コロナ禍による収入減で苦しい…。知っておきたい借入金関連の新制度とは?

配信日: 2021.02.20

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コロナ禍による収入減で苦しい…。知っておきたい借入金関連の新制度とは?
2020年から続くコロナ禍により、多くの方が生活に苦しんでいます。そういった方に向けて国は多くの支援制度を用意しています。今回はコロナ禍において利用できる、借入金関連の制度について紹介します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

生活福祉資金の特例貸付

コロナ禍で収入が減ってしまった方に最初に検討していただきたいのは、生活福祉資金の特例貸付です。生活福祉資金の特例貸付は市区町村に設置されている社会福祉協議会が申込先であり、支援を必要とする程度によって緊急小口資金と総合支援資金とに分けられます。
 
両者は併用することもできますし、片方だけ利用することもできます。詳細は最寄りの社会福祉協議会または市区町村役場にご相談ください。
 

緊急小口資金

主に休業や給与減などで、緊急かつ一時的な生活資金を必要とする方に向けて貸し出しているのが緊急小口資金です。無利子かつ無保証で最大20万円を借り受けることができます。所得の減少が続き返済が困難であるなど、一定の場合には返済が免除されることもあります。
 

総合支援資金

主に休業や失業などで生活に困窮し、日常生活が困難になっている方に向けて貸し出しているのが総合支援資金です。無利子かつ無保証で、最大20万円を3ヶ月間にわたり、合計で60万円まで借りることができます。
 
なお、所得の減少が続き返済が困難であるなど、一定の場合には返済が免除されることもあります。
 

生活福祉資金の特例貸付は再貸付が予定されている

2021年2月3日現在、詳細についてはまだ確定していませんが既に一度生活福祉資金の特例貸付の緊急小口資金および総合支援資金について上限まで借り受けてしまっているという方を対象に、借り入れたお金の返済前であっても再貸付をするという制度の施行が予定されています。詳細については国からの発表をお待ちください。
 

住居確保給付金

住居確保給付金とは、主たる生計維持者が離職や廃業、あるいはそれに近いほど給与が減少した場合に原則3ヶ月間、市区町村で定める額を上限に家賃相当分の給付を受けられるというものです。
 
預金額の審査や世帯収入の審査などがあるものの返還は不要であり、原則3ヶ月間給付を受けることができます(一定の要件の下、期間の延長も可能)。詳細については最寄りの市区町村役場や自立相談支援機関へお問い合わせください。
 

学生であれば臨時の奨学金の利用を

新型コロナウイルスの影響を受ける学生向けに日本学生支援機構は臨時の奨学金の貸し付けを実施しています。
 
貸与型である緊急特別無利子貸与型奨学金や緊急・応急採用奨学金の他、給付型で返還不要である給付奨学金案内(家計急変)といった制度もあります。詳細については日本学生支援機構へご相談ください。
 

租税公課などの支払いは猶予・免除が可能

税金や年金、国民健康保険の支払いが困難という場合、国や自治体などへ相談することで猶予や免除されることもあります。所得税や相続税であれば税務署へ、住民税や固定資産税、健康保険料などであれば市区町村役場へご相談ください。
 

コロナ禍で生活が苦しくなったらまずは自治体へ相談を

国や自治体をはじめ社会福祉協議会や日本学生支援機構など、さまざまな団体がコロナ禍で苦しむ人に向けて支援策を用意しています。とはいえ、どこに何を相談したらいいか分からないという場合、まずは最寄りの市区町村役場に赴き、自治体へ相談してください。現状に応じて利用できる支援策と相談先を紹介してもらうことができるからです。
 
コロナ禍において収入が減少し、生活に困った際はまず自治体へご相談ください。
 
出典
厚生労働省 生活福祉資金の特例貸付 制度概要 
厚生労働省 住居確保給付金 制度概要
独立行政法人 日本学生支援機構 新型コロナウイルス感染症への対応について
 
執筆者:柘植輝
行政書士
 

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