テレビキャンセラー装着車は要注意！ 10月からの新規制で車検に通らない可能性があるって本当？

カーナビでテレビやDVDを視聴するために、テレビキャンセラーを装着している方もいらっしゃるかもしれません。
 
しかし中には、令和6年10月開始の新規制車検では、テレビキャンセラーを装着していると車検に通らないと聞き、不安に感じている人もいるでしょう。
 
この記事ではテレビキャンセラーの概要と、車検に及ぼす影響をご紹介します。OBD検査の導入時期もまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

テレビキャンセラーとは

テレビキャンセラーとは、車の走行中にテレビやDVDなどの映像を視聴できるようにするための装置です。カーナビに取り付けて使用するもので、キャンセラーの多くには、ONとOFFを切り替えるスイッチが付属しています。
 
通常時のカーナビは、走行中のスピードやパーキングブレーキの状態によって、映像を映し出すかを決めています。そのため、車が走っている状態では、テレビの映像を映し出せないこともあるでしょう。
 
しかし、テレビキャンセラーを用いることで「車が停車している」という誤った情報を受信するため、映像が映し出される仕組みです。
 
例えば、家族や友人が同乗している際に、長時間のドライブに飽きてしまい、暇を持て余すかもしれません。このようなシチュエーションで、テレビやDVDを視聴できないと、退屈するでしょう。こういった場合に活用できるのが、テレビキャンセラーです。
 

テレビキャンセラーが車検に及ぼす影響

テレビキャンセラーは、新車購入時に、あらかじめディーラーで取り付けるケースもあるようです。
 
しかし、今後導入される「OBD検査」では、テレビキャンセラー装着によって、車検に通らないケースがあるかもしれません。なお、「OBD検査」とは、車載式故障診断装置とスキャンツールを用いて、電子制御装置の故障や不具合を診断する検査です。
 
具体的には、レーンキープアシストや、自動ブレーキなどの運転支援装置、自動運転技術が正常に動いているかを検査します。テレビキャンセラーを設置していることによって、検査時にエラーが発生した場合は、車検に通らないかもしれません。
 
すべてのテレビキャンセラーがエラーを引き起こすわけではありませんが、自分が使用しているキャンセラーが、車検にひっかかる可能性はあります。そのため、今後テレビキャンセラー装着車を車検に出す場合は、注意が必要になるでしょう。
 

OBD検査の導入時期はいつ？

OBD検査の導入は、令和6年10月からとなっています。国産車は令和3年10月1日以降の新型車、輸入車は令和4年10月1日以降の新型車が対象となるため、自分の車が該当するかを確認しておきましょう。なお、大型特殊自動車、被牽引自動車、二輪自動車は対象外となります。
 
なお、令和6年9月末までは「OBD検査」のプレ検査が実施されます。プレ検査の期間中は、適否判断に影響しないため、本来はOBD検査対象外の車両にも実施が可能です。
 

OBD検査にかかる費用

OBD検査にかかる費用は、車検を受ける整備工場によって異なります。そのため、具体的な費用は、検査を受ける工場に確認しましょう。なお、目安としては3000円以上に設定している事業者が多いようです。
 
また、OBD車検の導入にともなって、令和3年10月より車検時の印紙代（法定手数料）が、400円追加されました。印紙代（法定手数料）は、OBD車検対象車か否かに関係なく、すべての車で値上げされています。
 

テレビキャンセラー装着車はOBD検査によって車検に通らない可能性がある

テレビキャンセラーを装着している場合、すべての車ではないものの、OBD検査によって車検に通らない可能性も考えられます。そのため、現時点でテレビキャンセラーを装着している場合は、車検時にリスクがともなうことを理解しておきましょう。
 
なお、OBD検査は、令和6年10月から開始される予定です。国産車は令和3年10月1日以降の新型車、輸入車は令和4年10月1日以降の新型車が対象であり、すべての車が対象になるわけではありません。
 
自分の車がOBD検査の対象になっているかを確認してから、テレビキャンセラーの装着を検討しましょう。
 

出典

一般社団法人日本自動車整備振興会連合会 OBD検査（車載式故障診断装置を活用した検査）
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー