国保には扶養がないと聞きましたが本当!? 会社の保険みたいに「扶養=無料」ではないのでしょうか?
日本は、全国民が保険に加入する必要がある「国民皆保険」です。今回は日本の保険制度を再度確認し、特に国民健康保険や扶養制度についてチェックしていきましょう。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
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日本の保険制度の仕組み
日本の公的保険制度は、職業や年齢によって、大きく3種類に分けられます。
・被用者保険(会社員や公務員、その扶養家族が加入する)
・国民健康保険(個人事業主やその妻などのパートナー、無職の人が加入する)
・後期高齢者医療制度(主に75歳以上の人が加入する)
日本の国民は、必ずどれかの保険に加入しなければなりません。働いていない専業主婦や無職の人も、加入が必須です。そして保険料を納めることで、医療費の自己負担が少なく、医療サービスを受けることができます。
国民健康保険に扶養はない
会社員や公務員の妻で、専業主婦の場合、夫の加入する被用者保険の被扶養者になります。
妻の年収が一定額以下など、被扶養者の要件を満たす場合、妻自身は健康保険料を支払う必要はありません。被用者保険の場合、被扶養者は自分で保険料の負担をすることなく、医療サービスを受けることが可能です。
一方、夫が国民健康保険に加入している自営業者で、妻が専業主婦の場合、妻自身も国民健康保険に加入する必要があります。国民健康保険には、扶養という制度がありません。
そのため、夫が国民健康保険に加入し保険料を支払っている場合、妻自身も国民健康保険の被保険者となり、世帯の国民健康保険料に妻の分も反映されます。
保険料負担が生じるという点では、会社員や公務員の妻(専業主婦)よりも自営業者の妻(専業主婦)のほうが負担は大きくなります。タイトルの方の質問には「扶養=無料」とありますが、国民健康保険の場合、このような考え方はありません。
私はどの健康保険? 家族のタイプ別にチェック
では具体的に、家族構成によってどの保険に加入するべきなのかを確認していきます。
例えば、夫(世帯主)が自営業者で、妻が会社員として働いている場合、夫は国民健康保険に加入し、妻は被用者保険(会社の保険)に加入します。ただし、夫の収入や生計維持関係などによっては、妻の被扶養者として認められる場合もあります。
また、夫(世帯主)が会社員で、妻が自営業(フリーランスなど)として働く場合、夫は被用者保険(会社の保険)に加入します。
そして、妻は自分の年収が一定額以上になると、夫の保険の扶養に入ることはできなくなり、妻自身が国民健康保険に加入します。夫の会社の保険組合にもよりますが、一般的には、妻の収入要件は年収130万円未満とされています。
なお、被扶養者の要件である年間収入(原則年収130万円未満)の判定では、人手不足による労働時間の延長などで一時的に収入が増えた場合、事業主の証明を添付することで、引き続き扶養に入り続けられる場合があります。
自分は被扶養者となるのか、または自分で国民健康保険に加入する必要があるのか不明な場合は、今回のルール改正の内容も確認しておきましょう。
まとめ
国民全員が公的な医療保険制度に加入していますが、その種類や加入条件などについて、よく分かっていないという人はいるかもしれません。
今回ご紹介した保険の種類や扶養制度、扶養の年収要件などを確認しておくと、家族や自分の働き方が変わった時も安心です。ぜひ参考にしてください。
執筆者 : 下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
