子どもが友達の家で遊んでいる際、「10万円」のテレビを倒して壊してしまいました。親同士で弁償することになった場合、新品の購入代金を全額支払う必要があるのでしょうか?

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子どもが友達の家で遊んでいる際、「10万円」のテレビを倒して壊してしまいました。親同士で弁償することになった場合、新品の購入代金を全額支払う必要があるのでしょうか?
子どもが友達の家で遊んでいるとき、誤ってテレビを倒して壊してしまったら、「新品を買って弁償しなければならないのでは」と不安になるかもしれません。特に10万円ほどするテレビとなれば、家計への負担も小さくありません。
 
しかし、壊した物の購入価格がそのまま弁償額になるとは限らず、使用年数や修理の可否、事故時点での価値などによって考え方が変わります。では、このような場合、どこまで負担する必要があるのでしょうか。
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壊したからといって「新品10万円」をそのまま払うとは限らない

子どもが友達の家のテレビを倒して壊してしまった場合、故意または過失によって他人の財産に損害を与えたとして、損害賠償の問題になることがあります。民法709条は、故意または過失で他人の権利や法律上保護される利益を侵害した者は、生じた損害を賠償する責任を負うと定めています。
 
ただし、損害賠償の目的は、相手に新品をプレゼントすることではなく、生じた損害を填補することです。そのため、テレビが購入時10万円だったとしても、数年間使用していたテレビであれば、必ず新品価格10万円全額が損害額になるとは限りません。修理可能であれば修理費、修理不能であれば事故時点での価値などを基に話し合うことが一般的です。
 

子どもの年齢によっては、本人ではなく監督義務者が問題になる

未成年者が他人に損害を与えた場合、年齢だけで一律に責任が決まるわけではありません。民法712条では、未成年者が自分の行為の責任を理解できるだけの知能を備えていなかった場合、その行為について本人は賠償責任を負わないとされています。
 
その場合でも、民法714条により、未成年者を監督する法定の義務を負う者が損害を賠償する責任を負うことがあります。ただし、監督義務を怠らなかった場合などは例外もあります。実際の責任の有無は、子どもの年齢、行為の内容、親の監督状況など具体的な事情によって変わります。
 

「新品との差額」をどう考えるか

たとえば10万円で購入したテレビを5年間使っていたところ、子どもが倒して完全に壊してしまったとします。相手が同程度の新品を10万円で買い直したとしても、それだけで直ちに10万円全額が損害額になるとは限りません。使用年数や商品の状態、中古市場での価格、修理可能性などを考慮する余地があります。
 
一方で、購入して間もないテレビで、修理費も高額になる場合は、新品価格に近い負担が妥当と判断されるケースも考えられます。親同士で話し合う場合は、購入時期、型番、購入価格、修理見積もりなどを確認し、感情ではなく根拠のある金額をすり合わせることが重要です。
 

個人賠償責任保険が使える可能性も確認

家庭によっては、火災保険や自動車保険、クレジットカード付帯保険などに個人賠償責任補償が付いていることがあります。子どもが日常生活で他人の物を壊した事故が補償対象となる場合があるため、加入している保険を確認してみましょう。
 
保険を利用できれば、示談交渉サービスが付いている商品もあります。高額な損害になった場合に親同士だけで金額を決めるより、保険会社に相談することで適切な損害額を整理しやすくなることがあります。
 

弁償額を決める前に「修理できるか」を確認しよう

テレビの画面が割れたように見えても、メーカーや故障箇所によっては修理が可能な場合があります。まずメーカーや販売店に修理見積もりを依頼し、修理費と買い替え費用を比べるとよいでしょう。たとえば購入価格10万円のテレビでも、修理費が3万円で済むなら、直ちに10万円の新品を購入して渡す必要があるとは限りません。
 
一方で、部品供給が終了して修理不能になっている場合は、同等品の価格や中古価値などを参考に話し合うことになります。相手との関係を壊さないためにも、「新品を買えば解決」と急いで決めるのではなく、まず損害の実態を確認することが大切です。
 

まとめ

子どもが10万円のテレビを壊した場合でも、必ず新品の購入代金10万円を全額負担するとは限りません。修理費や事故時点の価値、使用年数などを踏まえて実際の損害を考えることが大切です。まずは修理見積もりや購入時期を確認し、加入している個人賠償責任保険もチェックしましょう。
 

出典

e-Gov法令検索「民法」第709条・第712条・第714条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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