息子は警察官になって「白バイ」を運転したいそうです。どのようなルートで運転する権利を得られるのでしょうか？　また、年収は通常の警察と同じですか？

警察官の中でも、白バイ隊員に憧れを抱く人は多いでしょう。しかし、警察官になった後どのようなルートで白バイ隊員になれるのか知らない人も多いかもしれません。
 
本記事では、白バイ隊員になるまでの流れを紹介するとともに、警察官や白バイ隊員の年収についても触れていきます。白バイ隊員になりたい子どもがいる親は、流れや収入を事前にチェックして子どもにアドバイスをできるようにしましょう。

白バイ隊員になるまでの流れ

警察官として「白バイ」を運転するためには、まず基本的な警察官としての資格を取得し、その後、特別な訓練を経て白バイ乗務員として認められる必要があります。
 
まず、白バイの運転手になるための第一歩は、警察官として採用されることです。各都道府県警察で実施される警察官採用試験を受験し、合格する必要があります。採用されると、次に警察学校に入校し、法律に関する知識や警察官としての基本的な技術、規律を学びます。
 
警察学校を卒業後、担当地域の警察署に配置され、交番勤務を経験します。その後、白バイ乗務員を希望する場合は、白バイ乗務希望者向けの訓練に参加する必要があります。
 
なお、この訓練は誰でも自由に参加できるわけではなく、上司からの推薦状が必要です。訓練は、警察官が白バイの操作技術や安全運転技術を学ぶためのもので、合格することで白バイ乗務員としての資格が与えられます。
 

白バイ隊員への道のりは狭き門

白バイ隊員の数は、各警察本部に30名～50名ほどと多くはありません。配属人数に対して志願者が多いため、白バイ隊員になるのは大変狭き門といわれています。厳しい競争に勝ち抜いた警察官だけが白バイ隊員となれるのです。近年、女性の白バイ隊員も増えてきており、現在は全国で100名以上の女性白バイ隊員が活躍しています。
 

白バイ隊員がエリートと呼ばれる理由

白バイ隊員として活躍する人たちは、警察官の中でも「エリート」と呼ばれることもあります。理由としては、白バイ隊員になるには厳しい訓練と審査を受けなければならないためです。また、白バイ隊員になりたいと熱望しても、白バイで安全かつ正確に運転できる技術がなければ白バイ隊員にはなれません。
 
白バイ隊員の業務の中でも、箱根駅伝での先導役は最高の栄誉といわれています。箱根駅伝で走る選手を白バイが先導するシーンを見かけたことがある人も多いでしょう。箱根駅伝での先導は、警視庁と神奈川県警察の白バイ隊員の中でも、高度な運転技術をもったエリートが務めています。
 

白バイ隊員の給料や年収について

白バイ隊員の収入は、他の警察官と同じ制度によって決まっています。白バイ隊員だからといって特別な優遇はありません。
 
警察官は、超過勤務手当がつくケースもありますが、白バイ隊員は24時間続けて走行しているわけではなく、勤務時間が明確に定められているため、超過勤務手当が付くことは少ないようです。場合によっては、特殊勤務手当といった他の手当てが付くケースがあります。基本的には公務員の給料体系のため、他の警察官と同様であると理解しておきましょう。
 

警察官の給料の一例

警察官の給料は、勤務年数や昇任によって変動します。昇任の決定は、公正な競争試験や選考を通じて行われます。また、警察官には各種手当が充実しており、期末手当や勤勉手当、住居手当、扶養手当、通勤手当などが支給される場合があります。
 
警視庁の警察官の場合、1類採用者の初任給は約26万9500円、3Ⅲ類採用者は約23万2000円です。1類の2年目の年収は約554万7000円となっています。
 

白バイ隊員になるためには訓練と審査を受ける必要がある

白バイ隊員になるために特別な資格は必要ありませんが、厳しい訓練と審査を受けて合格する必要があります。白バイ隊員として配属される人数に対して志望者が大変多いため、狭き門といわれています。
 
年収は基本的にほかの警察官と同様です。白バイ隊員だけの特別な手当てはありませんが、場合によっては特殊勤務手当が付くようです。白バイ隊員を目指すなら、審査に合格するための高い運転技術を身に付ける必要があるでしょう。
 

出典

兵庫県警察 白バイ隊員への道のり
警視庁 給与・昇任制度 | ワークライフバランス
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー