SNS「資産1億円で婚活」動画に「運用で増えるだけの使えないお金」「1億円持ってる人扱いは無理」「高収入な会社員と同じ」の厳しい声…“投資の実績”として立派でも「結婚でのメリット」が弱すぎる理由

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SNS「資産1億円で婚活」動画に「運用で増えるだけの使えないお金」「1億円持ってる人扱いは無理」「高収入な会社員と同じ」の厳しい声…“投資の実績”として立派でも「結婚でのメリット」が弱すぎる理由
先日SNS上で、資産1億円を保有しながら婚活をする男性の動画が話題になりました。投稿を見たユーザーからは、「運用で増えるだけの使えないお金では意味がない」「1億円持っている人としては扱われない」「財産分与の対象にもならない」といった声が相次ぎました。
 
1億円という金額は、投資家としては評価される規模ですが、婚活の場ではなぜ評価されにくいのでしょうか。本記事では、その背景を整理します。
よし・こう

1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP

資産1億円で婚活する男性の動画がSNSで話題に

発端は婚活動画の切り抜き投稿

きっかけは、婚活のため結婚相談所を訪れた資産1億円の男性の動画の切り抜きが、SNSで出回ったことです。投稿者は「資産は数千万円まで増えたが、結婚のタイミングを逃してしまった」と共感をつづり、これを「NISA貧乏」と表現しています。
 

動画で語られていた資産運用の内容

このポストの下には、資産1億円を持つ男性と女性とのやり取りを収めた動画も投稿されていました。動画は、結婚相談所の女性が「1億円あるから何なんですか」と問いかける場面から始まります。
 
男性は「インデックスファンドで運用していれば年3~4%取り崩しても減らず、実質収入は増えている」と説明しますが、女性は「その1億円は取り崩さず、増やす前提のお金ですよね」「取り崩していないから貯まっているだけで、本当は取り崩す気がないのでは」と切り返します。
 
男性が「家族のために取り崩す時が来たら取り崩したい」と答えても、女性は「自分も家族も使えないお金が増えていっても意味がない」と述べます。男性が「1億円というお守りがあれば心が楽になる」と続けると、女性は「運用は本人の判断で女性側に決定権はなく、婚前のお金でもある」と返していました。
 

投稿を見たユーザーからの反応

この動画には、ユーザーからも厳しい声が相次ぎました。「使えるのは運用で増えた年300万円~400万円程度で、少し年収が高い会社員と変わらない」「1億円を持っている人としての扱いは受けられない」といった指摘です。
 

なぜ「使えないお金」という批判が出たのか

運用益と元本、家族のために使えるのはどちらか

批判の中心にあるのは、「1億円を持っている」ことと、「使える」ことは別だという指摘です。家族が実際に使えるお金は1億円そのものではなく、取り崩した一部にとどまります。
 

婚前の資産は財産分与の対象にならない

この指摘には法律上の根拠もあります。民法第762条では、結婚前から持っていた財産は「特有財産」として扱われ、離婚時の財産分与の対象には原則含まれません。婚姻前に築いた1億円は、結婚後も本人の財産のままで、基本的に相手には渡りません。
 

資産1億円は投資としてどう評価できるか

資産形成のペースとしての評価

資産形成の観点では、1億円という金額は簡単に到達できる水準ではありません。国税庁の調査では給与所得者の平均給与は478万円ですから、長期間かけて1億円まで増やしたこと自体は堅実な取り組みといえます。
 

取り崩しの目安となる考え方

動画にあった「年3~4%なら資産が減りにくい」という考え方は、「4%ルール」と呼ばれる目安がもとになっているとみられます。
 
1998年発表の研究では、株式と債券を半分ずつ保有し毎年資産の4%を取り崩した場合、1926~1995年の実績データで30年後も資産が残った割合は100%でした。ただし、これは過去のデータに基づく目安であり、将来の成績を保証するものではありません。
 

婚活における資産アピールの弱さ

「持っている」ことと「使える」ことの違い

資産1億円という数字は、投資の実績としては評価できても、婚活でそのまま強みになるとは限りません。パートナーにとって意味を持つのは、資産の大きさではなく、2人の暮らしにどれだけ役立つかです。
 

実質的な家計への貢献額で見た場合

家計に回せる金額が年300万~400万円程度なら、資産を持たない同程度の収入の会社員と実質的には変わりません。「資産1億円の人」ではなく、「家計にゆとりがない人」として見られる可能性が高いといえます。
 

まとめ

資産1億円という数字は、投資の実績としては立派なものです。しかし、婚前の資産は財産分与の対象にならず、実際に家計へ回せるのは運用益の一部にとどまります。
 
取り崩す300万~400万円だけに頼らず、共働きで世帯の収入そのものを増やしていく視点も欠かせません。結婚においては経済力に限らず、相手にとってどのようなメリットを与えられるのかも大切といえるでしょう。
 
執筆者 : よし・こう
1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP

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