会社を退職し、健康保険を「任意継続」にするか「国民健康保険」にするか迷っています。保険料は思ったより差がありません。どちらを選ぶほうがいいでしょうか?

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会社を退職し、健康保険を「任意継続」にするか「国民健康保険」にするか迷っています。保険料は思ったより差がありません。どちらを選ぶほうがいいでしょうか?
会社を退職すると、それまで加入していた健康保険から外れるため、新たな保険への加入手続きが必要です。主な選択肢には、退職前の健康保険を続ける「任意継続」と、市区町村の「国民健康保険」があります。
 
保険料に大きな差がない場合、どちらを選ぶべきか迷うこともあるでしょう。本記事では、任意継続と国民健康保険の違いや、選ぶ際に確認したいポイントについて解説します。
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任意継続と国民健康保険にはどのような違いがある?

任意継続と国民健康保険では、保険料の決まり方に違いがあります。両者の保険料がほぼ同じ場合でも、現在の保険料だけで決めず、今後の収入や家族構成も考えて比較することが大切です。
 
協会けんぽの任意継続では、退職時の標準報酬月額をもとに保険料が決まります。会社員のときは勤務先と折半していた保険料も、退職後は原則として全額を自分で負担しなければなりません。加入期間中の保険料は大きく変わりにくいものの、保険料率の改定などによって金額が変更される場合もあります。
 
なお、協会けんぽの任意継続では、保険料の計算に使う標準報酬月額に上限が設けられています。2026年度の上限は32万円のため、退職時の標準報酬月額が32万円を超えていても、任意継続の保険料は32万円を基準に計算されます。
 
そのため、退職前の給与が高かった人は、上限がない場合と比べて保険料が抑えられることがある点に注意が必要です。
 
一方、国民健康保険の保険料は、前年の所得や加入する世帯の人数などをもとに算出されます。計算方法は自治体によって異なるため、同じ所得でも住んでいる地域によって負担額に差が生じます。
 
例えば、退職後しばらく働かず所得が大きく減る場合、翌年度以降の国民健康保険料が下がる可能性があります。退職後の健康保険を選ぶ際は、退職直後の保険料だけで判断せず、その後の収入見込みも踏まえて検討するとよいでしょう。
 

任意継続と国民健康保険は保険料以外にも違いがある

配偶者や子どもなどを扶養している場合は、自分だけでなく家族を含めた保険料の負担も比較する必要があります。
 
任意継続には被扶養者の仕組みがあり、条件を満たす家族を扶養に入れても、その家族について追加の健康保険料はかかりません。これに対して国民健康保険には、会社員の健康保険のような扶養の仕組みがなく、加入する人数などによって世帯全体の保険料が変わります。
 
そのため、自分一人の保険料だけを見ると国民健康保険のほうが少し安くても、家族全体で比較すると任意継続のほうが負担を抑えられるケースもあります。
 
一方、扶養家族がおらず、退職後の所得が大きく下がる見込みであれば、国民健康保険を選ぶメリットが出てくることもあります。自治体によっては一定の条件を満たす人を対象とした保険料の減免制度を設けているため、市区町村の窓口や公式サイトで確認しておくとよいでしょう。
 
また、国民健康保険では、未就学児にかかる均等割保険料を5割軽減する制度があります。小さな子どもがいる家庭では、こうした軽減措置も含めて世帯全体の保険料を試算すると、任意継続との違いを比較しやすくなるでしょう。
 

加入前に知っておきたい任意継続と国民健康保険のポイント

任意継続を検討する際は、保険料だけでなく申請期限や加入条件にも注意が必要です。協会けんぽの場合、健康保険の資格を失った日から20日以内に申請しなければなりません。また、退職前までに健康保険の被保険者期間が継続して2ヶ月以上あることも条件の一つです。
 
以前は任意継続を選ぶと原則2年間やめられませんでしたが、現在は本人の申し出によって途中で資格を喪失することもできます。協会けんぽの場合、資格喪失の申し出が受理された月の翌月1日から任意継続の資格がなくなります。
 
この仕組みを利用すれば、退職直後は任意継続に加入し、翌年度の国民健康保険料を確認したうえで切り替えることも可能です。ただし、加入していた健康保険組合によって手続きや制度の詳細が異なることもあるため、切り替えを検討する際は事前に確認しておくとよいでしょう。
 
なお、任意継続を途中で脱退して国民健康保険へ切り替える際は、任意継続の資格を失ったことを証明する書類が必要となる場合があります。必要書類は自治体によって異なるため、あらかじめ住んでいる市区町村の窓口や公式サイトで確認しておくと、手続きをスムーズに進めやすくなります。
 

保険料の差が小さいなら2年間の負担と家族の状況を確認して選ぼう

任意継続と国民健康保険の保険料に大きな差がない場合は、「今月どちらが安いか」だけで判断する必要はありません。扶養家族がいる人は、追加の保険料がかからない任意継続のほうが、家族全体の負担を抑えられるケースがあります。
 
一方、退職後の所得が大幅に減る見込みであれば、翌年度以降の国民健康保険料が下がる可能性も考えておきましょう。
 
任意継続と国民健康保険のどちらを選ぶか迷った場合は、任意継続を選んだ場合の保険料を確認し、市区町村で国民健康保険料を試算してもらう方法がおすすめです。そのうえで、家族構成や退職後の収入、翌年度の負担まで含めて考えると、自分の状況に合った健康保険を選びやすくなるでしょう。
 

出典

全国健康保険協会(協会けんぽ) 任意継続
全国健康保険協会(協会けんぽ) 任意継続被保険者資格喪失申出書
全国健康保険協会(協会けんぽ) 退職後の健康保険について
厚生労働省 国民健康保険の保険料・保険税について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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