旅行に向けてお金を積み立てられる〈旅行積立〉ってなに?

配信日: 2020.12.30

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旅行に向けてお金を積み立てられる〈旅行積立〉ってなに?
本稿のテーマは、旅行積立です。「Go Toトラベルキャンペーンが見直されたというのに、旅行がテーマとは不謹慎な」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
 
しかし、そもそも旅行積立は「積み立て」であって、「即、旅行できる」ものではありません。新型コロナウイルス感染症が収まった将来を見据えて、旅行積立で準備することを検討なさってはいかがでしょうか。
大泉稔

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

旅行積立とは?

旅行積立は、一部の旅行会社で取り扱っています。「海外旅行がしたい」という目的をお持ちの方や、「毎年、年末年始は遠方の実家に帰省する」といった定期的に旅行をする方に向いている仕組みではないかと思います。
 
そもそも、旅行積立とはどういった仕組みなのでしょうか。文字通り、毎月、あらかじめ決めた金額を決められた期間積み立てていくというものです。例えば、「毎月5000円ずつ1年間積み立てる」といったイメージです。
 
そして、積み立て終えた満期時には、それまで積み立てた総額にサービス額がプラスされます。積み立てた総額とサービス額の合計金額を、旅行会社が提供する旅行プランなどに充てることができるのです。
 
サービス額とは、いわゆる利回りと考えて良いと思います。例えば、ある旅行会社のサービス額は年利換算で1.75%です。旅行積立のメリットの一つに、この「利回りの良さ」があると思います。銀行の預金が超低金利の今、金融商品で1.75%の利回りを得るためには、価格変動や為替変動の高いリスクを取らなくてはなりません。
 
前述のとおり、どのくらいの期間積み立てるのかも自分で決めることができるので、満期時を把握でき、旅行資金を計画的に準備ができます。先の例のように、海外旅行をする時期が明確な方や、定期的に遠方への帰省などをなさる方には、魅力的な積立商品といえそうです。
 
なお、旅行積立の利用は、その旅行会社のカウンターだけではなく、旅行会社が提携もしくは運営するインターネット等の通信販売の利用にも充てることができます。
 

積み立てプランや内容にバリエーションがある

旅行積立は、筆者の別稿で紹介させていただいた「百貨店友の会」と似たイメージです。百貨店友の会との違いは、百貨店友の会の積立期間は6ヶ月〜1年間なのに対し、旅行積立は最長で5年間と、比較的長い積み立てが可能な点です。
 
旅行会社によっては、積み立てだけではなく、一括で入金することができるプランもあるようです。また、満期を設けず、積み立てを続けながら好きな時に引き出すことができるプランもあります。
積立期間だけでなく先述のサービス額なども、旅行会社やプランによって異なりますので、自分に合ったものを選びましょう。
 

旅行積立で留意しておきたいこと

旅行積立は現金化できません。また、積立金は積み立てた旅行会社だけで利用できます。
 

まとめに代えて

現在、新型コロナウイルスの影響で、海外旅行はもちろんのこと、実家への帰省も躊躇するような状況です。今この環境下では、旅行時期を決めることは困難かと思います。
 
旅行が趣味だったり毎年定期的な旅行があったりする方にとっては、今は辛抱の時ですが、いつか来るコロナ収束の時期のための、今は準備の期間として、旅行積立を検討されても良いかもしれません。
 
(出典)
JTB「たびたびバンク JTB旅行積立」
 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役
 

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