「国家公務員は民間より年収が高い」と聞きます。30代・40代・50代では、同年代の会社員と比べて、どのくらいの年収差があるのでしょうか?
本記事では、国家公務員と民間企業の年代別の年収を比較します。
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国家公務員の年収はどのように決まる?
国家公務員の給与は、基本給にあたる「俸給」と各種手当やボーナスなどで構成され、給与水準は民間企業の給与との均衡を考慮して決められています。
俸給の額を左右するのは、担当する仕事の種類や業務の複雑さ、責任の重さなどです。行政職や公安職、医療職など、仕事の種類に応じて17の俸給表が設けられており、係員、係長、課長などの職務上の立場に応じた「職務の級」が設定されています。
昇格や昇給については、勤務成績や能力などを踏まえて決まります。同じ国家公務員でも、仕事の種類や職務上の立場、勤務成績などによって給与額に違いが生じる仕組みです。
手当には、扶養手当や住居手当、通勤手当、単身赴任手当、地域手当、超過勤務手当などがあります。例えば、東京都特別区で勤務する職員には、月給の20%が地域手当として支給される決まりです。
国家公務員のボーナスにあたるものとしては、期末手当と勤勉手当があります。勤勉手当は勤務成績に応じて支給される仕組みです。
国家公務員の年収は、年齢だけで決まるわけではなく、仕事の種類や職務上の立場、勤務成績、各種手当などによって変わります。
30代・40代・50代の国家公務員の平均年収はいくら?
国家公務員の年代別の年間給与をみていきましょう。表1は、人事院が公表した「令和7年国家公務員給与等実態調査の結果」を基に、30代・40代・50代の平均年収を概算したものです。
平均年収は、行政職俸給表(一)の給与決定上の平均給与月額に12ヶ月を掛け、さらに「令和7年人事院勧告」におけるボーナスの年間支給月数4.65ヶ月分を加えて算出しています。なお、実際の年間給与額は、各種手当やボーナスの算定方法などによって異なるため、あくまで目安となります。
表1
| 年齢区分 | 平均給与月額 | 平均年収(概算) |
|---|---|---|
| 32歳以上36歳未満 | 35万6730円 | 約594万円 |
| 36歳以上40歳未満 | 39万5132円 | 約658万円 |
| 40歳以上44歳未満 | 43万5728円 | 約725万円 |
| 44歳以上48歳未満 | 46万7753円 | 約779万円 |
| 48歳以上52歳未満 | 48万7877円 | 約812万円 |
| 52歳以上56歳未満 | 50万3995円 | 約839万円 |
| 56歳以上60歳未満 | 51万3459円 | 約855万円 |
※筆者作成
表1によると、国家公務員の平均年収は、30代では約594万~658万円、40代では約725万~812万円、50代では約812万~855万円となっています。
30代では、32歳以上36歳未満が約594万円、36歳以上40歳未満が約658万円で、その差は約64万円です。40代では、40歳以上44歳未満の約725万円から48歳以上52歳未満の約812万円へと増加しています。
50代に該当する年齢区分では、48歳以上52歳未満が約812万円、52歳以上56歳未満が約839万円、56歳以上60歳未満が約855万円となっており、年齢が高い区分ほど平均年収も高くなる傾向がみられます。
ただし、これらは各年齢区分の平均給与月額を基に算出した概算であり、同じ職員が年齢を重ねることで、必ずこの金額まで給与が増えるわけではありません。また、平均給与には役職や勤続年数などが異なる職員が含まれるため、年齢だけでなく、役職や職務内容の違いなども給与水準に影響していると考えられます。
同年代の民間会社員の平均年収はいくら?
次は民間会社員の年代別の平均給与をみていきましょう。国税庁が公表している「令和7年分 民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した給与所得者を年齢階層別に集計しています。30代、40代、50代の平均給与は、表2の通りです。
表2
| 年齢階層 | 平均給与 |
|---|---|
| 30~34歳 | 462万円 |
| 35~39歳 | 503万円 |
| 40~44歳 | 531万円 |
| 45~49歳 | 550万円 |
| 50~54歳 | 568万円 |
| 55~59歳 | 573万円 |
出典:国税庁「令和7年分民間給与実態統計調査」を基に筆者作成
30~34歳の平均給与は462万円、35~39歳は503万円、40~44歳は531万円、45~49歳は550万円となっています。さらに、50~54歳では568万円、55~59歳では573万円となっており、年齢が高い階層ほど平均給与も増加する傾向がみられます。30~34歳と55~59歳を比較すると、その差は111万円となっています。
国家公務員と民間会社員、年代別では平均年収にいくら差がある?
国家公務員と民間企業の会社員では、年間給与にどの程度の差があるのでしょうか。
表3は、国家公務員と民間企業の平均年収を35~39歳から55~59歳までの年齢階層別に比較したものです。なお、両者の統計では年齢階層の区分が異なるため、国家公務員については各年齢階層の平均給与月額を基に、民間企業の年齢区分に合わせて平均年収を概算しています。
表3
| 年齢階層 | 国家公務員(概算) | 民間企業 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 35~39歳 | 約645万円 | 503万円 | 約142万円 |
| 40~44歳 | 約736万円 | 531万円 | 約205万円 |
| 45~49歳 | 約792万円 | 550万円 | 約242万円 |
| 50~54歳 | 約828万円 | 568万円 | 約260万円 |
| 55~59歳 | 約852万円 | 573万円 | 約279万円 |
※筆者作成
表3によると、35~39歳では国家公務員の平均年収が約645万円、民間企業が503万円で、その差は約142万円となっています。40~44歳では国家公務員が約736万円、民間企業が531万円となり、差額は約205万円です。
さらに、45~49歳では約242万円、50~54歳では約260万円、55~59歳では約279万円の差があり、年齢が高い階層ほど両者の差が広がる結果となりました。
ただし、国家公務員の平均年収は、平均給与月額とボーナスの年間支給月数を基に算出した概算であり、実際の平均年収を示すものではありません。また、国家公務員と民間企業では、役職や職種などの構成、給与の集計方法も異なるため、今回の比較はあくまで参考値として捉える必要があります。
国家公務員と民間会社員の平均年収には約142万~279万円の差がある
国家公務員と民間企業の会社員の平均年収を比較すると、35~39歳では約142万円、40~44歳では約205万円、50~54歳では約260万円、55~59歳では約279万円の差がありました。今回の試算では、年齢が高い階層ほど差額が大きくなる傾向がみられます。
ただし、国家公務員の平均年収は一定の条件に基づいて算出した概算であり、民間企業とは給与の集計方法や対象者の構成も異なります。そのため、今回の比較結果はあくまで参考値として捉える必要があります。
実際の年収は、年齢だけでなく、勤務先や役職、勤続年数などによっても異なるため、こうした条件も踏まえて比較することが大切です。
出典
人事院 令和7年国家公務員給与等実態調査報告書 〔参考1〕行政職俸給表(一)の年齢階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均給与月額(29ページ)
人事院 令和7年 人事院勧告・報告の概要(3ページ)
国税庁長官官房企画課 令和7年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告- II 1年を通じて勤務した給与所得者 2 平均給与 〔年齢階層別の平均給与〕(第14図)年齢階層別の平均給与(20ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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