夫の退職で世帯年収が「500万円→250万円」に。市営住宅は収入に応じて家賃が決まるようですが、収入が下がった場合、家賃もすぐ安くなるのでしょうか?
本記事では、家賃の決まり方と、収入が減った場合に利用できる手続きについてまとめました。
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市営住宅の家賃はどう決まる?
公営住宅法第16条では、毎年度の収入申告を基に家賃を決める仕組みが定められています。
家賃を算定する際は、世帯の収入に加えて、住宅の立地、広さ、築年数なども考慮されます。つまり、同じ収入の世帯でも、住んでいる住宅によって家賃が異なる場合があるのです。
家賃の基準となるものが「家賃算定基礎額」です。公営住宅法施行令第2条では、入居者の収入を区分し、それぞれに対応する基礎額を定めています。
なお、ここでいう「収入」は、額面の年収を12で割った金額ではありません。公営住宅法施行令第1条では、世帯全員の過去1年間の所得金額を合計し、扶養親族などに応じた控除を差し引いてから12で割った額と定めています。家賃算定基礎額は表1の通りです。
表1
| 収入月額 | 家賃算定基礎額 |
|---|---|
| 10万4000円以下 | 3万4400円 |
| 10万4000円超~12万3000円以下 | 3万9700円 |
| 12万3000円超~13万9000円以下 | 4万5400円 |
| 13万9000円超~15万8000円以下 | 5万1200円 |
| 15万8000円超~18万6000円以下 | 5万8500円 |
| 18万6000円超~21万4000円以下 | 6万7500円 |
| 21万4000円超~25万9000円以下 | 7万9000円 |
| 25万9000円超 | 9万1100円 |
出典:e-Govポータル法令検索「公営住宅法施行令(昭和二十六年政令第二百四十号)第2条」を基に筆者作成
世帯年収が500万円から250万円に半減しても、家賃がそのまま半額になるわけではありません。市営住宅では、年収だけで家賃が一律に決まるわけではないためです。収入が家賃を左右する要素のひとつとなりますが、住宅ごとの条件も加味して毎年度の家賃が決まります。
年収が半分になったらいつ家賃に反映される?
夫の退職で世帯収入が500万円から250万円に減ったとしても、家賃が自動的にすぐ下がるわけではありません。公営住宅法第16条によると、家賃は毎年度、入居者から申告された収入を基に決定されます。
ただし、退職などによって収入が途中で大幅に減った場合は、翌年度の家賃決定を待たずに収入の再認定を請求できる場合があります。
例えば、八王子市では、退職、失職、転職などによって世帯の収入が変わった場合、「収入再認定請求書」による手続きをすることで、家賃が下がる場合もあります。
したがって、収入再認定の対象となれば、年度途中でも家賃が見直される場合があります。
ただし、再認定の対象となる条件や家賃の変更時期は、自治体によって異なります。退職によって収入が大きく減った場合は、住んでいる自治体に収入再認定の対象となるか確認しましょう。
家賃が減額になるケース
公営住宅法第16条では、病気にかかっている場合など、特別な事情があると認められる入居者について、事業主体が必要と判断したときは家賃を減免できると定めています。
実際にどのような事情を減免の対象とするかは、自治体によって異なります。退職や失業による収入減少を対象としている自治体もあるため、収入が大きく減った場合は、家賃の減免制度を確認しましょう。
なお、減免と収入の再認定は同じ制度ではありません。収入再認定は、収入の変化を家賃の算定に反映させるための手続きです。一方、減免は特別な事情を考慮して、決められた家賃を減らす仕組みです。
夫の退職によって世帯年収が500万円から250万円になった場合も、収入再認定や減免の対象となる可能性があります。どちらの手続きが利用できるかは、入居している市営住宅の管理主体に確認することが大切です。
夫の退職で世帯収入が減ったら、年度途中でも家賃が見直される可能性はある
市営住宅の家賃は、入居者の収入などを基に毎年度決まります。ただし、退職などで世帯収入が大幅に減った場合は、年度途中でも収入再認定や家賃減免を受けられる可能性があります。
対象となる条件や適用時期は自治体によって異なるため、収入が減った際は管理する自治体へ早めに確認しましょう。
出典
e-Govポータル法令検索 公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号) 第十六条(家賃の決定)
e-Govポータル法令検索 公営住宅法施行令(昭和二十六年政令第二百四十号) 第一条(用語の定義)、第二条(家賃の算定方法)
八王子市 市営住宅 各種申請書類
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
