亡き夫のNISA口座には「500万円」あります。私のNISA口座へ直接移せば、非課税のまま運用できますか?
今回の記事では、亡くなった夫のNISA口座を非課税の対象となるまま自身の口座に移すことが可能かどうか、また相続するときの手続きなどについて解説します。
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亡くなった夫のNISA口座内の500万円を非課税のまま自分の口座へ移せる?
NISA口座を開設している人が亡くなった場合、その口座で扱っている株式や投資信託などは相続財産扱いになるため、夫が所有していた非課税になるNISA口座のまま、妻のものにはできない可能性があります。妻以外に相続人がいる場合は、遺産分割協議で決まった内容に応じて、各相続人で分けることになるためです。
また、夫のNISA口座で保有していた資産は、名義変更を行ったり、妻のNISA口座へ直接移したりすることはできません。相続する場合は、所定の手続きを行い、妻の特定口座か一般口座へ移管します。
一方、遺産分割をする対象が妻のみの場合、手続きが完了したあとに相続した500万円を自分の口座に入れることは可能です。売却後にそのお金を基にNISA口座で投資したい場合は、NISAの年間投資枠を確認しておきましょう。
NISAで非課税となる投資の年間上限はつみたて投資枠で120万円、成長投資枠で240万円です。500万円をすべて一度に移すと、年間投資枠を超え、運用益が非課税にならない可能性があります。
亡くなった夫のNISA口座を相続するときの手続き
国税庁によると、NISA口座を開設している人が亡くなった場合、「非課税口座開設者死亡届出書」の提出が必要です。具体的な手続きの手順例は次の通りです。
(1)夫が亡くなったことを夫がNISA口座を開設していた金融機関へ伝える
(2)非課税口座開設者死亡届出書を始めとする必要な書類を用意する
(3)夫のNISA口座の資産をだれがどの配分で受け取るか相続人間で決める
(4)決めた内容を基に必要書類に記入し、金融機関へ提出する
(5)書類の内容に問題がなければ、口座の移管が行われる
なお、今回解説した手続きは基本的な流れです。詳細な手続きは、金融機関によって変わる可能性があるため、金融機関に手続きの内容を確認しておきましょう。
NISA口座内にある上場株式の相続税評価額の求め方
国税庁によると、NISA口座や投資用の口座などから上場株式を相続した場合、評価額はその資産を保有していた人が亡くなった日の最終価格を基に評価された金額です。ただし、最終価格が次の3項目での最低価格を超える場合は、最低価格を基に評価されます。
・亡くなった日がある月の毎日の最終価格の月平均
・亡くなった日がある月の1ヶ月前の毎日の最終価格の月平均
・亡くなった日がある月の2ヶ月前の毎日の最終価格の月平均
評価額が判明したあとは、相続税が課されないかも確認しておくことが大切です。
相続税には「3000万円+600万円×法定相続人数」の基礎控除が設けられています。NISA口座から相続したものを含め、すべての課税対象になる相続財産が基礎控除を超えていれば、相続税の申告、納税が必要です。
ただし、妻が相続する場合は配偶者控除も適用されます。基礎控除を超えていても、配偶者控除により課税されない場合もあります。
非課税口座のまま直接移管して運用はできない
遺産相続により夫のNISA口座を相続しても、非課税口座のまま直接妻のNISA口座に移管できません。所定の手続きを行い、妻の特定口座か一般口座へ移管します。
一方、所定の手続きを行っていれば、妻の口座へ正規の方法で移管したあと、妻のNISA口座へ移管することは可能です。移管する際には、入金額がNISAの年間投資枠を超えないように確認しておくことが大切です。
出典
金融庁 NISA特設ウェブサイト NISAを知る
国税庁 NISA口座の新規開設又は変更に関する手続等について
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4632 上場株式の評価
国税庁 パンフレット「暮らしの税情報」(令和8年度版) 財産を相続したとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
