タバコの火で「1万円札」を一部燃やしてしまいました。「紙幣の交換」は「タダ」でお願いできるのでしょうか？

「うっかり燃やしてしまった紙幣は新しいものに交換してもらえるのか？ 」と疑問に思うことがあるかもしれません。
 
紙幣は損傷状態がひどいとお金の価値がなくなり、使用できなくなることもあるため、確認が必要です。
 
本記事では、損傷した紙幣を交換できる条件や交換方法、手数料についてもご紹介しています。

一部を燃やしてしまった紙幣は交換してもらえる？

日本銀行によると、損傷した紙幣は引き換え基準を満たしているものに限り、新しい紙幣に交換してもらえるということです。ただし、全額交換が可能かどうかは、以下のように、残っている面積によって異なります。

●3分の2以上の面積が残っている：全額交換が可能
●5分の2以上、3分の2未満の面積が残っている：半額での交換
●5分の2未満の面積が残っている：交換不可能

残っている面積が5分の2未満である場合は、紙幣としての価値を失ってしまうことになるため、使用できなくなります。
 
今回の事例では「タバコの火で1万円札の一部を燃やしてしまった」ということですが、できるだけ元の形に近い状態で持ち込む必要があります。灰になってしまった部分も集め、容器に入れて一緒に持っていきましょう。
 

一部を燃やしてしまった紙幣の交換はどこでできる？

日本銀行によると、損傷した紙幣を新しいものと交換してもらいたいときは、日本銀行の本支店で受け付けているようです。なお、郵送では受け付けていないため、直接持ち込みましょう。
 
引き換えが可能かどうかを判断するのに時間がかかる場合もあるため、事前の予約が必要です。日本銀行のホームページから引換受付サイトへ移動するか、電話で予約してください。受付時間は、休日と年末年始を除く平日9時から15時までです。
 
紙幣の引換手順は下記の通りです。

●引換窓口に備え付けられている「引換依頼書」に必要事項を記入し、損傷した紙幣と一緒に窓口へ提出する
●引換基準を満たすかどうかの判断のために損傷に至った経緯などを聞かれた場合は対応する
●番号札を渡されるので失くさないように保管する
●判定後、番号札を提出して引換代り金を受け取る

また、紙幣の引換えに手数料は発生しません。
 

燃やしてしまった場合以外のお金の損傷はどうすればよい？

今回の事例では紙幣が燃えたようですが、破れてしまった紙幣や変形してしまった貨幣などはどのようにして持ち込めばよいのか確認しておきましょう。
 
例えば、紙幣が破れてバラバラになった場合は、できるだけ集めて貼り合わせた状態で日本銀行へ持ち込んでください。細かく裁断されたまま持ち込んだ場合は、引換え不可能となることもあります。貼り合わせる際は、記番号や模様、色合いを確認しながらおこないましょう。
 
また、紙幣を衣類のポケットに入れたまま洗濯してしまった場合などは、1枚ずつ乾燥させた状態で持ち込んでください。
 
貨幣の場合は、汚れていたり変形していたりしても、模様を認識できれば全額引換が可能とされているようです。汚れがひどい場合は水洗いし、乾燥させてから持ち込みましょう。
 

一部を燃やしてしまった紙幣は手数料なしで交換してもらえる可能性がある

タバコの火などでうっかり紙幣の一部を燃やしてしまった場合、日本銀行へ持って行くことで新しいものと交換してもらえる可能性があります。
 
燃え残った面積が少ない場合など、状態が悪いと半額での引換えや引換不可になることもあるため、確認しておきましょう。
 
損傷した紙幣や硬貨の引換えは無料でできますが、事前に予約しておく必要があります。スムーズに対応してもらえるよう、予約の方法や持ち込む際の注意点などをチェックしておくとよいでしょう。
 

出典

日本銀行　傷んだお金、燃えて灰になってしまったお札や溶けてしまった硬貨は、どこに持ち込めばいいですか？　損傷したお札はどのような基準で引き換えてもらえますか？
日本銀行　日本銀行が行う損傷現金の引換えについて
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー