潔癖症なので便座に「トイレットペーパー」を敷いていますが、あまり意味はないですか？ トイレットペーパーの無駄でしょうか？

外出先の便座に直接座ることに抵抗があり、トイレットペーパーを敷いて座っている人もいるでしょう。中には外出先だけではなく、自宅の便座にもトイレットペーパーを敷いて座っている人もいるようです。
 
ただし、これで衛生面の不安は解消できとしても、今度はコスト面の不安が出てきます。そこで今回は、毎回便座にトイレットペーパーを敷いて座る場合、どれくらいの費用がかかるかを解説します。

便座にトイレットペーパーを敷いて座る場合の費用

洋風便器のサイズには、大型（エロンゲートサイズ）と標準（レギュラー・普通サイズ）の2種類があります。便座取付穴から便器先端までの寸法は、大型が約47cm、標準が約44cmです。
 
標準サイズの洋風便座にトイレットペーパーを敷くと仮定すると、1回につきトイレットペーパーを約90cmが必要となります。やや余裕を持って敷くとして、1回あたり1mのトイレットペーパーを使うとしましょう。
 
総務省統計局の「小売物価統計調査（動向編）」によると、2023年8月のトイレットペーパーの東京都区部小売価格は1000mあたり795円です。1mあたりの価格は0.795円となるため、便座にトイレットペーパーを敷いて座る場合の費用は四捨五入して1回あたり約0.8円となります。
 
1日トイレに7回ほど行くとして、1日あたりの費用は約5.6円です。1週間続けると約39.2円、1年間で約2044円の費用がかかります。1日の費用はわずかでも1年間続けると負担が大きいと感じた人もいるでしょう。
 

トイレットペーパーは衛生的ではない？

そもそも便座にトイレットペーパーを敷いて座るのは衛生的なのでしょうか。じつは、トイレットペーパーには細菌がついていてあまり衛生的ではないケースがあります。
 
用を足した後、手を洗ったり消毒したりせずにトイレットペーパーを手に取る方がほとんどでしょう。手に付いた細菌がトイレットペーパーに付着するリスクは十分にあります。
 
また、トイレのふたを閉めずに流すたびに細菌が空気中に拡散され、トイレットペーパーに付着していることも考えられます。つまり、トイレットペーパーを便座に敷いても、衛生面の問題が解決するわけでないのです。
 
外出先では便座が極端に汚れている可能性もあり、トイレットペーパーを敷くことで気休めにはなるかもしれません。しかし、自分や家族しか利用せず、掃除も行き届いている自宅のトイレでトイレットペーパーを敷く意味があるのかは微妙です。
 

アルコールで拭いたほうが経済的

便座に付着している細菌が気になる方は、トイレットペーパーを敷くよりもアルコールで拭いたほうが経済的かもしれません。
 
便座専用の除菌シートはコストパフォーマンスが悪いため、トイレットペーパーにアルコールをスプレーして便座を拭いたほうが安く済みます。アルコールで便座を拭くときもトイレットペーパーは必要ですが、便座に直接敷くよりも短く済みますし、しっかりと除菌できるので安心です。
 

便座にトイレットペーパーを敷くのはあまり意味がない

トイレットペーパー自体に細菌がついている可能性が高いため、便座にトイレットペーパーを敷くのはあまり衛生的とはいえません。
 
外出先で便座の汚れがひどい場合は効果的かもしれませんが、自宅の便座にトイレットペーパーを敷く意味はあまりないでしょう。衛生面と費用面の両方から見ても、便座をアルコールで拭いたほうが合理的です。
 

出典

LIXIL 便器・便座の大きさ（サイズ）の種類
総務省統計局 小売物価統計調査 小売物価統計調査（動向編）
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー