「毎月1円で最新のiPhoneが使える」と言う夫。本当にそんなにうまい話があるのでしょうか？「ワナがあるのでは」と心配ですが、どういう仕組みですか？
しかし、実際に2025年2月に発売されたiPhone 16eが毎月1円で使えるプログラムは存在します。とはいえ、当然ながら何の条件もなくこの価格で利用できるわけではありません。注意点や仕組みを理解せずに飛びつくと、後々思わぬ出費が発生することもあるのです。
本記事では、この「月1円iPhone」の仕組みと、気をつけるべきポイントを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
最新iPhoneが月1円から使えるのは本当？
iPhone 16eは、2025年2月に発売された最新のiPhoneです（2025年6月現在）。
廉価版iPhoneに分類されますが、iPhone 16と同じA18 Bionicチップを搭載し、Appleが手がける最新AI機能（Apple Intelligence）にも対応しています。
そんなiPhone 16eが、ソフトバンクやワイモバイル、auやUQモバイルなどで「毎月1円～2円で使える」というのは事実です（2025年6月11日時点）。
2年で買い替えるなら、お得に使える仕組み
では、ソフトバンクオンラインショップでiPhone 16eを買うケースを例に、「毎月1円」で使える仕組みを見てみましょう。
ソフトバンクは、「新トクするサポート」というプログラムを提供しています。端末代金を48回分割で支払い、端末を返却することを条件に、そのうち25回目以降（最大24回分）の支払いが免除される仕組みです。
iPhone 16e（約11万9000円）の場合、他社からの乗り換えまたは新規契約と同時に購入すれば、支払額は以下のようになります。
●1回目～24回目：1ヶ月あたり1円
●25回目～48回目：1ヶ月あたり4961円
25ヶ月目にiPhone 16eを返却すれば、機種代金の支払いは合計24円で済むのです。
この「返却することによって端末代金の一部を支払わずに済む」という方式は、2年ごとにiPhoneを買い替える人にとっては合理的といえるでしょう。
安く見えても注意したいポイント
毎月1円という価格は確かに魅力的ですが、この仕組みにはいくつか注意しておきたい点があります。
まずおさえておきたいのは、「返却しなければ残りの支払いが発生する」という点です。iPhone 16eを返却しない場合、25回目以降は毎月の支払金額が4961円となります。
急に5000円近く請求額が増えることになるので、毎月1円の期間のみ使いたい人はどのタイミングで返却すべきか考える必要があるのです。
また、返却する端末は正常に動くものでなければなりません。例えば、返却時に端末が破損していたり、水ぬれや動作不良があったりすると、「査定基準を満たさない」と判断され、2万2000円の追加負担が発生します。
紛失などによって端末の返却ができない場合は、支払い免除の条件を満たさないため、25回目以降の高額な分割代金を含む端末代金全額の支払いが必要です。
したがって、2年間は端末を大事に扱う必要があります。液晶保護フィルムやスマホカバーは必須となりそうです。あくまでもレンタルに近い形になることは知っておいてよいでしょう。
条件を理解して使えば、決して悪い選択ではない
「毎月1円で最新iPhoneが使える」という言葉にはインパクトがありますが、あくまでも返却を前提とした仕組みです。
2年間で返却するつもりで端末を丁寧に使い、返却条件を満たせるのであれば、非常にコストパフォーマンスの高い買い方といえるでしょう。常に新しいiPhoneを安く使いたいという人であれば、上手に出費を抑えられます。
一方、スマホを壊したことがある人、「今後も長く同じ端末を使いたい」と考えている人や、「契約内容を細かく確認するのは苦手」という人にはあまり向いていないのです。
仕組みを理解した上で、最新iPhoneを賢く使う方法の1つとして、選択肢に入れましょう。
出典
Apple公式 iPhone 16e
ソフトバンク株式会社 新トクするサポート
執筆者 : 浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
