一時停止違反で「反則金7000円」と思いきや、ドライブレコーダーのおかげで助かった!? 一時停止違反の“申し立て”に使えるケースとは？ 万一の「対応方法」とリスクを解説
ところがこのケース、ドライブレコーダーの映像を示すことで、取り消しや不起訴になる可能性があるのです。本記事では「罰則のしくみ」「ドラレコを出して争う流れ」「争う場合のリスク」の3ステップで、一時停止違反に納得できないときの対応方法を分かりやすく解説します。
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サイン前に要確認。青切符の仕組みと選択肢
普通車の指定場所一時停止違反は反則金7000円、違反点数は2点です（図表1）。違反すると、警察から青切符と納付書を渡されます。青切符にサインして納付書に従って反則金を納付すれば交通反則通告制度が適用され、裁判をせずに手続きは終了します。
しかし、「本当に止まった」と確信できるならサインを拒否することもできます。サインを拒否した場合は、交通反則通告制度は使えなくなりますが、代わりに検察官の起訴・不起訴の判断を待ち、裁判に持ち込み無罪を主張するという選択肢が残されています。
図表1
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表 より筆者作成
ドラレコが決め手－映像提出の流れ
まずサインを保留し、ドライブレコーダーの停止したシーン前後2分ほどの映像をSDカードごと保存します。一時停止していることを証明できる映像が残っていたら、所轄署へ映像を提出します。警察が再確認し、映像よりも警察側の証拠が弱ければ検察への送致を見送ったり、送致されても検察が不起訴にしたりする可能性が高まります。
ドラレコ映像の証拠力を高めるには、停止線と標識が同じフレームに収まる画角が理想です。音声はウインカー音やブレーキ音が入ると停車動作の裏づけになります。
裁判で争い負けた場合、前科がついてしまうリスクがある
青切符へのサインを拒否、もしくはサインはしたが納得いかず納付金を支払っていない状態でいると、後日「反則金を払ってください」と督促状が届きます。それでも払わなければ検察官から出頭要請が届きます。
呼び出しの際にドラレコ映像と簡単な意見書を提出し、停止義務を果たした事実を訴えます。検察が有罪立証は困難と判断すれば不起訴処分となり、点数も反則金もゼロになります。
起訴されれば、裁判に進みます。裁判にて、映像を証拠に争うことになります。実際に、映像や第三者証言で不起訴や無罪になったという声もあり、青切符は決して確定判決ではありません。
しかし、裁判まで進んで、結果として有罪判決が下された際は、青切符にサインした場合よりも厳しい罰則と、前科がついてしまうリスクがあります。絶対に無罪になると確信をもてる証拠がそろっている場合のみ、裁判で争うのが賢明な判断です。
「もしもの青切符」に映像の盾で備えよう
見落としや誤解で切られやすい一時停止違反ですが、ドラレコがあれば事実を客観的に示せます。反則金7000円も点数2点も、映像1つで守れるかもしれません。現在はドラレコを装備している人は多いと思いますが、事故だけでなく、今回のような万一の際にも映像の盾を活用できるよう常に用意しておきましょう。
出典
警視庁 交通反則通告制度
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
