娘が借りる予定の新築マンションを見たら、「2LDK」なのに想像以上に狭くて驚きました。最近のマンションは、建築費の高騰で部屋まで小さくなっているのでしょうか?
近年は建築資材や人件費、地価などの上昇が住宅価格を押し上げており、販売価格や家賃を抑えるために、住戸面積をコンパクトに設計するケースも考えられます。今回は、2LDKでも広さに差が生じる理由と、マンション価格の上昇が住戸面積にどのような影響を与えるのかを見ていきます。
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「2LDK」でも広さは同じとは限らない
「2LDK」と聞くと、リビング・ダイニング・キッチンに加えて2つの居室があるため、ある程度ゆったりした住まいを想像する人もいるでしょう。
しかし、2LDKという表記はあくまで間取りの構成を示すもので、専有面積そのものを保証するものではありません。同じ2LDKでも、専有面積が50平方メートル台の物件もあれば、70平方メートルを超える物件もあります。
また、同じ専有面積でも、廊下が長い、柱が室内に張り出している、収納が多い・少ないといった設計上の違いで、体感的な広さは変わります。物件を見る際は「2LDK」という文字だけで判断せず、専有面積や各居室の畳数、収納、廊下の割合まで確認することが大切です。
建築費の上昇は、マンション価格や商品設計に影響しやすい
近年は、資材価格や人件費などの上昇を背景に、マンション建設コストが高い水準にあります。国土交通省が公表している建設工事費デフレーターでも、建設コストの動きを継続的に確認できます。
建築費が上がったからといって、すべての新築マンションが一律に小さくなるわけではありません。
ただし、販売価格を一定範囲に抑えるため、住戸面積を抑えたり、共用部や仕様を見直したりすることは、事業者が取り得る選択肢です。土地代が高い都市部では、1戸当たりの専有面積を抑えて総額を調整する発想も生まれやすくなります。
つまり「建築費高騰=必ず部屋が小さくなる」という単純な因果関係ではないものの、建築費や地価の上昇が、価格や面積、仕様などの商品設計に影響する可能性はあります。
「面積を小さくして価格を抑える」という考え方もある
仮に1平方メートル当たりの販売価格が120万円だとすると、70平方メートルなら8400万円、60平方メートルなら7200万円です。もちろん実際の価格は階数や向き、立地、設備などでも変わりますが、10平方メートルの違いだけで総額に1200万円の差が生じる計算です。
住宅価格が上昇する局面では、「広さを維持すると予算を大きく超える」という買い手が増えるため、事業者側が面積を抑えて購入可能な総額に近づけるケースも考えられます。賃貸マンションでも、建設費や取得費が高くなれば、オーナー側は賃料設定や住戸構成を慎重に考える必要があります。
広さを見るときは「畳数」より専有面積と間取り図を確認
新築物件を選ぶときは、まず専有面積を確認し、そのうえで間取り図を見て「家具を置いた後にどれだけ使えるか」を考えるのがおすすめです。例えば6畳の洋室でも、柱や扉の位置によってベッドや机の配置が難しいことがあります。
また、LDKの畳数にはキッチン部分が含まれるため、「LDK12畳」と書かれていても、実際にソファやダイニングテーブルを置ける部分は数字より狭く感じる場合があります。モデルルームでは家具が小さめに置かれていることもあるため、手持ち家具の寸法を当てはめて確認すると現実的です。
さらに、賃貸であれば家賃だけでなく、在宅勤務の有無や子どもの成長、将来の荷物量も考えておきたいところです。入居時には十分でも、数年後に収納不足や個室不足を感じることがあります。
内見時にはメジャーを持参し、冷蔵庫、食器棚、ベッド、机など主要家具を置いた後の通路幅まで想定すると、数字だけでは分からない「暮らせる広さ」を判断しやすくなります。
まとめ
最近の新築マンションが狭く感じられる背景には、地価や建築費の上昇、購入者が負担できる総額とのバランスなど、複数の要因があります。ただし、2LDKだから狭い・新築だから小さいと一概にはいえません。
大切なのは間取り名だけではなく、専有面積、各居室の形、収納、廊下、家具配置まで確認することです。借りる予定の物件も、「2LDK」という表記ではなく、実際に生活したときの使いやすさを基準に判断するとよいでしょう。
出典
国土交通省 建設工事費デフレーター
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
