会社の飲み会で幹事から「キャンセルした人の分も参加者で割ります」と言われました。自分が飲食した分以上の金額まで負担するのが普通なのでしょうか?
自分が飲食した分を支払うのは納得できても、欠席した人のキャンセル料まで負担するとなると、「そこまで払う必要があるのか」と疑問に感じるかもしれません。こうした場合、参加者は自分の飲食代を超える金額まで負担しなければならないのでしょうか。
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参加者だから当然、キャンセル分も負担?
会社の飲み会でキャンセルが出た場合、そのキャンセル料を残った参加者で割るという運用は実際に行われることがあります。しかし、「参加した人は欠席者の分まで必ず負担しなければならない」という一般的な法律上のルールがあるわけではありません。
重要なのは、参加者の間でどのような条件が共有され、合意されていたかです。民法では、契約は申込みに対して相手方が承諾したときに成立し、契約内容は原則として当事者が自由に決められるとされています。
たとえば募集時に「当日キャンセルが出た場合は参加者全員で負担します」と明示され、それを了承して参加していたのであれば、その合意が問題になります。
本来は、キャンセルした本人に負担を求めるのが整理しやすい
飲食店側でキャンセル料が発生した場合、その原因となったのはキャンセルした人です。そのため、まずはキャンセルした本人にキャンセル料を負担してもらう運用のほうが、参加者にとっては納得しやすいでしょう。
ただし、会社の懇親会では、上司が多めに負担する、会社から補助が出る、全員で均等割りするなど、独自のルールがあることも少なくありません。こうした慣行自体が直ちに問題になるわけではありませんが、事前説明なしで会計時に突然「欠席者分も上乗せします」と言われれば、疑問を感じることもあるでしょう。
たとえば5000円のコースで2人欠席したら
10人で1人5000円のコースを予約し、当日に2人が欠席したとします。店側が欠席分も全額請求する場合、総額は5万円です。8人で均等に割れば1人6250円となり、自分のコース代より1250円多く支払う計算です。
この1250円を誰が負担するかは、店との契約とは別に、参加者・幹事・欠席者の間で整理する必要があります。欠席者から5000円ずつ回収できるなら、参加者は本来の5000円ずつで済みます。逆に、欠席者には請求しないという方針なら、参加者負担や会社補助など別の方法を決めることになります。
違和感があるなら、まず内訳と事前ルールを確認
会計額に疑問がある場合は、「キャンセル料はいくら発生したのか」「欠席者には請求しないのか」「事前にこのルールは案内されていたか」を確認するとよいでしょう。単に幹事が計算を楽にするために均等割りしているだけなら、別の精算方法を提案できるかもしれません。
職場の飲み会は人間関係も絡むため、法律だけで割り切るより、金額とルールを透明にすることがトラブル防止につながります。今後は募集時に「当日キャンセル料は本人負担」などと決めておくと、参加者も判断しやすくなります。
会社主催か、私的な飲み会かでも整理は変わる
同じ「会社の飲み会」でも、会社が業務の一環として開催する公式行事なのか、社員有志が私的に集まる会なのかで費用の考え方は変わります。会社が主催し、参加費や会社補助のルールを定めているなら、その社内規程や案内内容を確認する必要があります。
一方、任意参加の私的な飲み会であれば、幹事と参加者の間で決めた精算方法が中心になります。
特に高額なコースやキャンセル料が発生する店を予約するときは、「キャンセルは前日まで」「当日欠席は本人負担」などを事前に共有しておけば、残った参加者が思わぬ追加負担をする事態を避けやすくなります。
まとめ
会社の飲み会でキャンセルした人の分まで参加者が負担することは、必ずしも「普通」でも「当然の義務」でもありません。事前にどのようなルールが共有されていたかが重要です。まずキャンセル料の内訳と欠席者への請求方針を確認し、納得できる精算方法を話し合いましょう。
出典
e-Gov法令検索 民法 第521条・第522条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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