片づけの美学54 子どものおもちゃにイライラ! お母さんに試してほしい4つのアイデア
配信日: 2019.10.16
そして子どもなら誰でも、おそらく捨てられるのが大嫌い。「もう使ってないよね?」と聞くと、「まだ使うから!」と語気が強めの返事が返ってくるのではないでしょうか?
では、子どもがいてもスッキリと片づけるにはどうしたらよいのでしょうか? アイデアを4つご紹介します。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
1.子ども用品のスペースを固定する
おもちゃが増えてきたからスペースを拡大するという方法では、無限に広がっていきます。家の大きさに合わせて、子どものモノを置いてもよい最大のスペースを作ってあげましょう。気をつけるポイントは、サイズを固定することです。
決めたスペースからおもちゃがあふれてきたときは、量を見直すタイミングです。「減らすまでは新しいおもちゃは買えないよ」と伝えると、子どもは減らすことに協力してくれるはずです。
もう使わないおもちゃがあれば、処分するのが理想です。「捨てるのはいや!」という場合は箱などに入れてしまっておくだけでも十分です。目に触れなくなり、数ヶ月間「あのおもちゃ出して」と言わない場合は、こっそり処分してもよいのではないでしょうか?
2.片づけはお楽しみを用意して、喜んでやらせる工夫を
量の管理以外に、日々のおもちゃの片づけにもお母さんたちは困っています。「何度言ってもやらない」は、多くのお母さんが経験することではないのでしょうか?
子どもにとって、おもちゃは出ているほうが快適です。片づけるのは遊びをやめる、嫌なこと・面倒なことになります。こちらの作戦は、片づけをしたら逆にうれしいことが待っているという状況をつくればよいのです。
自分の子どもにぴったりの、毎日あげても苦にならない「ごほうび」を見つけてあげてください。
わが家の場合は、おもちゃの片づけを含め、家のお手伝いをすると1日10円です。寝る前に、「最後におもちゃを片づけたら10円わたすよ」と伝えると、さっさっと片づけるようになりました。
3.モノを捨てるときに、その価値を伝える
日ごろから、「おもちゃを大切に使ってね」と伝えているお母さんが多いと思います。その親から、「使ってないから、おもちゃは捨てます」と言われると子どもは混乱してしまいます。
子どもは、おもちゃを捨てる=大切にしていないと感じるようなのです。子どもはおもちゃを捨てるのを嫌がります。それは日ごろの親の声掛けがきちんと伝わっている証拠なのです。だから、もう少し丁寧に伝えてあげてほしいと思います。
・使う時期が終わったから、お礼を言ってさよならしよう
・使わないおもちゃは、かわいそうだよ
・次に使ってくれる人のところにあげよう
など、ただ持っていることが、大事にしていることではないことを、教えてあげてください。使ってこそモノには価値があるということを、少しずつ知ってほしいなと思います。
4.軽いあきらめの気持ち。子どもがおもちゃで遊ぶのはほんの数年
子どもはおもちゃで毎日のように遊びます。常におもちゃの持ち方、片づけ方を管理して、完璧を求めるのは、大変な労力です。親に余裕がないときは、不十分でもよいのではないでしょうか?
子どもがおもちゃで遊んでいる時期はほんの数年です。ある時からゲーム機しか触らない子になったり、勉強で忙しくなったりして、おもちゃで遊ばないときが訪れます。
子どものおもちゃで悩むのは限られた時期だけ。家がおもちゃでガチャガチャするのも、振り返ると楽しい思い出になるかもしれません。おおらかな気持ちで、この時期を乗り越えていければいいなと思います。
長い目で見守るという忍耐力!
おもちゃとの格闘は、子どもがおもちゃを卒業するまで続きます。持ち方、捨て方、片づけ方など、子どもたちはおもちゃを通して、たくさんのことを学ぶはずです。
おもちゃの片づけには親の忍耐力が必要な場面がたくさんありますが、長い目で見守っていきたいですね。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表