「定年後も年収300万円くらいは稼ぎたい」と、“タクシー運転手”への再就職を考える60代の父。「頑張った分だけ稼げそう」と期待していますが、実際の年収はどれくらいなのでしょうか?
では、実際の給料事情や60代からの働きやすさはどのようになっているのでしょうか。本記事では、公的データや業界情報をもとに、実際の年収試算や定年後の実態を分かりやすく解説します。
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60代でも平均年収450万円超? 統計からタクシー運転手の収入を確認
「定年後のタクシー運転手で年収300万円を達成できるのか」という疑問について、まずは公的な統計データから検証してみましょう。
厚生労働省が公表している「令和7年賃金構造基本統計調査」のデータによると、タクシー運転者(平均年齢56.8歳)の「きまって支給する現金給与額」は35万9200円、「年間賞与その他特別給与額」は19万7800円となっています(企業規模10人以上のデータ)。
これをもとに「きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」の計算式で年収を試算すると、約450万円です。
つまり、業界全体の平均では年間約450万円の収入となっているため、目標とする「年収300万円」は、統計上は現実的な水準と考えられます。ただし、実際の収入は勤務日数や勤務時間、地域、会社の賃金体系などによって異なります。
65歳以降も働く人はどのくらいいる?
シニア世代の就労状況に目を向けてみると、60代以降も働き続けるスタイルは決して珍しいものではありません。
内閣府が公表している「令和6年版高齢社会白書(概要版) 」のデータによると、令和7年の労働力人口は7004万人で、このうち65歳から69歳は403万人、70歳以上は557万人です。労働力人口に占める65歳以上の割合は13.7%に達しており、長期的にも上昇傾向が続いています。
また、就業率で見ても65歳から69歳で54.5%、70歳から74歳で36.2%、75歳以上でも12.6%の人が働いています。65歳以上の就業者数は22年連続で前年を上回っており、多くのシニア世代の方々が定年後も社会で活躍している状況です。
タクシー運転手は60代未経験でも挑戦できる? シニア世代の働き方を確認
「60代未経験からでも本当にタクシー運転手になれるのか」と不安に感じる人もいるでしょう。タクシー運転者の平均年齢は他業種に比べて高い傾向にあり、シニア世代も多く働いています。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の資料によれば、令和7年における65歳以上のドライバーは全体の42.4%を占めています。
タクシー業界ではドライバーの確保が課題となっており、定年退職者やシニア世代を積極的に採用する会社も見られます。また、定年を比較的高い年齢に設定したり、定年後も継続して働ける制度を設けたりしている会社もあるため、60代以降も働き続けられる職場を探すことが可能です。
さらに、仕事に必要な第二種運転免許の取得費用を会社が負担・支援する制度や、入社後の給料保証などの安全管理体制も整えられている場合があります。同世代のドライバーが多く働いている職場環境であれば、60代からでも比較的挑戦しやすいと考えられるでしょう。
定年後のタクシー運転手は年収300万円を目指せる可能性あり! 無理のない働き方で充実したセカンドライフを
ここまで確認してきたように、厚生労働省の統計データによる試算ではタクシー運転手の平均年収は約450万円となっており、「年収300万円」という目標は決して高すぎるハードルではないと考えられます。
免許取得支援や健康・適性面のサポート制度を活用すれば、未経験からでも安心して仕事をスタートできるでしょう。まずは会社ごとの勤務形態やサポート条件などを比較しながら、前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 厚生労働省 賃金構造基本統計調査/令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
内閣府 令和6年版高齢社会白書(概要版)
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 一般社団法人 全国ハイヤー·タクシー連合会 ハイヤー·タクシー業高齢者雇用推進委員会 ハイヤー・タクシー業における高齢者雇用推進に向けたガイドライン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
