子どもを私立中学に入れるとどれくらいかかる? 初年度費用の平均は97万円?

配信日: 2020.12.23

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子どもを私立中学に入れるとどれくらいかかる? 初年度費用の平均は97万円?
都心部を中心に、私立中学へ進学希望する子ども(親も)が増加傾向にあるようです。2021年度の入学希望者は新型コロナウイルス感染症の影響で減りそうですが、このような経済状況だからこそ、私立中学へ進学した場合の費用を理解し、確実に準備しておきたいものです。
 
そこで、子どもを私立中学に入れるとどれくらいかかるのかを調べてみました。
松浦建二

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

私立中学初年度の費用総額は平均97万円

東京都のホームページに記載の東京都内所在私立中学校の「令和3年度の初年度(入学年度)納付金」から、私立中学校の初年度にかかる費用の平均を確認してみました。
 

 
2021年度(令和3年度)の入学金や授業料等の初年度費用は、総額で97万176円となっています。10年前と比べると9万2501円(10.5%)も増えています。
 
時代は超低金利が続いていて預けても増えず、私たちの世帯収入も増えない状況が続いていますが、私立中学校にかかる費用は10年で1割も増えています。内訳を見ると施設費だけ大幅に減っていますが、その他は偏りなく増えています。
 
検定料も平均2万3365円で10年前より1300円の増額になっています。受験生のほとんどは複数校受けるので、例えば5校だと検定料だけで11万6825円もかかります。
 

私立中学校にかかる費用はまだ他にもある

私立中学校のホームページを見ると、初年度納入金の内訳が書いてあります。例えば、桜蔭中学(東京都文京区)と開成中学(東京都荒川区)は下記のようになっています(2020年12月時点)。開成中学の授業料等は月額を年額に換算しています。
 

 
費用項目が統一されていないので、他の学校との比較は単純にはできません。桜蔭中学の費用を合計すると、校服代まで入れて109万5100円になり、他に寄付金となります。
 
開成中学の費用を合計すると、123万1200円になり、他に寄付金となります。桜蔭中学には学年旅行費や教材費が含まれていない可能性があり、開成中学には校服代が含まれていない可能性があるので、正確な費用は入学して払ってみないとわかりません。
 
他にも、通学定期代や昼食代、部活の費用等が考えられます。通学定期代は鉄道・バス会社等のホームページで確認できます。昼食代は給食の学校もあれば弁当持参や食堂・売店で購入する学校もあるので一概にはいえません。部活も何部に入るかによって大きく異なります。
 

納入金の払い方は学校によって異なる

納入金をいつ払うかは学校によって異なりますが、全体的な流れは同じです。例えば先ほどの開成中学では、入学金と施設拡充資金は入学手続時に納入します。
 
入学手続は2月3日の合格発表日の翌日が期限なので、いつでも用意できる状態にしておかないと間に合いません。授業料等は入学後の4月・9月・1月の年3回払いで口座振替により納入します。ただし、申し出れば年納や月納も可能となっています。
 

通学を希望する中学校にあった準備が必要

私立中学校は学校によって納付額にかなり差があります。私立同士でも中学の3年間で考えれば100万円以上の差になる場合もあります。公立中学校にはない魅力を感じて進学を希望するのであれば、子どもの学力だけでなく、経済的理由で断念することのないよう、教育費も確実に準備していきましょう。
 
執筆者:松浦建二
CFP(R)認定者
 

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