スーパーの駐車場で、風に飛ばされたカートが他人の車に当たり傷が…。妻は「店の駐車場だから店が補償する」と言いますが、カートを使っていた私たちが修理代を負担することもあるのでしょうか?
しかし、店の敷地内で発生したという理由だけで、店がすべての責任を負うわけではありません。状況によっては、カートを使っていた人が修理代などを負担する可能性があります。
本記事では、スーパーの駐車場でカートが他人の車を傷つけた場合、誰が責任を負う可能性があるのかを解説します。万が一の際に利用できる保険についても見ていきましょう。
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スーパーの駐車場でもカートを使っていた人が修理代を負担することがある
「店の駐車場で起きた事故なら店が補償する」とは限りません。カートを使っていた人に過失があれば、車の所有者から損害賠償を求められる可能性があります。
民法第709条では、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と定めています。
例えば、風が強い日にカートから手を離し、そのカートが動いて隣の車にぶつかったケースです。風で動く可能性を予想できたにもかかわらず、十分に注意しなかったと判断されれば、カートを使っていた人に過失が認められる可能性があります。
一方、予想が難しい突然の突風などが原因で、注意していても事故を避けられなかった場合は、判断が変わる可能性もあります。「風が原因だから責任はない」と一律に考えることはできません。
なお、相手から請求された金額をそのまま支払うと決まっているわけではありません。事故によって生じた傷の修理に必要な費用などをもとに、賠償額が判断されることになります。
店側の管理に問題があればスーパーにも責任が生じる可能性がある
カートによる事故だからといって、利用者だけが責任を負うとは限りません。店側のカートの管理状況などによっては、店にも責任が生じる可能性があります。
例えば、駐車場にカート置き場がなく、カートが頻繁に放置されているにもかかわらず、店が十分な対策を取っていなかったケースです。反対に、カート置き場を設置して返却を呼びかけるなど、店側が必要な対策を取っていた場合には、事情が異なります。
実際の責任の有無は、カートを誰が管理していたのか、事故当時の風はどの程度だったのか、店がどのような対策をしていたのかなどによって変わります。
事故が起きた場合はそのまま立ち去らず、まず車の所有者や店舗の担当者に事情を説明しましょう。カートや車の位置、傷の状態などをスマートフォンで撮影しておけば、後から事故当時の状況を確認するときにも役立ちます。
個人賠償責任保険に入っていれば修理代を補償できる可能性がある
自分に損害賠償責任が生じたとしても、修理代を必ず全額自己負担するとは限りません。「個人賠償責任保険」を利用できる可能性があるためです。
個人賠償責任保険は、日常生活で誤って他人にけがをさせたり、他人の物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合などに備える保険です。
単独で加入するだけでなく、自動車保険や火災保険、傷害保険などの特約として契約している場合もあります。そのため、加入した覚えがない人も現在の保険契約を確認してみましょう。
また、契約によっては本人だけでなく家族も補償対象になる場合があります。示談交渉サービスが付いていれば、一定の条件のもとで保険会社が相手との交渉を行う場合もあります。
補償される範囲や条件は契約によって異なるため、事故後は自分だけで修理代などを約束せず、まず保険会社へ連絡して対応を確認するとよいでしょう。
まとめ
スーパーの駐車場でカートが他人の車に当たった場合、「店の敷地内だから店が補償する」とは限りません。カートを使っていた人の不注意が原因と判断されれば、修理費などを負担する可能性があります。
一方、店側のカート管理に問題があった場合には、店側の責任が問題になることもあります。誰がどこまで負担するかは、事故当時の状況によって判断されます。
事故を起こしたら相手と店に事情を伝え、現場の状況を記録しましょう。そのうえで、自動車保険や火災保険などに個人賠償責任保険・特約が付いていないか確認することが大切です。
カートは風や駐車場の傾斜で思わぬ方向へ動くことがあります。特に風が強い日はカートから手を離さず、使い終わったら所定の場所へ戻すことが、事故や修理代をめぐるトラブルを防ぐことにつながるでしょう。
出典
e-Govポータル法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第三編 債権 第五章 不法行為 (不法行為による損害賠償)第七百九条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
