「運転&PA好き」で“車で旅行”に行きたがる夫…「片道3時間くらいなら余裕」と言いますが、長時間運転は“事故が心配”です。新幹線より「1万円近く節約できる」なら良しとすべきでしょうか?

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「運転&PA好き」で“車で旅行”に行きたがる夫…「片道3時間くらいなら余裕」と言いますが、長時間運転は“事故が心配”です。新幹線より「1万円近く節約できる」なら良しとすべきでしょうか?
ニュースなどで高速道路の重大事故や危険運転の報道を目にすると、家族を乗せた長距離ドライブに不安を感じる人は少なくありません。
 
「片道3時間くらいなら余裕!」と張り切る夫の気持ちや、パーキングエリア(PA)を巡る楽しさ、家計の節約になる点も理解できますが、事故のリスクを考えると手放しでは賛成しにくいものかもしれません。
 
埼玉の大宮から静岡へ旅行するケースを例に、車と新幹線の「時間・費用」を比較したうえで、長時間運転のリスクや上手な付き合い方をファイナンシャルプランナーの視点から解説します。
宇野源一

FP2級、AFP、中古自動車査定士、損害保険募集人

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大宮~静岡の「費用・時間」をシミュレーション

今回は、埼玉の大宮エリアから静岡駅周辺へ向かうルートを想定し、車と新幹線(指定席)で比較してみましょう。
 

1. 車で向かう場合(最短ルート)

大宮から静岡への最短ルートは、首都高速埼玉大宮線の「新都心西出入口」から首都高(5号池袋線~C2中央環状線~3号渋谷線)を経由し、東名高速道路へ抜けて「静岡IC」を目指す経路です。走行距離は約200キロメートル(高速道路だけだと203.3キロメートル)となります。

・所要時間:約2時間45分~3時間15分(渋滞なしの場合)
・高速道路料金(ETC普通車):5810円
・ガソリン代:約2190円
※ファミリー層に人気のミニバン(トヨタ「ノア」「ヴォクシー」ガソリン車など、WLTC高速道路モード燃費約16キロメートル/リットル、ガソリン単価175円/リットルで計算)
・片道合計費用:約8000円(往復 約1万6000円)

 

2. 電車・新幹線で向かう場合(指定席)

大宮駅から上野東京ラインで東京駅へ向かい、東海道新幹線(ひかり・こだま)の普通車指定席を利用するルートです。

・所要時間:約1時間45分~2時間
・片道料金(大人1人):6630円(乗車券3770円 特急料金2860円)

 

人数別の費用比較(片道)

・夫婦2人の場合:新幹線 1万3260円(往復 2万6520円)
⇒ 車のほうが往復で約1万円安い

 
新幹線は人数分だけ切符代が加算されますが、車は何人乗っても高速代とガソリン代が変わりません。家族連れであれば往復2万円以上の差がつくため、家計目線では「車移動」の節約メリットは非常に大きいといえます。
 

「片道3時間」の運転に潜む3つのリスク

金額面では魅力的な車移動ですが、「3時間なら平気」という本人の自己申告をそのまま信じるのは危険です。ここでは3つのリスクを紹介します。
 

2時間を超えると急低下する集中力

高速走行は、単調な直線やトンネルが続き、無意識のうちに認知機能や動体視力が落ちていきます。2時間以上の連続運転は「漫然運転」や居眠りの温床になりやすく、ブレーキの反応遅れが命取りになります。
 

休日の渋滞による想定外の疲労

首都高や東名高速(大和トンネル付近など)は、土日祝日の渋滞が恒例です。3時間の予定が4~5時間以上へ大幅に伸びることも珍しくありません。渋滞中のストップ&ゴーはドライバーの精神的ストレスを急激に高めます。
 

最も危険な「旅行帰りの運転」

現地で一日中観光やアクティビティを楽しんだ後の復路は、本人が思う以上に体力を消耗しています。疲労した状態で夜間の高速を走るリスクは、行きよりもはるかに高くなります。
 

車移動のデメリットとメリット

納得して旅程を選ぶために、双方の特徴を把握しておきましょう。
 

車移動のデメリット・注意点

・渋滞による遅延リスクを回避しづらい
・事故やパンク、車両トラブルに直接巻き込まれる恐れがある
・現地の観光地やホテルでコインパーキング代が別途かかる
・運転手1人に体力面・安全面の負担が集中する

 

車移動のメリット

・人数が多いほど交通費を抑えられる
・子どもの着替えや大荷物を気兼ねなく積める
・ドア・ツー・ドアで移動でき、公共交通機関では行きにくい観光スポットも自在に巡れる
・ご当地グルメやお土産がそろうSA・PA巡りそのものをレジャーとして楽しめる

 

節約と安全を両立させる「わが家の3ルール」

夫が運転やPA好きで、家計も大きく助かるのであれば、無理に車を禁止するのではなく「安全のためのルール」を設けて受け入れるのが建設的です。
 

「90分~2時間に1回」は必ずSA・PAで休憩する

PA好きを逆手に取り、足柄SAや駿河湾沼津SAなど魅力的な立ち寄りスポットを事前にルートへ組み込みましょう。「疲れる前に休む」を徹底するのが鉄則です。
 

出発・帰宅の時間を渋滞ピークから外す

早朝に出発して午前中の早い時間に現地へ入る、帰りは夕方の混雑前に引き上げるなど、スケジュールを工夫して渋滞リスクを最小限に抑えます。
 

帰路の運転交代・延泊・別手段の選択肢を残しておく

復路で夫に疲れが見えるなら運転を代わるか、無理に当日帰宅せず途中の宿で1泊する、場合によっては車を置いて帰りのみ新幹線を利用するなど、柔軟なエスケーププランをあらかじめ共有しておくと安心です。
 
節約できた2万円前後の浮いたお金で、現地のおいしいご当地グルメを堪能したり、評判のPAで限定スイーツを楽しんだりできれば家族の満足度はぐっと上がります。確実な安全対策を講じたうえで、楽しいドライブ旅行を計画してみてはいかがでしょうか。
 
執筆者 : 宇野源一
FP2級、AFP、中古自動車査定士、損害保険募集人

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