更新日: 2020.10.28 その他家計

節約のしすぎでストレス…お金の管理、予算を守りながら楽しく行う秘訣って?

執筆者 : 波多間純子

節約のしすぎでストレス…お金の管理、予算を守りながら楽しく行う秘訣って?
お金の管理で大事なのは予算を守ること。予算を守るには、いうまでもなく無駄なお金を使わないことが重要です。しかし、使わないことを主目的にすると、生活面でも精神面でも制限ができ、長続きしないかもしれません。
 
予算を守りながらお金の管理を楽しく行うには、秘訣があります。
波多間純子

執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)

㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント
 
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「お金しだい」の人生から「自分しだい」の人生への選択をサポート。家計相談28年、相談件数4,000件超。家計相談と合わせて、その方の才能や適職を診断し潜在能力を高める「咲かせようじぶん資産」をテーマに個人セッションとワークショップを開催。
 
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日々、意識することが多いのは生活費

私たちの生活費は、大きく分類すると固定費と生活費に分かれます。
 
〇主な固定費は、住居費・水道光熱費・教育費・保険料・通信費など
〇主な生活費は、食費・生活雑貨・お小遣いなど

 
日々やりくりしたり、節約したりするのは生活費のほう。毎日繰り返される『お金を使う』という場面では、感情が伴います。あまり節約を意識しすぎると、「使ってはいけないのに……」と感じることが多くなり、お金を使う行為自体がストレスになってしまうかもしれません。

使う罪悪感から解放される

ならば、使うことに焦点を当てるのではなく、使ったことで得たものに目を向けましょう。
 
やり方は2ステップ。
まず、使った後に使い道を振り返ります。
 
次に、その使い道を下記の3つに分けます。
 
〇Joy…自分や家族にとって喜びや良い経験をもたらしてくれた買い物
△Better…次回からは、よりコスパの良いものに変える余地があるもの
×Goodbye…買ったときは良いと思った、または無意識に使ってしまって、後から考えたら不要な支出
 


 
大事なのは感情を使って吟味することです。振り返ったとき、使い道が自分にとって良い感情をもたらせばJoyですし、もっと使い方を工夫できるという向上心に結びつけばBetterです。
 
なお、買ってすぐではなく、一定の時間をおいてまとめて振り返るのがおすすめです。例えば、1週間分のレシートをまとめて振り返る、または、家計簿アプリやキャッシュレス決済の履歴データを振り返るなど、工夫してみましょう。
 
振り返りを行う際は、決して「外食やレジャーに使ったら無駄、ぜいたく品だから無駄」という金額の多寡や生活の必要性で使い道を計らないでください。Joy・Better・Goodbyeの3つに分ける目的は、『自分にとって価値のあるものにお金を使った』という前向きな意識を植えつけることだからです。
 
こうすることで、自分を責めず、自分にとってのより良い使い道を印象づけることができるので、満足度が上がるうえに、次回からの買い物が、より思いどおりの使い道ができるようになるのではないかと考えます。

予算管理はゲーム感覚で

買い物の“満足度”を高めたうえで、次に予算を守ることを前向きにとらえる工夫をします。こちらも2ステップ。
 
それは、1カ月間の生活費の予算を決めて、使うごとに予算から引いて残高をチェックするという方法です。
 


 
予算管理は、家計簿アプリを使うと手間がはぶけ簡単です。最初に予算を設定して、支出を入力するごとに予算が減り、残高がわかる機能のアプリを使うことをおすすめします。
 
残りの予算が見えることで、予算オーバーにしないよう、だんだんとコントロールできるようになります。計画どおりに予算内で買い物ができればうれしくなりますし、月末に予算が残れば達成感が味わえます。ゲーム感覚で攻略する楽しさを味わいましょう。
 
また、残った予算は月末に気持ちよく使うのもおすすめです。予算を余らせてあれを買おうと思うだけで楽しめますし、ご褒美があることで翌月以降のモチベーションも上がります。

予備費を確保しよう

毎月予算内でお金を使う習慣が身につけば、家計における生活リズムを安定させたり、行動パターンを良い方向に変えたりできるかもしれません。
 
とはいえ、毎月バシッと予算どおりの支出になるのはまれなことです。
 
例えば、1月・5月・8月は長期の休みがあるので、旅費や交際費、レジャー費などがかさむことが多いです。3・4月は進学や転勤があることも。さらに、6月・12月はボーナスでまとめ払いする支出があるなど、毎月のように食費や生活雑貨といった、生活費以外の支出が生まれる可能性があります。
 
そこで、あらかじめ毎月の予算に対して20%ほどを予備費として別口座にプールしておきましょう。こうすれば、日々の予算がぶれることなく、ペースがつかみやすくなるのではないでしょうか。
 
執筆者:波多間純子
㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント

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