コンビニで買い物を済ませた後、「1時間くらいなら」と車を置いたまま近くで食事へ。戻ってみると「長時間駐車は2万円」との掲示があり困惑…。商品を購入した客でも支払わなければならないのでしょうか?
しかし、駐車場の利用には店側が定めた利用ルールがあります。そこで、今回の記事では、コンビニ駐車場の利用と損害賠償の関係を見ていきます。
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
買い物をしても自由に駐車できるわけではない
まず確認しておきたいのは、コンビニの駐車場は、基本的にその店舗を利用する人のために設けられているものだという点です。
商品を購入したお客さんであっても、その後に別の場所に行くなど、駐車場を管理しているお店での買い物以外の目的のために車を置き続けることまで、当然に認められているわけではありません。
多くの場合はお店で買い物する目的以外のための駐車は無断駐車とみなして禁じたり、無断駐車が発覚すると駐車場代をいわゆる罰金のような形で請求したりするなどのルールが定められています。
例えば、買い物を終えて店を離れ、1時間後に戻ってきた場合、その間はコンビニを利用していません。そのため、店側からは買い物後であっても無断駐車と判断される可能性があります。
それに対して「自分は商品を購入したのだから駐車する権利がある」という主張だけでは、長時間の駐車を正当化することは難しいでしょう。
「長時間駐車は2万円」の掲示に法的効力はある?
では、店側が長時間駐車は2万円とするなど具体的な請求金額を定めて掲示していた場合、その金額を支払う必要はあるのでしょうか。
その点、掲示があるだけで自動的に2万円の支払義務が発生するわけではありません。そもそも、お店側が一方的に掲示する金額はお店が独自に設定した金額であり、それを請求するには法的な根拠が必要です。
例えば、駐車場の利用条件として料金や違約金が明確に示され、利用者との間で有効な合意が成立していれば、その内容に基づく請求が認められる場合もあるかもしれません。
しかし、一方的に「無断駐車は2万円」と書かれているだけでは、その金額に合意したとはいい難いこともあります。
そのため、実際の駐車時間や利用料の根拠など具体的な計算に基づく合理的な金額は払わなければならない可能性がある一方、駐車料金の支払いに同意していないから1円も払わなくてもよいとはいえない、というのが結論となるでしょう。
高額請求を受けた場合はどうする?
では、今回のケースのように2万円など高額の駐車料金を請求された場合、どうすればよいのでしょうか。
この場合、まず確認したいのは、駐車場の利用条件と請求の根拠です。掲示がどこにあったのか、入庫時に確認できる状態だったのか、長時間とは何分以上を意味するのか、といった点を確認しましょう。
そのうえで、実際に何時から何時まで駐車していたのか、店側が何を根拠に2万円を請求しているのかも確認しましょう。そうすれば、近隣の駐車場代やお店の込み具合などから、ある程度その金額が妥当であるか否かが見えてきます。
どうしても金額に納得できない場合、謝罪をしたうえで、店側に近隣の駐車場代などを基準に再考してもらうのがよいでしょう。それでもなお解決しなければ、消費生活センターなどへ相談することもひとつの方法です。
まとめ
コンビニで商品を購入した客であっても、買い物を終えた後に車を置いたまま別の店へ行けば、無断駐車と判断される可能性があります。
ただ、「長時間駐車は2万円」と無断駐車の際に請求される金額がその場に掲示されていたとしても、必ずその金額を支払わなければならないとは限りません。
支払いの必要性や具体的な金額については、利用条件について有効な合意があるか、実際にどのような損害が生じたかなどによって判断が変わります。
とはいえ、無断駐車が許されるわけではありません。コンビニを含め、お店の駐車場は買い物客のためのものであり、そのお店を離れる場合は車も移動させることが基本です。
高額な請求を受けたときには、その場で金額だけを見て判断せず、利用条件や請求根拠を確認することが大切です。しかし、それ以上にお店への誠意や、今後は無断駐車に当たる行為はしないようにするという心がけが大切になるでしょう。
執筆者 : 柘植輝
行政書士
