「公金受取口座」で奨学金の受け取りをすると、国に預金残高が知られてしまう!?本当に安全に利用できる？

「奨学金などの給付金を受け取るときに、毎回、口座情報を登録するのが面倒くさい」と感じている人もいるはずです。
 
そのような人は、令和5年から新しく始まった「公金受取口座登録制度」を利用してみましょう。事前に、お持ちの預貯金口座を、公金受取口座として登録しておくことで、口座情報の入力などの手間を減らせます。
 
ほかにも、マイナポイントの付与対象になるなど、お得な特典が受けられます。しかしなかには、「安心して利用できるの？」と、不安を抱いている人もいるかもしれません。
 
そこで本記事では、「公金受取口座登録制度」についてまとめました。利用するメリットや、安全に利用できるのかについて、確認してみましょう。

公金受取口座登録制度とは

「公金受取口座登録制度」とは、もともと持っている預貯金口座を、各種給付金などの受け取りのための口座（公金受取口座）として、国（デジタル庁）に登録しておく制度です。
 
一人につき1口座が登録できて、マイナポータルから手続きできます。なお、登録対象の口座は、本人名義のもののみとなるため、子どもの公金受取口座を登録する場合に、親名義の預貯金口座では登録できません。
 

公金受取口座は安全に利用できるの？

自分の預貯金口座を、国の管理下で登録するとなると、安全に利用できるのかと、不安な人も多いでしょう。
 
しかし、公金受取口座登録制度は、安全に利用できる制度です。実際に、よくある質問に対しての総務省の回答をもとに、どれほど安全なのかをみてみましょう。
 

【よくある質問と回答】

 

（1）口座を登録したら、預金残高を国に知られてしまうの？

回答：国に登録されるのは「金融機関名」や「口座番号」の情報です。そのため、預金残高が国に知られることはありません。
 

（2）口座を登録したら、税金が勝手に引き落とされるの？

回答：公金受取口座は、給付金などの支給のために利用される口座です。そのため、税金などが勝手に引き落とされることはありません。
 

（3）マイナンバーカードを紛失した場合、口座を悪用されないか心配

回答：マイナンバーカードに、公金受取口座の情報が記載されることはないため、万が一、マイナンバーカードを他人に見られても、口座が悪用されることはありません。なお、カードの紛失・盗難にあった場合は、マイナンバー総合フリーダイヤルにて、カードの一時利用停止の申し込みが可能です。
 
上記の回答を見る限り、公金受取口座で預金残高が知られたり、給付金などの支給以外に使われたりすることはなく、安全に利用できることが分かりました。
 

公金受取口座を登録すると給付金申請時の手間が減る

公金受取口座を事前に登録しておくことで、新しく給付金を申請する際に、毎回、口座情報を記入したり、通帳の写しなどを提出したりする必要がなくなります。申請時の手間が減るため、スムーズに手続きを進められるでしょう。
 
しかし、公金受取口座を登録したからといって、各種給付金の申請が完了するわけではありません。給付金の申請は、別途手続きが必要です。
 

給付金などを受け取るには「公金受取口座」に登録しよう

「公金受取口座登録制度」とは、お持ちの預貯金口座を、給付金などの受け取り用として、事前に登録しておく制度のことです。
 
あらかじめ公金受取口座を登録しておくことで、給付金を申請するたびに、口座情報の記入や、通帳の写しの提出をしなくてよくなります。これによって、各種給付金を申請する際の負担は減って、スムーズに手続きを進められるでしょう。
 

出典

デジタル庁 公金受取口座登録制度
デジタル庁 公金受取口座登録制度ってなんだろう？（リーフレット）
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー