冬の「電気代」は夏の約1.7倍⁉ 24時間「暖房」と「冷房」をつけた場合の電気代を比較！

冬のほうが夏よりも、電気代は高くなりやすいとされています。理由としては、暖房機器の設定温度と外気温の差が大きくなるからです。
 
そこで今回は、エアコンの冷房と暖房をそれぞれ24時間つけっぱなしにした場合、電気代にはどれくらいの差が見られるのかを検証します。

エアコンの消費電力

エアコンにかかる消費電力は、使用環境や製品によって多少異なります。今回は6畳用のエアコンを基に、冷房と暖房での消費電力の違いを見てみましょう。
 
表1

	最小消費電力	最大消費電力	定格消費電力
冷房時	115ワット	900ワット	400ワット
暖房時	110ワット	1490ワット	430ワット

※日立グローバルライフソリューションズ株式会社「よくあるご質問 エアコンの電気代について知りたいです。」を基に筆者作成
 
表1を見ると、全体的に暖房時のほうが、消費電力は大きいことが分かります。消費電力の違いが、電気代ではどれほどの差になるのかを、次に確認してみましょう。
 

エアコンの「冷房」「暖房」にかかる電気代を比較してみた

前述した消費電力を基に、エアコンの冷房と暖房にかかる電気代を算出してみます。エアコンの電気代を出すには、以下の計算式を使用します。
 
消費電力（ワット）÷1000×使用時間（時間）×電気代単価（円/キロワットアワー）
 
今回は、エアコンを24時間つけっぱなしにしたと仮定して、電気代（1日分）を計算してみましょう。なお、電気代単価は30円/キロワットアワーとします。
 
表2

	最小消費電力での電気代	最大消費電力での電気代
冷房時	82.8円	648.0円
暖房時	79.2円	1072.8円

※筆者作成
 
最小消費電力で稼働した場合の電気代は3.6円の差が見られますが、最大消費電力で稼働した場合は約425円もの差になります。暖房時の最大消費電力にかかる電気代は、冷房時の約1.7倍です。
 
寒冷地で室温が低い環境での使用や、高めの設定温度によってフルパワーで稼働した場合は、1日あたり（24時間稼働）約1073円の電気代がかかることが分かりました。
1ヶ月にすると、約3万2190円も電気代がかかることになります。かなり高額な印象を受ける方もいらっしゃるでしょう。
 
暖房は冷房と比べて消費電力が大きく、使い方によっては電気代が高額になる可能性があるため、注意が必要です。
 

エアコンにかかる電気代を節約する方法

冬はエアコンの暖房にかかる電気代が高額になりやすいため、使い方には工夫が必要です。以下のポイントを意識して使用しましょう。

●エアコンのフィルターは2週間に1回を目安に掃除する
●室外機の前に物を置かない
●こまめにエアコンのスイッチを入り切りしない
●サーキュレーターや扇風機を併用して暖かい空気を循環させる
●エアコンの設定温度を20度で設定する
●湿度を40～60％に保つ
●厚手や長めのカーテンを使用する

上記のポイントを意識すれば暖房効率が上がるため、設定温度を上げなくても部屋が暖まりやすくなります。結果としてエアコンの消費電力を抑えられて、電気代の節約につながるでしょう。
 

エアコンの暖房は冷房と比べて約1.7倍電気代がかかる

今回の比較で、エアコンの暖房は冷房と比べて、約1.7倍（6畳用エアコンの最大消費電力の場合）の電気代がかかることが分かりました。ただし、製品や使用環境によって電気代は大きく異なるため、これはあくまでも目安です。
 
エアコンにかかる電気代を節約するには、暖房効率を上げて、消費電力を抑えることが大切です。今回ご紹介した節約ポイントを意識して、電気代を節約しましょう。
 

出典

日立グローバルライフソリューションズ株式会社 よくあるご質問 エアコンの電気代について知りたいです。
東京電力エナジーパートナー株式会社 従量電灯B・C ご家庭の照明・コンセントなどのご契約 幅広いご家庭におススメの従来からある料金プラン 従量電灯B
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー