雨の日だけ玄関前にぬれた傘を置いていたら、管理会社から「共用廊下なので禁止」と注意されました。隣人は傘立てを置いているのに、私だけ片づける必要があるのでしょうか?

配信日:
この記事は約 3 分で読めます。
雨の日だけ玄関前にぬれた傘を置いていたら、管理会社から「共用廊下なので禁止」と注意されました。隣人は傘立てを置いているのに、私だけ片づける必要があるのでしょうか?
雨の日に使った傘を室内に持ち込むと、玄関の床がぬれてしまうため、乾くまで玄関前に置きたいと考える人もいるでしょう。
 
しかし、マンションの共用廊下には私物の設置に関するルールがあり、管理会社から傘を片づけるよう注意される場合があります。特に隣人が傘立てを置いているにもかかわらず、自分だけ注意された場合は、対応に不公平を感じるかもしれません。
 
そこで本記事では、共用廊下に傘を置く際のルールや、違約金・損害賠償などの金銭的なリスクについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

玄関前の共用廊下には雨の日だけでも傘を置けない?

マンションの共用廊下は住民全員が利用する場所であり、自分の部屋の前であっても自由に私物を置けるわけではありません。
 
私物の設置が制限される理由の一つに、安全性の確保が挙げられます。例えば、玄関前に立てかけた傘が倒れると、通行人がつまずく原因になりかねません。また、火災や地震などの災害時には、避難の妨げになるおそれもあります。
 
ただし、傘を一時的に置く行為が法律で一律に禁止されているわけではなく、傘を置いてよいかどうかは、マンションの管理規約や使用細則によって異なります。そのため、雨の日だけの短時間であっても、規約で私物の設置が禁止されていれば、片づける必要があるでしょう。
 

隣人が傘立てを置いていても自分だけ片づける必要がある?

隣人が傘立てを置いていても、自分も傘を置いてよいことにはなりません。なぜなら、管理規約で共用廊下への私物の設置が禁止されていれば、基本的には全住民が同じルールを守る必要があるためです。
 
ただし、住戸によっては、玄関前にアルコーブと呼ばれるくぼんだスペースが設けられています。こうした場所では、規約によって一定の私物の設置が認められる場合もあるため、隣人と条件が同じとはかぎりません。
 
そのため、自分だけが注意されたことに不公平を感じる場合は、管理会社に傘立ての設置に関するルールやほかの住戸への対応について確認しましょう。
 
なお、共用廊下に傘を置いただけで、法律上、一律に罰金が科されるわけではありません。ただし、管理規約に違反した状態を放置し、撤去の求めにも応じなければ、管理組合から撤去を求める訴訟を起こされる可能性があります。裁判に発展した場合は、判決や管理規約の内容によって、訴訟費用などの負担が生じることもあるでしょう。
 
こうしたトラブルを避けるためにも、管理会社から注意を受けたら早めに対応することが大切です。
 

放置した傘で事故が起きたら損害賠償を請求される?

共用廊下に置いた傘が原因で事故が起きると、金銭的な負担が発生する可能性があります。これは、民法第709条で、故意や過失によって他人に損害を与えた場合、損害賠償責任を負うことが定められているためです。
 
例えば、共用廊下に置いていた傘が倒れ、通行人がつまずいてけがをしたケースが考えられます。傘の置き方に不注意があったと認められれば、治療費や慰謝料などを請求されるおそれがあるでしょう。
 
このような金銭的リスクに備えとして、「個人賠償責任保険」があります。これは、日常生活で他人にけがをさせたり、他人の物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険で、火災保険や自動車保険などの特約として加入できる場合もあります。
 
傘による事故も補償対象となる可能性がありますが、補償の可否は契約内容や事故の状況によって異なります。そのため、万が一に備え、加入中の保険に個人賠償責任補償が付いているかを確認しておくとよいでしょう。
 

共用廊下のルールを守り、思わぬ金銭的負担を防ごう

マンションの共用廊下は住民全員が利用する場所であり、雨の日だけでも、管理規約によっては傘を置くことが禁止されています。そのため、隣人が傘立てを置いていても、自分の行為が認められるわけではありません。ただし、自分だけが注意されたことに不公平に感じる場合は、管理会社にルールの適用状況を確認するとよいでしょう。
 
また、共用廊下に傘を置いただけで一律に罰金が科されるわけではありませんが、放置した傘が原因で事故が起きれば、損害賠償責任を負う可能性があります。
 
こうしたトラブルや思わぬ出費を防ぐためにも、管理規約を確認するとともに、個人賠償責任保険の補償内容を把握しておくことが大切です。日頃から傘を室内で保管することを心掛け、安全で快適な住環境を維持しましょう。
 

出典

国土交通省 マンション標準管理規約
デジタル庁 e-Gov 法令検索 民法 第709条、第710条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE