有給休暇を使い切ってしまったのですが、体調が悪く会社を休みたいと思っています。有給がない状態で病欠すると、給料は減ってしまうのでしょうか?
本記事では、有給休暇がない状態で病欠した場合の給与への影響や、確認しておきたい制度について解説します。
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有給休暇がない状態で病欠すると給料は減る?
有給休暇を使い切った後に病欠すると、原則として休んだ日数に応じて給与が減る可能性があります。これは、働いていない時間については給与を支払わない「ノーワーク・ノーペイの原則」に基づくものです。そのため、会社に有給の病気休暇制度などがない場合、病欠は欠勤扱いとなり、給与から欠勤分が差し引かれます。
例えば、月給30万円で月の所定労働日数が20日の場合、1日あたりの給与は1万5000円です。会社がこの方法で欠勤控除を計算していれば、2日間の病欠で3万円が差し引かれる計算になります。
ただし、実際の計算方法は会社によって異なるため、注意が必要です。月給制でも欠勤控除を行わない契約や、控除額の計算方法が異なる場合もあるので、就業規則や給与規程を確認しておきましょう。
また、欠勤によって給与が減ったとしても、健康保険料や厚生年金保険料などが同じように減るとはかぎらないため、手取り額にどの程度影響するかも把握しておくことが大切です。
有給休暇がなくても給料を減らさずに休める場合がある
有給休暇を使い切っていても、会社独自の休暇制度を利用すれば、給与を受け取りながら休める場合があります。
その一例が、前述した「病気休暇制度」です。この制度は、病気やけがで療養が必要な従業員に対して、通常の有給休暇とは別に休暇を認める仕組みとなっています。
ただし、すべての会社で導入されているわけではなく、制度があっても必ずしも給与が支払われるとはかぎりません。そのため、利用する際は休暇中の給与の取り扱いについても確認が必要です。
また、会社によっては「積立休暇制度」を設けている場合もあります。この制度は、期限切れで失効する有給休暇を一定の条件で積み立て、病気などの際に使用できるものです。
こうした制度を利用できるかどうかは会社によって異なるため、まずは就業規則を調べ、人事担当者に相談してみましょう。その際は、申請期限や診断書の提出などが条件となる場合もあるので、早めに確認しておくと安心です。
病欠が長引く場合は傷病手当金を利用できる可能性がある
病気やけがで長期間働けなくなった場合は、健康保険の「傷病手当金」を受給できる可能性があります。傷病手当金とは、業務外の病気やけがによって働けず、十分な給与を受け取れない場合に、生活を支えるために支給されるお金のことです。
支給を受けるには、療養のために働けない状態であることに加え、連続する3日間を含めて4日以上仕事を休んでいることなどが条件となります。このうち、最初の連続3日間は「待期期間」と呼ばれ、4日目以降の働けなかった日が支給対象です。なお、待期期間には土日や祝日、有給休暇も含まれます。
支給額は、原則として支給開始前12ヶ月間の標準報酬月額の平均を基に計算した金額の約3分の2です。標準報酬月額とは、健康保険料などを計算する際の基準となる給与額を指します。また、支給期間は、同じ病気やけがについて支給開始日から通算1年6ヶ月です。
ただし、傷病手当金は主に勤務先の健康保険に加入する本人が対象であり、一般的な国民健康保険には原則として同様の制度がありません。また、申請には医師や会社による証明が必要となるため、長期の療養が見込まれる場合は、早めに勤務先や加入する健康保険の窓口へ相談しましょう。
有給休暇を使い切っていても無理せず体調の回復を優先しよう
有給休暇を使い切った後の病欠は、欠勤扱いとなって給与が減る可能性があります。ただし、会社独自の病気休暇制度や傷病手当金などを利用できる場合もあるため、就業規則で欠勤時の給与や休暇制度を確認し、必要に応じて人事担当者へ相談することが大切です。
有給休暇が残っていないと、給与が減ることを心配して、体調が悪くても出勤を考えるかもしれません。しかし、無理をして症状が悪化すれば、かえって長期間休まなければならなくなる可能性もあります。利用できる制度を上手に活用し、給与面の不安を軽減しながら治療と休養を優先しましょう。
出典
厚生労働省 労働時間等の設定の改善
厚生労働省 治療と仕事の両立について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
