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更新日: 2024.01.10 子育て

東京では「中学受験」が一般的なんですか？周りのママ友が受験させるというのですが、私立中学の学費はどのくらいでしょうか？

周りの家庭が中学受験をすると聞くと、自分の子どもだけが取り残されてしまうのではないかと、心配になる保護者の方は多いでしょう。一方で、私立中学校の学費がネックになって、受験に踏み切れない家庭もあるのではないでしょうか。

東京都に住んでいる場合、私立中学校を受験する小学生は多いのでしょうか。また、私立中学校に進学すると、3年間で学費やそのほかの教育費は、どれくらい必要なのでしょうか。教育委員会や東京都が公表しているデータをもとに解説します。

執筆者：FINANCIAL FIELD編集部（ふぁいなんしゃるふぃーるどへんしゅうぶ）

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1 東京都内の公立小学校から私立中学校への進学者は約2割
2 東京都の私立中学校3年間でかかる学費の目安と内訳
3 私立中学校進学者は塾や習い事にもお金をかけている？
4 私立中学進学はお金がかかる！周囲に流されずに子どもとよく話し合おう

東京都内の公立小学校から私立中学校への進学者は約2割

東京都教育委員会が発表した「令和5年度公立学校統計調査報告書」によると、令和4年度の都内公立小学校卒業者9万8518人のうち、都内の私立中学校への進学者は1万9521人でした。割合にして、およそ2割です。中学受験をした人数はもっと多い可能性がありますが、進学率だけを見ると、一般的とまではいえない数字でしょう。

ただし、私立中学校への進学率には大きな地域差があり、東京23区：約25％、市部：約10％、郡部：約3％、島部：約1％となっています。また23区内でも、最も私立中学校進学率が高い文京区では、約半数が私立中学校に進学しているなど、住んでいる場所によっては「中学受験が一般的」といっても差し支えない状況です。

東京都の私立中学校3年間でかかる学費の目安と内訳

東京都で私立中学校に進学すると、3年間の学費はどれくらいかかるのでしょうか。

東京都が発表した「令和5年度都内私立中学校の学費の状況」によると、都内の私立中学校の初年度納付金は、平均98万9125円です。内訳を、表1にまとめました。

【表1】

費目	平均額
授業料	49万2209円
入学金	26万3020円
施設費	3万4137円
その他	19万9759円
合計	98万9125円

※東京都「令和5年度都内私立中学校の学費の状況」をもとに筆者作成

表1の費目のうち、授業料とその他は、2年生や3年生でもかかる費用です。初年度納付金の平均額に、授業料とその他の合計額×2年分を合算すると、3年間トータルでは、約240万円の学費がかかる計算となります。

なお、この数字は平均額であり、東京都の私立中学校の中には、初年度納付金だけで190万円を超えている学校もあります。進学する学校によって、実際にかかる費用は大きく増減することを念頭に置いておきましょう。

私立中学校進学者は塾や習い事にもお金をかけている？

文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」によると、私立中学校の生徒は、公立中学校の生徒と比べて、塾や習い事にも多くの費用をかけています。

表2は、同調査の結果をもとに、中学校3年間の補助学習費（家庭内学習・塾など）、その他の学校外活動費（習い事、体験活動など）の平均額を、公立と私立でまとめたものです。

【表2】

学年	学校種別	補助学習費	その他の学校外活動費	合計
中学校1年生	公立	20万4000円	8万8000円	29万2000円
中学校1年生	私立	23万4000円	12万2000円	35万6000円
中学校2年生	公立	25万4000円	6万2000円	31万6000円
中学校2年生	私立	26万円	9万3000円	35万3000円
中学校3年生	公立	45万1000円	4万7000円	49万8000円
中学校3年生	私立	29万3000円	10万円	39万3000円

1年生、2年生の学校外活動費は、いずれも私立が公立を上回っていますが、3年生になると、大半が高校受験をする公立中学校のほうが、補助学習費が高くなります。3年間トータルの平均費用は、両者ともに110万円あまりとなり、ほとんど差がありません。　　　　　

私立中学進学はお金がかかる！周囲に流されずに子どもとよく話し合おう

私立中学校に進学すると必要となる学費は、平均240万円ほどです。公立中学校に進学すれば学費はほとんどかからないことを考えると、家計への影響は大きいでしょう。周囲が中学受験をするからといって「わが家も」と流されるのではなく、中学校から私立校に進学する必要が本当にあるのかどうかを考えましょう。子ども自身の希望も含めて検討することが大切です。