更新日: 2021.12.27 年収
30~50代既婚男女の世帯年収や貯金額はどれぐらい?
世帯年収や貯金額とあわせ、お金に対する不安について、株式会社タンタカが発表した調査結果(※)をひも解いてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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30代から50代の世帯年収・貯金額は?
この調査は30代から50代の既婚男女500人を対象に行われたもの。子どもがいる人といない人の割合はおよそ7:3、共働きがおよそ53%という内訳です。
ではまず、世帯年収からチェックしてみましょう。
1位:400万円以上500万円未満 21.0%
2位:500万円以上600万円未満 15.6%
3位:600万円以上700万円未満 13.8%
4位:300万円以上400万円未満 13.2%
5位:700万円以上800万円未満 9.0%
もっとも多かったのは、「400万円以上500万円未満」という回答でした。共働きでない場合は、もう片方が働くことでこれより世帯年収を伸ばすこともできそうですが、共働きの場合は劇的に増やすことは難しそうです。
回答をすべて見てみると、世帯年収が400万円未満の人がおよそ5人に1人ということに。この年収の場合、お子さんの有無によってお金に対する不安の度合いが大きく変わることも想像できます。
では、いざというときのための貯金はどうなっているのでしょうか。
1位:100万円以上300万円未満 22.0%
2位:300万円以上500万円未満 16.0%
3位:500万円以上800万円未満 13.4%
4位:50万円以上100万円未満 11.0%
5位:1000万円以上1500万円未満 8.0%
もっとも多かったのは、「100万円以上300万円未満」でした。そこまで多くはないけれど、一応コツコツ貯めているという人が多いようです。いっぽうで、ほとんど貯めていない「10万円未満」という人は、5.4%でした。なにかあったときのために、少しでも貯めておこうと考えている人が多いということがわかりました。
ところで、以前世間を騒がせた、老後資金2000万円問題を覚えていますか?
老後は夫婦あわせて4,000万円以上の貯金が必要という説も聞こえてきます。このアンケートで3000万円以上貯金をしていると回答した人は、わずか3.4%。この状況では、将来のお金に不安を感じる人が多くても当然ということになりそうです。
既婚男女のお金に対する不安とは
では、将来のお金に対する不安について見てみましょう。
●ある 94.2%
●ない 5.8%
やはりほとんどの人が、将来のお金に不安を感じているということがわかります。
どのような理由で不安を感じているのか、具体的なコメントをいくつか見てみます。
●コロナの影響もあり、夫婦共々、収入が減ってしまった。いまだにコロナの影響は続いているが、子ども二人の進学に伴い、益々お金がかかるようになってくるから。
●コロナにより終身雇用というシステムが崩壊してしまったからです。
●年金は全く当てにできないし、共働きをしているといっても私はほとんど専業主婦に近いパート勤めだし、将来離婚しないとは限らないし、将来のお金については不安しかありません。
●年金だけでは生活できないのに、現在子育てで貯蓄ができず子育てが終わる頃に定年を迎えるので将来の夫婦の生活が不安で仕方がないから。
●子どもが小学生だが、貯蓄が300万程度しかない。塾や習い事などで、毎年かかる金額は上がっているのに給与が増えないからどうしようかと考えている。
●子どもに満足のいく教育を受けさせてあげられるか不安です。子どもは夢があり留学したいといっていますが、今のままでは金銭的な援助をしてあげられないです。
現在のコロナの影響で収入が今後どうなるかわからないこと、年金制度にどれだけ頼れるのかわからないこと、教育費など子育てにかかるお金がかさむこと……など、30代から50代ならではの不安が手にとるようにわかりますね。
コロナで先の見通しができなかったり、仕事がいつなくなるかわからなかったり、自分たちの健康がいつおびやかされるかわからなかったりと、将来はとにかくわからないことばかり。わからないから不安になり、不安だからこそ将来に対して備えるというのが、一般的な考えのようです。
しかし、手元にモノがなければ備えもできないもの。この不安定な時代に、少しでも国民が安心して日々を過ごせるよう、年金制度や支援をはじめとして国のリーダーシップにも期待したいところですね。
[出典]
※株式会社タンタカ「30~50代既婚男女500人調査! 将来のお金に関する不安はある? 約94%があると回答」(株式会社共同通信ピー・アール・ワイヤー)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部