母は貯金「1500万円」を3つの銀行に「500万円」ずつ預けています。私は「管理が面倒だから1つにまとめれば?」と思うのですが、母は「1つの銀行に預けるのは怖い」と反対…。大手の銀行でも預金を分けておくメリットはあるのでしょうか?

配信日:
この記事は約 4 分で読めます。
母は貯金「1500万円」を3つの銀行に「500万円」ずつ預けています。私は「管理が面倒だから1つにまとめれば?」と思うのですが、母は「1つの銀行に預けるのは怖い」と反対…。大手の銀行でも預金を分けておくメリットはあるのでしょうか?
1500万円の貯蓄を1つの銀行にまとめて預けている場合、万が一その銀行が破綻すると、預金の一部が保護されない可能性があります。
 
銀行預金は比較的安全性の高い資産の保管方法とされていますが、預金保険制度によって保護される金額には、預金の種類に応じて一定の上限が設けられています。
 
本記事では、銀行破綻時に適応される「預金保険制度」の仕組みや、預金を守るため知っておきたいポイントについて分かりやすく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

銀行が破綻したら1500万円の預金はどうなる? 預金保険制度の仕組みを確認

銀行に預金している場合、万が一その銀行が破綻しても、「預金保険制度」によって一定の範囲で預金が保護されます。この制度は、日本国内に本店がある銀行や信用金庫などの対象金融機関に預金すると、預金者が特別な手続きをしなくても自動的に適用される仕組みです。
 
しかし、保護される金額には一定の上限が設けられています。定期預金や利息のつく一般的な普通預金などの「一般預金等」の場合、1つの金融機関につき預金者1人あたり「元本1000万円までと破綻日までの利息等」しか全額保護されません。
 
もし1500万円の貯金をすべて1つの銀行に預けていて、その銀行が破綻してしまった場合、保護の対象となるのは1000万円とその利息までです。超えてしまった500万円分については、破綻した銀行の財産の状況に応じて支払われることになるため、一部がカットされて返ってこないリスクが発生します。
 
大手銀行であっても制度上の保護限度額は変わらないため、1500万円を1つの銀行にまとめておくことは、万が一の破綻時に元本割れを起こす懸念を抱えることになります。
 

3つの銀行に500万円ずつ分散すれば1500万円が全額保護される?

1500万円の資金を3つの銀行へ「500万円ずつ」分けて預けている場合、預金保険制度のルール上、どのような違いが生まれるのでしょうか。
 
預金保険制度の「元本1000万円まで保護」というルールは、「1金融機関につき預金者1人あたり」適用されます。つまり、異なるA銀行・B銀行・C銀行に500万円ずつ預けていれば、それぞれの銀行で預けている500万円が独立して保護対象となり得ます。
 
分散して預けておけば、仮にそのうちの1つが破綻しても、預けていた500万円の元本と破綻日までの利息等は全額保護されます。
 
また、3つの銀行が同時に破綻した場合でも、それぞれの銀行で預金保険制度の保護対象となるため、合計1500万円の元本とその利息等が全額保護されます。口座管理の手間は少し増えますが、大切なお金を確実に守るためには効果的かつ合理的な防衛策といえます。
 

金融機関が破綻しても慌てない! 払い戻しや借入金との相殺ルール

預金を分けておくメリットは保護される金額面だけではありません。万が一、利用している金融機関が破綻したときのスムーズな対応という面でも利点があります。
 
金融機関が破綻した場合、通常は破綻した金融機関の事業を救済金融機関に引き継ぎ、準備が整い次第速やかに預金の払い戻しが行われます。金曜日に破綻した場合は翌週月曜日から払い戻せるよう努められるため、慌てて店舗に駆けつける必要はないでしょう。
 
また、もし破綻した金融機関に住宅ローンや自動車ローンなどの借入金がある場合は、預金(債権)と借入金(債務)を相殺する手続きを行うこともできます。自動では相殺されないため預金者側からの意思表示が必要ですが、相殺を行うことで預金の払い戻しを受けたのと同様の効果を得ることができます。
 
さらに、利息のつく一般的な預金とは別に、当座預金や無利息型の普通預金といった「決済用預金(無利息、要求払い、決済サービスを提供できることの3要件を満たすもの)」を選択すると、元本1000万円の枠にかかわらず全額が保護されます。
 
このように、預金保険制度の仕組みを理解しておくことで、万が一金融機関が破綻した場合にも、預金がどの範囲まで保護されるのかを把握し、落ち着いて対応しやすくなるでしょう。
 

預金を複数口座に分けて預ける管理方法は賢い選択といえる

複数の銀行口座を管理することに、手間を感じる人もいるでしょう。しかし、預金保険制度の仕組みを踏まえると、預金を複数の金融機関に分けて預けることは、万が一の事態に備える方法のひとつです。
 
今回のケースのように、1500万円の預金を3つの銀行に500万円ずつ分けて預ければ、それぞれの銀行で預金保険制度による保護を受けられます。
 
口座が増えることで管理の手間は増えますが、預金の保護範囲を意識して資金を管理することも大切です。1000万円を超える預金がある場合は、複数の口座に分け、預け先を分散することも検討しながら、自分に合った資産管理の方法を考えてみましょう。
 

出典

預金保険機構 預金保険制度の基礎知識
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE