら資産、借入なら負債の増加を考えることができる点など、「ドラえもん」を入口に学べる数学・金融・法律と身近なお金とのつながりは奥深く、大人にも役立つ知識と言えるでしょう。
 

出典

テレビ朝日 ドラえもん『フエール銀行』『透視シールで大ピンチ』
テレビ朝日 ドラえもん ひみつ道具カタログ フエール銀行
文部科学省 高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編 理数編
金融庁 資産形成の基本 長期・積立・分散投資
金融庁 貸金業法Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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