「無料で回収します」という業者に、引っ越しで不要になった家具を依頼。ところが当日、「処分費2万円」を請求されて困惑…。無料だと思って頼んだのに、支払わなければならないのでしょうか?
本記事では、不用品回収を依頼する際に注意したいトラブルの事例や、業者選びのポイント、トラブルが起きた場合の対処法について分かりやすく解説します。
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年間2000件以上の相談! 7000円のパックが25万円に跳ね上がった悪質な請求事例
独立行政法人国民生活センターに寄せられる不用品回収サービスの相談件数は、年々深刻な増加傾向を見せています。
全国の消費生活センター等に寄せられた年度別の相談件数を確認すると、2018年度は1354件、2019年度は1457件、2020年度は1788件でした。そして2021年度には2231件に達し、年間で2000件を超える非常に多くのトラブルが発生しています。
相談事例のなかでも特に目立つのが、事前に提示された金額や広告に書かれていた料金とかけ離れた高額な費用を要求される金銭トラブルです。
例えば、引っ越しの際に「軽トラックパック7000円、2トントラックパック2万5000円」という格安の広告を見て申し込んだ消費者の事例があります。事業者に電話をした際、「実際の費用は行ってみないとどちらのコースになるか分からない」と説明されたものの、実際には25万円請求されたという事例がありました。
引っ越しスケジュールの関係で時間がなく、納得いかないまま払ってしまうケースもあるようです。また、支払いの際、「クーリング・オフはできない」と記載された書面にサインを求められるなど、消費者が対応に困るケースもあるため注意が必要です。
なぜ高額請求になるのか? 追加料金が発生するケースと業者選びの注意点
安価な料金や「無料回収」を掲げる業者に依頼したにもかかわらず、作業後に2万円や25万円といった想定以上の料金を請求されるケースがあります。こうした請求が生じる背景には、作業費や運搬費などの追加料金が発生し、当初提示された金額から費用が大きく膨らむケースがあるためです。
インターネットやチラシで広告を出している不用品回収業者のなかには、「定額パック〇〇円」「トラック詰め放題△△円」など、低価格をうたっている業者もあります。
しかし、実際の作業が始まると「表示料金は車両代のみ」「基本料金のほかに人件費や処分費用、回収作業費が必要」などと説明され、追加料金を請求されるケースもあります。その結果、広告を見て想定していた金額と、実際の請求額に大きな差が生じることがあります。
ここで注意しなければならないのは、大々的に広告を出している事業者が必ずしも正しい許可を持っているとは限らないという点です。
法律上、一般家庭から出る廃棄物の収集や運搬を行うには、廃棄物処理法に基づく「一般廃棄物処理業の許可」を受けるか、「市区町村からの委託」を受ける必要があります。しかし、トラブルにつながる不用品回収業者のなかには、「産業廃棄物処理業の許可」しか持っていない事業者や、必要な許可を得ていない無許可の事業者もいます。
高額の処分費を請求されたらどうする? 支払いを拒否する具体的な対処法
もしも作業当日に事前の説明にない高額請求をされた場合、言われた通りにお金を支払う必要はありません。不当な請求に対しては、落ち着いて適切に対処することが重要です。
まず、作業が始まる前に見積もり料金や作業内容の変更を提案され、その内容に納得がいかない場合は、作業を開始する前にきっぱりと断りましょう。安易に了解してしまうと、後から高額な費用が発生してしまいます。
また、すでに不用品の積み込みが始まっていたり作業が終了していたりする段階で、聞いていない高額な料金を要求された場合は、その場での支払いをきっぱりと拒否しましょう。
「納得できた金額については後日支払う意思がある」という姿勢を示しつつ、納得できない金額については、安易に支払いに応じないことが大切です。もし作業員の態度が威圧的であったり、支払いを迫られて身の危険を感じたりした場合は、ためらわずに警察へ連絡して助けを求めてください。
さらに、業者が「クーリング・オフはできない」と記載した書面にサインを求めてきても、諦める必要はありません。見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した場合や、広告の表示額と実際の請求額が大きく異なるケースでは、特定商取引法における訪問販売のルールが適用され、クーリング・オフ等ができる可能性があります。
不用品回収の金銭トラブルで困ったときや不安を感じたときは、1人で抱え込まずに消費生活センターへ相談しましょう。
まとめ
不用品回収サービスでの金銭トラブルを防ぎ、後悔しない不用品処分を行うためには、事前の正しい知識と事業者選びが何よりも大切です。家庭から出る不用品の処分は、まずお住まいの市区町村が提供している窓口へ余裕を持って依頼することが確実で安全な方法となります。
もし市区町村以外の事業者へ処分を依頼したい場合は、正式に「一般廃棄物処理業の許可」を得ている業者を選ぶようにしましょう。正しい情報を持って行動することで金銭トラブルを未然に防ぎ、安心して不用品を処分できます。
出典
独立行政法人国民生活センター 不用品回収サービスのトラブル-市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けず、違法に回収を行う事業者に注意!-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
