ホテルの部屋で子どもがジュースをこぼし、カーペットの「清掃代2万円」を請求されました。故意ではなくても、ホテルが提示した金額をそのまま支払う必要があるのでしょうか?

配信日:
この記事は約 3 分で読めます。
ホテルの部屋で子どもがジュースをこぼし、カーペットの「清掃代2万円」を請求されました。故意ではなくても、ホテルが提示した金額をそのまま支払う必要があるのでしょうか?
ホテルに宿泊していると、自宅とは違う環境で思わぬトラブルが起こることがあります。特に子ども連れでは、飲み物をこぼしたり備品を汚したりして、ホテルから清掃費や修繕費を請求されるケースも考えられます。
 
では、今回のように故意ではなくジュースをこぼした場合でも、提示された「清掃代2万円」をそのまま支払わなければならないのでしょうか。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

故意でなくても、過失があれば費用負担が生じる可能性がある

ホテルの客室で子どもがジュースをこぼした場合、「わざとではないのだから払わなくてよい」とは限りません。民法上、故意または過失によって他人に損害を与えた場合には、損害賠償責任が生じることがあります。
 
例えば、飲み物を持ったままベッドの上で走り回っていた、注意していたにもかかわらず危険な扱いを続けていた、といった事情があれば、過失の有無が問題になりやすいでしょう。
 
一方、通常の利用中に偶発的に少量をこぼしただけで、簡単な清掃で元に戻るような場合まで、常に高額な負担が認められるとは限りません。
 

「清掃代2万円」と言われても、金額の根拠は確認できる

ホテル側が2万円と提示した場合でも、その金額が自動的に確定するわけではありません。損害賠償では、実際にどのような損害が生じたかが重要です。
 
例えば、専門業者による洗浄が必要で1万5000円かかり、その間部屋を販売できなかったなどの事情があれば、ホテル側が一定の費用を請求する合理性は高まります。
 
逆に、通常の清掃の範囲で除去できたにもかかわらず、一律に2万円を請求している場合には、宿泊約款や料金表、清掃業者の費用など、算定根拠を確認してもよいでしょう。
 
例えばカーペット全体の交換が必要と説明された場合でも、汚れた範囲だけのクリーニングでは対応できない理由や、実際に交換するのかを尋ねることができます。請求額が高額で納得できないときは、その場で即断せず、明細を受け取ってから確認する方法もあります。
 

ホテルの宿泊約款に損害賠償条項があることも多い

多くのホテルでは宿泊約款を設け、宿泊客の故意・過失によって施設や備品に損害が生じた場合、損害を賠償してもらう旨を定めています。予約サイトだけを見て宿泊した場合、こうした約款を細かく読んでいない人もいるでしょう。
 
まずはホテルの宿泊約款や客室案内を確認し、汚損時のルールがどうなっているかを見ることが大切です。ただし、約款に請求の定めがある場合でも、実際の事案でどこまで請求できるかは、損害の内容や因果関係などによって変わります。
 

子どもの事故では、個人賠償責任保険が使える場合も

家庭で加入している火災保険や自動車保険、クレジットカード付帯保険などに「個人賠償責任特約」が付いている場合があります。補償対象や免責事項は契約によって異なりますが、日常生活で誤って他人の物を壊したり汚したりした場合に補償されるケースがあります。
 
2万円程度なら自己負担で支払う選択肢もありますが、金額が大きい場合や家具・設備まで損傷した場合には、加入中の保険を確認するとよいでしょう。
 
なお、子どもが起こした事故では、年齢や状況によって誰が法的責任を負うかの評価が変わることがあります。ホテルとの実務上のやり取りでは、まず保護者が事情を説明し、写真や清掃内容、請求書の内訳を確認するのが現実的です。
 
感情的に『子どものしたことだから』と拒否するのではなく、必要な清掃費は負担しつつ、金額の妥当性を確認する姿勢がトラブル回避につながります。
 

まとめ

ホテルのカーペットを汚した場合、故意でなくても過失が認められ、実際に清掃費などの損害が発生していれば、費用負担が生じる可能性があります。
 
ただし、「ホテルが2万円と言ったから必ずそのまま支払う」ということではありません。宿泊約款を確認し、どのような清掃が必要になったのか、金額の算定根拠は何かを落ち着いて確認しましょう。
 

出典

e-Gov法令検索「民法」第415条・第416条・第709条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

【PR】ソニー生命保険株式会社

  • line
  • hatebu

LINE