利用するなら知っておきたい! ネットバンキングでの犯罪の手口とは?
配信日: 2021.03.19
しかし、インターネットバンキングを狙った独自の犯罪が存在するのも事実。今回はインターネットバンキングを対象として行われる犯罪の手口を紹介します。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
インターネットバンキングに対する犯罪手口は主に2つ
インターネットバンキングはインターネットを経由して行うため、口座にログインできればどこでも誰でも不正に送金や引き出しができてしまうという欠点があります。そのため、インターネットバンキングに対しての犯罪は大抵次の2種類に絞られます。
ウイルスや不正ソフトなどによる情報の不正取得
一番イメージしやすいのがウイルスに感染したり、怪しいソフトを入れてしまったばかりにそのウイルスやソフトなどが利用者の情報を外部に送信し、インターネットバンキングのパスワードなどが漏れてしまうというものです。
メールなどのフィッシング
●架空の支払請求
●偽の当選金の通知
●口座情報が漏れた
●犯罪捜査に必要である
上記のような危険をあおったり、脅迫したり、本人を喜ばせて判断能力を鈍らせるような内容のメールを送り、そこから偽の支払画面や手続き画面にアクセスさせ、インターネットバンキングのログインIDなどを入力させるという手法もあります。
よくあるフィッシングメールの例として下記のような文面のものがあります。
●クレジットカードでの支払いがたまっているため、一週間以内に手続きが必要
●口座情報が外部に漏れた可能性があるため、指定されたURLで手続きが必要
●警察やその他機関を名乗る機関であるが、犯人逮捕に協力してほしい
など
インターネットバンキングを狙った犯罪の被害に遭わないためには?
インターネットバンキングに対する犯罪の被害に遭わないようにするには、まず防衛力を上げることです。
具体的には、下記の行動を実践してください。
(1)パソコンなど、利用する端末にセキュリティーソフトを導入する
(2)信用できないサイトは閲覧しない
(3)出所の分からないソフトを安易にダウンロードしない
(4)身に覚えのない請求や脅迫的なメールが届いてもむやみに開かない、万が一開いてしまっても無視する
基本的には上記を実践することでインターネットバンキングを狙った犯罪被害に遭う危険は大きく減少します。また、金融機関や警察、その他の機関が直接インターネットバンキングの口座情報を聞いてくることはないことも覚えておいてください。
もしインターネットバンキングを狙う犯罪被害に遭ってしまったら?
もし、自身のインターネットバンキングの口座に不正アクセスされたり、お金を引き出されてしまったときは速やかにインターネットバンキングを運営している金融機関へ連絡し、指示を受けるようにしてください。大抵の場合は相談窓口が設置されており、被害の確認や再発防止策の実施、加えて一定の場合には補償を受けられる場合があります。
脅迫的な文章や架空請求などにより、誤って振り込む必要がない相手へ振り込んでしまった場合は、速やかに警察へ相談するようにしてください。また、どこに相談したらいいか分からない場合や、犯罪に遭いそうだ、怪しいコンタクトがあると感じた場合も早めに警察に相談するようにしてください。
インターネットバンキングは便利である反面、自己防衛も重要
インターネットバンキングは手数料が安く、自宅や外出先からでもインターネットを通じて簡単に振り込みなどができてしまう反面、通常の銀行口座とは違った注意が必要です。特にウイルスや不正アクセスには注意が必要です。
インターネットバンキングを狙った手口の犯罪に巻き込まれてしまった、あるいは被害に遭いそうだというときは速やかに口座を運営する金融機関や警察に相談するようにしてください。
執筆者:柘植輝
行政書士